6月13日~15日まで、新任教師オリエンテーションがハートピア熱海にて開催された。新任教師オリエンテーションは、教規43条②により、教師委員会が司る教師研修として行われている。今年は主題「伝道を共に担う教団の教師」のもと、3日間のプログラムであった。4月より教会やキリスト教学校で仕えはじめて3ヶ月ほど経過して、様々なことを経験してきた新任教師にとって、教団の教師として立てられた同労者と過ごす貴重な3日間であると考えてプログラムを設定している。今回の参加者は新任教師37名、教団・神学校関係者24名、総計61名であった。
1日目は開会礼拝(説教=菅原力委員長)からはじまり、特別講師として塩谷直也教師(青山学院大学法学部教授・宗教主任)を迎え、「立ち尽くす神学」説教は言い訳するほど長くなり」の主題のもとに講演があった。ホワイトボードに絵を描きながらのユニークなスタイルで、内容は自身の経験をふまえながら、教会や学校に仕え始めた新任教師が仕えていく方向性を示すものだった。その他にも多くの示唆が与えられる講演であった。夕食の後には、交わりの時をもって、1日目を閉じた。
2日目は朝の礼拝(説教=関川瑞恵委員)からはじまり、午前は次の3つのセッションであった。
①石橋秀雄教団議長「贖罪信仰を語る説教者として」。贖罪信仰の重要性について、聖書から贖罪信仰を確認し、そして教団信仰告白によって伝道する教会、主の御体である教会を立てることを確認した。そして山北宣久前教団議長の議長総括「荒野の40年」を取り上げながら、具体例として関東教区での伝道する教会を立てる働きを挙げて語った。
②小西望東北教区議長「与えられた課題と召し-震災を歩む東北から」。映像を流しながら、震災当時の状況を振り返った。そして資料によって、被災教会の状況、教区総会にて被災者支援センターと放射能問題対策支援対策室を2019年3月まで延長を決定したことなどを報告した。
③事務局から「教団の機構について」。長崎哲夫教団総幹事から教団の震災対応と震災に際して多くの協力をいただいた海外教会との関わりについて、道家紀一総務幹事から教団機構の組織と働き、事務手続き、具体的に教師に関係がある事務手続き、教会規則と宗教法人規則の相違と役割についての解説があった。
午後は教団三局などの「教団の取り組み」出版局(竹澤知代志局長)、年金局(櫻井淳子業務室長)、宣教研究所(松井睦委員長)、部落解放センター(小林明主事)について担当者からの説明があった。午前と午後の長いセッションを終えて、自由時間には温泉や熱海の町の散策などリフレッシュの時をもち、夜には7分団に分かれて語り合いの時をもった。この分団は付属施設のある教師や主任担任教師の分団もあり、それぞれの課題を分かち合った。
3日目も朝の礼拝(説教=福島純雄委員)からはじまり、毎年好評の「牧会講話」の時をもった。今年の講師は内藤留幸教師(隠退教師)。自身の召命から高知教会、善通寺教会、蕃山町教会、金沢教会、野方町教会、高井戸教会での牧会伝道の一端を語った。教会規則の制定や教理の学びの重要性、教会幼児施設の位置付けを整えることなどが印象に残った。
最後は参加者から一言の感想を語る「全体のまとめ」、閉会礼拝(説教=大友英樹委員)をもって、3日間のプログラムを閉じた。
今回は新しい会場を利用することになったが、熱海駅からバスで10分ほどの場所にあり、目の前の海には伊豆大島が見える会場で、研修とリフレッシュのためにはよい会場であったと思う。会場側の配慮と協力により、充実したプログラムになった。教師委員会では次回も同じ会場での開催を予定している。
なおオリエンテーションの期間中には、教師委員会を開催し、委員会に託されている事項の審議を行ったことも付記しておく。
(大友英樹報)
教師委員会報告
6月13~14日、「新任教師オリエンテーション」の1日目と2日目、短い時間であったが第6回教師委員会を開催した。まず新任教師オリエンテーションについて参加者やプログラムなど最終的な確認を行い、議事日程および前回議事録承認、諸報告を受けた。
諸報告では①4月に実施された岩手地区の被災地教師問安報告、②2015年度会計報告、③教師継続教育夏期研修会(伝道推進室、教師委員会後援、8月9~11日、日本聖書神学校)の準備委員会の報告と、後援として20万円の支援を承認した(次年度以降についてはその都度判断する)。夏期研修会には人事の懇談会もあるので、教師委員も可能な限り参加することを確認した。④韓国3教会(大韓イエス教長老会、韓国基督教長老会、基督教大韓監理会)と日本2教会(在日大韓基督教会、日本基督教団)との教会協議会について報告を受け、今後の推移を見守ることを承認した。
主な議事としては、次の事項を審議した。
①2017年度新任教師オリエンテーションに関する件。今回新しい会場を使用したが、次回も続けて予約することとし、日程は2017年6月12日~14日に決定した。
