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日本基督教団 The United Church of Christ in Japan
 
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【4960•61】2021年 秋季教師検定試験 正教師46名、転入2名、補教師7名が受験

2021年10月30日

3回目のコロナ対応試験、周到な準備で実施

2021年秋季教師検定試験が8月31日よりレポート提出による学科試験、9月15日・16日にズームミーティングを用いてのオンライン面接試験として実施された。未だ収束しないコロナ禍を踏まえてのことである。2020年秋季以来、3回目のレポートおよびオンラインでの試験となった。事務局の丁寧な準備があって実施することのできる試験である。またコロナ禍にあって委員も受験者もリモート会議が普通のこととなっている。周到な準備の結果ではあるが、オンライン面接もスムーズに行うことができた。

秋の教師検定試験は正教師が中心となる。正教師試験の受験者は46名、転入試験受験者が2名、Cコース継続受験者を含む補教師受験者が7名与えられた。祈りつつ、神さまのご用のために仕えていきたいとこれだけの受験者が与えられたことは日本基督教団の喜びとして感謝したい。

教師検定試験は事前の提出試験、学科試験、面接試験を通して行われる。事前の提出試験では、旧約新約それぞれの説教・釈義を求める。ここ数年の傾向であるが聖書の説明に終始してしまうものが少なくない。また神学的手続きなしに一足飛びに十字架と復活に結びつける説教も多く見受けられた。説教者の主張が先に立ち、それに合わせて聖書を語るような説教もあった。これらは説教そのものよりも、釈義および黙想の深まりが不十分なことに起因するものと思われる。説教準備に追われ、み言葉を深く味わい聞く経験が不足しているのであろう。

レポート提出となった学科試験では、教憲・教規、旧約聖書神学、新約聖書神学、教会史が課せられる。準備期間がもうけられるレポート提出であるために、試験会場での筆記試験に比べ整えられた解答が多かった。ただしどの科目にも言えることだが、受験者が問題を十分咀嚼してレポート作成しているとは必ずしも言えない。問題を受け取った後、受験者はキーワードを見いだし辞書・辞典、参考文献の索引にあたることからレポート作成に当たっていることが見受けられる。この時代であるからインターネットで検索したものを援用したレポートも少なからずあった。レポート形式ということでもあり、参考文献や引用元も明らかになされることからその是非は問わない。しかし参考文献をそつなくまとめただけという答案が少なくなかった。どの科目も教科書的な正しい答えのみならず、教会に仕える自分の言葉として理解し論ずることを求める試験である。

課題を残した受験者も多くあったが、面接試験にあっては公同教会の信仰として日本基督教団信仰告白を尊び教会に仕えていきたいと誠実で真摯な言葉を聞くことができた。コロナ禍にあってそれぞれが労苦し伝道牧会に励んでいる姿がにじみ出ている。主のために労苦をもいとわない教師が立てられていくことは、日本基督教団にとって幸いなことである。

教師検定試験とともに、Cコース受験志願者3名の認定面接が行われた。本来なら神学校を経て伝道者となることを求めるが、さまざまな事情があるなかでも教会に仕えたいとの言葉が口々に上る。委員会として3名のCコース受験を認め、これからの歩みのために祈りを献げた。

教師検定試験終了後、第13回教師検定委員会を開催した。今回の教師検定試験の振り返り、2022年春季教師検定試験の予定の確認、提出試験の確認などを行った。

(清藤 淳報)


講 評

新型コロナウイルス感染症拡大のため、今回の教師検定試験も、学科試験はレポート、全体・個人面接はオンラインで行われました。このような形で試験を行うためには、事務局の周到な準備が必要でした。

厳しい時代にあって、55名の受験者が与えられたことは感謝でした。主の御業を畏れをもって見ました。

受験者は神学書を参考に出来るので、よく整ったレポートが多くありました。このような形での試験は今回が3回目となりましたが、課題もあります。筆記試験ではなく、レポートということで、そこに記した内容が伝道者として伝道して行く上で、身に付いているかどうか。また、試験会場で直接、顔と顔とを合わせて面接できないので、召命を深く問うことに限界がありました。コロナ禍が続く中で、今後の課題です。