②第40回教団総会報告書作成に関する件。事務局の準備した報告書を確認し、菅原力委員長が「評価と展望」を執筆することを決定した。
③その他、教規第43条で教師委員会に与えられている権能について審議した。(大友英樹報)
第39総会期全国社会委員長会議が、6月13日~14日に日本基督教団会議室で開催された。テーマは「3・11・東日本大震災から5年」だった。
開会礼拝を芳澤信社会委員長が担当し、使徒言行録8章26~40節の御言葉を通して、大震災5年の中で起こった神の業を見ていくことを語った。
発題Ⅰを教団救援対策本部・飯島信担当幹事、エマオ仙台担当・佐藤真史幹事補佐が行った。
飯島氏は救援対策本部の活動について、17年3月で本部活動が終了するが、救援活動の全記録を刊行する準備に入っていること、国際青年会議(17年3月28日~31日)のため準備を青年が担当していることを報告した。
佐藤氏は震災後の今と現状の具体的事例を報告した。地域の復興格差、目に見える部分の復興と被災者個々人の状況の差を語り、今後の課題として被災地からの問いにキリスト者として向き合うことを語った。
発題Ⅱを東北教区放射能問題支援対策室いずみ・保科隆室長が行った。いずみは放射能問題対策室として設置3年を迎えた。活動の一つに甲状腺検査がある。課題は甲状腺検査に子供を送り出す保護者への寄り添い、検査医師の確保である。
翌日、各教区報告があり、それぞれの教区の取り組み、課題を共有した。
全体会では発題と教区報告を受け、特にいずみの継続について話し合った。教団への支援継続希望の意見を受け、社会委員会で常議員会への提案を検討することとなった。
閉会祈祷では、東日本大震災と共に、熊本地震を覚えて祈りを捧げ閉会した。(加藤孔二報)
社会委員会報告
第5回社会委員会を6月14日~15日、教団会議室で開催した。
開会にあたり、押川幸男委員が開会礼拝をし、使徒言行録4章23~31節にて御言葉を取次いだ。
前回議事録確定後、諸報告があった。熊本地震救援募金依頼、エクアドル地震救援募金依頼を発送した。現在、熊本地震救援募金953万8326円が集まった。個人から多く募金されている。熊本地震の影響により日本キリスト教保育所同盟に加入している保育園も被害を受けていることが報告された。
協議事項は、15年度決算承認、全国社会委員長会議を受け意見交換した。その結果、常議員会に放射能問題支援対策室いずみへの支援継続希望があることを報告し、いずみの甲状腺検査のため、その他の救援資金より50万円支出することを協議した。熊本地震被災地への顔の見える支援と状況の把握のため、委員2名を派遣し問安する。次回の委員会の内容、社会委員会通信第49号発行担当者について協議した。その他、社会委員会の使命に関わる事柄について協議、意見交換した。(加藤孔二報)
第5回予算決算委員会が6月3日に全委員、会計監査委員長及び総幹事、財務幹事の出席のもとに行われた。
今回の委員会では以下の補正予算と各決算を承認した。⑴2015年度第4次補正予算に関する件、⑵2015年度決算に関する件、⑶2015年度教団出版局決算に関する件、⑷2015度部落解放センター決算に関する件。この中で出版局に関して出版業界全体が販売に苦戦している中で、大変健闘したことが評価された。
愛澤豊重委員長より「今後の教団財政の見通し」について以下の見解が表明された。負担金の源泉は諸教会の献金収入であり、経常支出に基づいて負担金は決まる。諸教会の収入は毎年縮小傾向が続いている。そのような中で負担金額を現状維持として行くことは実質的には負担金の値上げに等しいことになる。今後教勢拡大に伴う収入の増加を期待しつつも、現状を踏まえて、5年後、10年後を見通すときに現実的にはさらなる減少を覚悟しなければならない。2007年に予算決算委員会が50年データを作成した。その中では教会員数、予算規模は縮小するという予測となっている。今、それに基づいてどのような予算を組むことができるのかを検討する時期に入っている。予決の立場でこの問題を検討する必要がある。事務局では人件費削減にかなり努力しているが、職員の必要数をどのあたりと考えていくのかも問題である。負担金減額の場合の収入見通しを持って今後は予算を提案していく必要がある。負担金賦課額を出す計算式は作ったが、適切な負担金額そのものを考える必要がある。
この意見表明を踏まえて今後の教団財政を検討するための特別委員会の設置を決め3人を選んだ。また全国財務委員長会議のテーマは「教団財政の今後」と決めた。 (長谷川洋介報)
6月13日~14日に教団小会議室で第5回教育委員会を行った。出席者は委員7名と事務局2名。事務局報告、教師の友編集委員会報告、全国教会幼稚園連絡会報告、キリスト教教育主事認定試験報告、日独ユースミッション2015報告、台湾ユースミッション2016報告、宗教改革500周年記念中高生・青年大会報告、常議員会報告、宣教委員会報告がなされた。