第41総会期 教師検定委員長

井ノ川 勝


2021年秋季(レポート試験)・正教師検定試験問題

教憲教規および諸規則・宗教法人法

次の2題に答えてください(両方で1600字程度)。

1.教憲第1条には、教団の信仰告白を「奉じる」とあります。教団信仰告白制定当時の歴史的経緯を踏まえた上で、この言葉の意味するところを説明してください。

2.宗教法人上の「宗教団体」の規定において、特に欠かせない重要な要件と思われるものを被包括団体と包括団体とに分けて説明してください。また宗教法人法上の「宗教団体」となっていない宗教団体の宗教活動の是非について述べてください。

旧約聖書神学

次の2題を、旧約聖書の聖書箇所をいくつか挙げつつ、それぞれ1500字程度で神学的に論じてください。なお、参考にした文献やそれに伴う註も明記してください。

1.モーセ五書における聖所の変遷について

2.バビロン捕囚後のイスラエル伝統体制の回復について

新約聖書神学

次の2題を、新約聖書の聖書箇所をいくつか挙げつつ、それぞれ1500字程度で神学的に論じてください。なお、参考にした文献やそれに伴う註も明記してください。

1.共観福音書とヨハネによる福音書の共通点と独自性について

2.パウロ書簡におけるキリストの再臨について

教会史

次の問に答えてください(3000字程度)。

◎初代教会以来、教会が被った迫害について概観しつつ、戦時下の日本基督教団における第六部・第九部弾圧との類似性と特殊性を論じてください。

秋の季節に小平にある東京教区・西東京教区の共同墓地で墓前礼拝並びに納骨式が行われ、例年200〜300名が集まるとのことです。今年はコロナ禍とあって、納骨を希望する人たちだけの集まりとなり、そこでの説教奉仕をさせていただくことになっています。

この2年近くの状況は、この時期に臨終の時を過ごされ、召された方々とその家族にとって、また、それぞれの教会にとって、大きな痛みとなりました。亡くなられた方々の多くが、教会での葬儀、信仰共同体での別れと送りができなかったのです。教会の葬儀の時は教会にとっても、家族にとっても、また、そのために集まる人々にとっても、ここでこそ、キリストにあって生きた信仰者の希望とそれに根差す愛に生きた生涯が証言される宣教の重要な働きの時です。しかし、一人一人が家族さえも立ち会えない孤独の中で死の時を迎え、火葬に付される事態となったのです。いわば一人の人間の死を、一切の輝きをはぎ取りシートに包んで投げ出すような過酷な事態となったのです。

この時にこそ、教会共同体が、主イエス・キリストにあって与えられる希望の約束を確認し、その信仰をもってこの時を耐え抜き、御国の栄光にあずかる望みを確かにする、このことこそ、教会がなすべき重要な務めだと思います。

(教団総幹事 秋山 徹)

逝去

飯川雅孝(無任所教師)

21年8月1日逝去、78歳。静岡県生まれ。06年日本聖書神学校卒業、同年より田園都筑、まぶね教会を牧会。遺族は妻・飯川輝子さん。

矢吹一夫(隠退教師)

21年9月14日逝去、69歳。東京都生まれ。77年青山学院大学卒業、80年より本所緑星、山口信愛、阿佐谷東、本所緑星、見附教会を牧会し20年隠退。遺族は妻・矢吹真理子さん。

新井克己(隠退教師)

21年9月30日逝去、88歳。群馬県生まれ。56年同志社大学大学院卒業、58年より三木、石巻本町、涌谷、洛南教会を牧会し03年隠退。遺族は息・新井純さん。

補教師登録

大槻聖神愛

(2021・7・25受允)

教師異動

紀伊長島辞(代)吉川 進

〃  就(主)森下 研

新栄 就(代)

キスト岡崎さゆ里

西宮公同辞(代)菅澤邦明

〃  就(主)新免 貢

泉高森 辞(主)阿部祐治

〃  就(主)長手陽介

西原  辞(主)石川栄喜

倉敷 就(担)大槻聖神愛

ブリュッセル日本語プロテスタント教会

辞(外)川上 寧

〃  辞(外)川上真咲

女子学院中高

就(教)石丸泰信

習志野 辞(主)大村 栄

〃  就(代)山本信義

中野  辞(主)島田勝彦

〃  就(主)大村 栄

神奈川教区

就(巡)島田勝彦

教師休職

本間敏雄

教師隠退

圡橋 誠、阿部祐治

伝道所廃止

うるま

教会名称変更

菖蒲→白岡菖蒲

大阪教区 三役・常置委員任期延長

新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、第66回教区総会を書面表決にて開催(5月3日)した。和歌山県、奈良県、大阪府にある教会3会場をオンラインで繋いでの開催を目指し準備していたが、大阪府に「緊急事態宣言」が出され、やむなく書面開催となった。

その際の議案では、三役および常置委員選挙実施を含む臨時総会を9月20日に対面開催することとしていた。しかし、コロナ感染状況の深刻化を受け止め、臨時総会も書面開催となった。尚、三役・常置委員選挙は次回定期総会にて行なう予定である。

従来定期総会で行なっていた召天者(2019・2020年度逝去者)記念礼拝を5月3日、大阪クリスチャンセンター小礼拝堂にて対面とオンライン併用でささげた。礼拝後には2020年度・2021年度の新来教師紹介を行なった。

総会では全議案を承認・可決(総数274中、提出数226)。主な議案は「2020年度決算承認に関する件」、「2020年度決算処分に関する件」、「2021年度予算に関する件」、「教区総会議長・副議長・書記・常置委員の任期延長に関する件」、「各部・各委員会委員の任期延長に関する件」等である。任期延長に関する両議案は3分の2以上の賛成で可決とした。教区「負担金総額算定に世帯所得の変化を反映させる件」が議員提案議案として出され、226中173の賛成で可決した。これは、新型コロナウイルス感染症が経済および教会・伝道所の礼拝や伝道に及ぼしている影響を鑑み、3年間、教会・伝道所の負担を軽減することを主旨としている。具体的な算定に関しては常置委員会に委ねられた。教区としても痛みある教会・伝道所と共に歩む道を模索し続けている。

5月24日には大阪クリスチャンセンターホールにて准允・按手を対面とオンライン併用で行い(准允=田澤節子教師・大和キリスト、田中真 教師・茨木、按手=丹羽真理恵教師・蒲生)、31日には粉河教会に三役が赴き、能登祐子教師の准允を行なった。

臨時総会では、2019年度・2020年度の常置委員会報告、以下同様に、各部・各委員会報告、教務及び教勢報告等の全議案を承認した。

(宮岡真紀子報)


東中国教区 臨時の選挙総会を書面にて実施

新型コロナ感染症拡大を予防するために第70回東中国教区総会及び第70総会期東中国教区臨時総会(選挙総会)を書面にて実施した。

6月28日に確定した教区総会においては、2020年度歳入歳出決算承認に関する件及び教区運営にとって必要最小限の議案上程にとどめ書面において可決承認を得た。この中にはコロナ禍にありつつも引き続いて委員会及び地区協議会などを円滑に運営するため、オンライン会議を主催する責任者に対して会議サービスを導入する支援策を含んでいる。これにより新年度から教区の会議を開催する役職者には基本的にオンライン会議用アカウントが付与されることとなる。実際には、会議場所にオンライン参加者をつなぐハイブリッド形式が主流となっているが、世界的パンデミックを経験した上で、教区につながる方々とともに知恵を集め、協議を続けていく仕組みのひとつとして活用していきたい。また、1969年来活動実態を持たなかった中国宇治伝道所と美作伝道所の廃止が2年越しの準備の末、可決承認された。主の立てられた共同体を廃止する手続き故、願わくは一堂に会して廃止手続きの承認を得ることを希望したが、今後もながく集会の見通しが立たないためについにこれを上程し、諮らざるを得なかった。

また、7月1日から9月9日に亘る期間で実施した選挙総会では、服部修(蕃山町)総会議長、中井大介(倉敷、総社)副議長、木谷実(湖山)書記が選出された。

さきの第69総会期も半期以上はオンライン中心の協議を続けてきており、教区内での新しい協議と関わりの試みにもようやく順応しつつある。教区では将来的宣教ヴィジョンについての協議や、教会強化資金運用規定改訂など実施していくための課題が示されている。引き続き、主の宣教のために教区として求められていることに応えていきたいと願っている。

常置委員選挙結果

【教職】山本博之(玉野)、延藤好英(和気、三石)、柴田彰(倉吉)

【信徒】田中英也(倉吉上井)、河田直子(蕃山町)、難波幸矢(光明園家族)、土井しのぶ(総社)

(中井大介報)