幼稚園融資金のうち150万円が期限を過ぎても未返済の件については、兵庫教区とも協力しながら、引き続き、教団教育委員会で取り組んで行くことを確認した。教会学校応援セット追加2件について承認した。日本キリスト教教育学会の会費を3年分納める。キリスト教教育主事の会から出された「キリスト教教育主事養成、認定に関する状況についての質問とお願い」について検討した。2015年度クリスマス献金の配分額を決めた。総額600万円の献金を4箇所に送る。2016年度のクリスマス献金送り先は、ミャンマーのこどもたち、フィリピンのこどもたち、東北教区放射能問題対策室「いずみ」、熊本地震で被害を受けたこどもたち(九州教区)の4箇所に決定した。第6回教区青年担当者会を9月5日~6日に東梅田教会(大阪教区)で行う。講師はKGK総主事の大嶋重徳先生。プログラム、役割分担、案内作成を決めた。
教団総会報告書について話し合った。今後のユースミッションの財源について考える。次回第6回教団教育委員会は9月6日~7日に東梅田教会で行う。7月25日に東梅田教会で教育プログラム小委員会を行う。(有澤慎一報)
第5回委員会が6月20~22日に、沖縄・那覇中央教会にて行われた。
業務報告及び会計報告を承認した。2016年度開拓伝道援助金がすべて支出され、各教会・伝道所を問安した委員からの報告も受けた。単に財政的支援のみならず、問安によって直接教会を覚える貴重な機会であることが確認された。また、常議員会報告、伝道推進室委員会報告を受けた。関連委員会として、宣教委員会報告、伝道資金小委員会、「こころの友」「信徒の友」編集委員会報告、宗教改革500周年記念教会中高生・青年大会実行委員会報告をそれぞれの担当者から受けた。2月に行われた農村伝道に関する協議会について、それを経て、現地にて受洗者が与えられたとの連絡も受けた。恵みに満ちた会であり、報告書のまとめを進めることを確認した。
21日の午後には読谷教会に移動し、沖縄の有志の牧師たちと祈祷会を持った。自己紹介と共に、教会設立やこれまでの経緯、また現状を聞く中、戦争との関わりも多々あることが伝えられた。祈祷会の後には、沖縄のガマ(自然にできた洞窟で、戦時中の避難場所とされた)も案内された。記念碑の中に教会関係者の名もあり、当時の状況の説明を受けた。
主たる協議事項としては、第39総会期教区伝道委員長会議の準備を進め、詳細を以下のように決定した。9月12~13日に新潟・東中通教会にて行う。主題を「福音の喜びを伝えるために」とし、各教区の伝道の現場から報告を受け、協議を行う。新潟地区の伝道の取り組みについて熊江秀一教師(新津、関東教区副議長)から、信徒伝道について鈴木功男兄(教団常議員)から発題してもらい、分団協議を設けて議論を深めることとした。 (飯田敏勝報)
伝道・伝道推進室合同委員会
那覇中央教会にて、6月20日に行われた。幹事・職員に加え、具志堅篤教師(読谷、教団教育委員長)の陪席を承認した。成田いうし伝道委員長がこの会の議長を務め、両委員会の書記が合同委員会の書記としても選任された。伝道推進室委員会に関する諸報告を受け、それを巡る協議をした。
前日の主の日には、伝道応援として沖縄の5教会に説教者が派遣された。中には、説教を聞いて受洗志願者が生まれるという、良き実りも与えられた。各教会が計画した礼拝後の集会にも奉仕し、内容を報告し合った。福島キャラバン、北陸大会の報告、11月19~21日に予定されている栃木を中心とした北関東のキャラバンについて説明を受けた。今後発行される室報やトラクトについても説明がなされた。
夏期教師研修会について、2016年度は名称や会場も変わるが、後援として教師委員会からの支出もなされる。新たな活動を生み出すために、伝道推進室が率先して動いている。
他委員会、他団体との協力・協議についても諸々の事例が報告された。幼保関連の情報提供には要望も多い。伝道推進室で行ったことを宣教委員会に送る形で対応するが、これは教育や伝道の課題も関わる。新たな課題に対して、従来の組織の中では対応しづらかった所に、活動を中心とした推進室が切り込んでいける面があると話し合われた。その他、全国信徒会への協力と協議、東京基督教大学関係者との懇談、キリスト教学校教育同盟関係者との懇談などが伝えられた。
伝道推進室担当幹事が与えられたことにより、会計面で停滞しがちであった業務に改善が見られることが伝えられた。会計報告で仕訳を変えたものが提示され、プロジェクト毎の出納が一覧として見られるようになった。次期申し送り事項として、この委員会は年に一度の開催が望ましいとのことであった。 (飯田敏勝報)
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