総幹事報告 教区総会開催状況を振り返って

21年度の各教区総会の開催状況が数回に亘って「教団新報」誌上で報告されました。例年教団問案使として教団四役が各教区総会に参加していましたが、非常事態が続いていたため、今年度もかないませんでした。また、教団新報の記者が取材をして記事にしていましたが、昨年に続き各教区から報告していただいたものを記載する形となりました。

3月から9月までの期間に17教区すべての総会が行われましたが、そのほとんどが書面決議という形での開催でした。例外は、東海教区が妙高高原の「池の平ホテル」で対面で行ったこと、神奈川教区は対面で行う計画でしたが、参加者が定足数に達せず、急遽臨時常置委員会を開催して准允式を行う処置をした事例もありました。北海教区と九州教区ではオンライン総会という形で、各教会やセンターをネットで結んで三役・常置委員の選挙をはじめすべての法定議案の審議を行いました。事前にかなり丁寧な説明と準備によってネット環境を整える必要があったと思われます。

教会の総会は一堂に会して議するという形が本来のもので、書面による決議という形はあくまでも例外的な処置であったことは言うまでもないことですが、各教区共々に総会をいかに開催するかという点に最も苦労したのが今年の総会の特徴であったと言えます。

総会を書面決議で行うことによって各教区共に課題となったのは、准允式・按手礼式をどうするかということでした。教区に託された重要な務めと考え、常置委員会の開催時に行ったり、議長に一任し当該する教会に赴いて行うといった努力がなされました。教区全体で教師としての歩みを始める人の誓約に立ち会い、祝福し迎えることは重要な働きですが、苦渋の決断であったでしょう。逝去者の追悼礼拝をどうするかの課題もありました。

多くの教区で書面による決議が中心でしたので、教区三役や常置委員の選挙、教団総会議員の選挙については、2年続きで任期延長とした教区がほとんどでやむを得ない処置でしたが、教団も同様、残された課題が多いと思います。あえて書面のやりとりを重ねて選挙を行った教区もあります。また宣教をめぐる重要な課題についての協議をすることはほとんどできず法定議案だけの決議を形式的に行なった形で、教区活動全体が停滞状況になっていることも注意を要します。コロナ状況でこそ各教会の痛みを担い、これによって開かれた道をどう捉え宣教の課題を受け止め、開発していくかの営みが各教区に期待されます。

第61回「キリスト教教育主事」 認定試験公告

第61回(2022年)「キリスト教教育主事」認定試験を次のとおり行います。

*今回、新型コロナウイルス感染状況を鑑み、試験会場での実施を中止しました。

筆記試験をレポート試験に、会場での面接をオンライン面接に変更して実施いたします。

◆受験願書提出期限 2021年12月13日(月)

(提出物1〜7を教区に提出)

◆論文提出期限 2022年2月4日(金)

(試験科目ハの論文・教団教育委員会に提出)

◆レポート提出期限 2022年2月25日(金)

(試験科目イのレポート・教団教育委員会に提出)

◆面接試験日時 2022年3月4日(金)

午前10時〜 オンラインによる面接試験

◆試験科目

イ.レポート試験 日本基督教団教憲、教規および諸規則についてのレポート(メール提出可)

*提出期限1週間前、2022年2月18日(金)午前中にEメールにて設問をお知らせします。

ロ.面接 *オンラインによる面接

ハ.論文 400字詰め原稿用紙15〜20枚

「日本におけるキリスト教教育の歴史と展望」

◆提出物

◎以下の書類を整え必ず期限までに教区事務所に提出してください。

1.受験願書・所属教会主任教師の推薦書

…1通

2.履歴書・信仰歴…1通

3.教区の推薦書…1通

(以上は教育委員会所定のもの)

4.出身学校校長の推薦書…1通

5.出身学校成績証明書…1通

6.「私はなぜキリスト教教育主事をめざすのか、召命との関連で」記述書 400字詰め原稿用紙2枚程度

7.受験料 5、000円

教育委員会所定の用紙は、教団教育委員会宛に、住所、氏名を記した返信用封筒に120円切手を添えて請求してください。

◆問い合わせ

日本基督教団教育委員会 〒169−0051

東京都新宿区西早稲田2−3−18−31

TEL03−3202−0544

2021年10月

日本基督教団教育委員会 委員長 増田将平

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