八木康雄氏(隠退教師)12年4月3日逝去、81歳。奈良県に生まれる。’95年大阪キリスト教短期大学神学専攻科を卒業し、’96年羊之舎教会に赴任、03年より07年まで生駒教会を牧会し、同年隠退した。遺族は妻・八木裕子さん。
松隈正徳氏(無任所教師)12年4月9日逝去、61歳。長崎県に生まれる。’78年同志社大学神学部神学研究科を卒業し、同年天満教会に赴任、磐上教会、善通寺教会を経て、06年より11年まで延岡城山教会を牧会した。遺族は妻・松隈智子さん。
横竹明房氏(福岡社家町教会主任担任教師)12年4月16日逝去、61歳。福岡県に生まれる。’78年西南学院大学神学部神学科を卒業し、同年久留米櫛原教会に赴任、福岡警固教会を経て、’97年より福岡社家町教会を牧会した。遺族は妻・横竹房江さん。
自らの心に潜む差別意識に向き合う
同懇談会は、3月23日午後、早稲田セミナーハウスを会場に行われ、教団部落解放センターから4名、神学校関係者6名、大久保正禎牧師が参加した。
開会礼拝の説教は大久保牧師(東京・王子教会)が担当した。
同牧師は、とくに東京のような所で、被差別部落の人々に対する自らの差別意識を自覚することは、それほどたやすいことではないと述べたのち、ある社会学者の次のことばを引用した。「人が差別することの意味を考えることができるのは、いままさに差別をしようとしている瞬間、自分自身の姿を見ることから可能になるということだ。後からいくら厳しく指摘を受けたとしても、反省はできるが、差別している自分の姿をなまなましく生きることなどできないからだ」。
この言葉は、どうやったら自分の中の深いところに潜む差別意識に向い合うことができるのか、そのための大切な示唆を与えてくれている、と思った。
次に、各神学校の人権教育の取り組みについての報告があった。その中で、「かつては同和教育の名のもとに行われていたものが、現在では、在日韓国朝鮮人の人権や性差別の問題をも含む人権教育という形になっている」、「ハラスメント問題の取り組みには客観性の担保が必要である」、また、「学生だけでなく教員も人権教育について学ぶ必要がある」、などの意見があった。
続いて、長く部落差別問題に取り組んでこられた小柳伸顕氏による講演があり、その中で同氏が講師をつとめた農村伝道神学校の「解放講座」についての説明があった。この講座は、今年は2月の時期に4泊の期間行われ、「知る、体で感じる、行動する」を基本として、部落解放に献身した西光万吉、今井数一、また、江戸時代の浅草の被差別部落における指導者・弾左衛門などについての学び、浅草における現地学習を含むプログラムであった。
この懇談会の終わりに、今年6月に大阪で行われる、センターの全国会議に、各神学校から多くの学生、教員が参加してほしいとの呼びかけがあった。
(鈴木脩平報)
被災地教師の健康管理
第37総会期第6回教師委員会が、教団会議室にて4月20日に行われた。
事務局報告があり、特に「被災教会・伝道所担任教師健診(人間ドック)」(対象者は教師と配偶者)について、奥羽・東北・関東の教区議長及び教師宛に文書を発送した結果として、70名くらいの希望者があった旨、報告があった。報告を踏まえて、人間ドック後の治療(精密検査・毎年の受診・疾病が発覚した場合の対処)について、教師委員会より救援対策室長に進言・質問することとした。
また被災教会・教師問安について、昨年秋に13教会、今年2月に問安をかねて郡山教会(安積教会も問安)で教師委員会を開催したが、継続していく必要性を確認した。
さらに今回は、新任教師オリエンテーションの具体的内容、担当について集中して話し合われた。新任教師オリエンテーションは、6月18日~20日、2泊3日で天城山荘で開催される。主題は「教団の教師として宣教を共に担う」である。プログラムは、ほぼ例年通りに行われるが、昨年より、過去においてオリエンテーションに参加できなかった補教師に対し、過去3年間まで遡って案内を出すことにしている。また「メンタル問題を抱えている人とのかかわり方」 (仮題)として、石丸昌彦氏(桜美林大学教授・柿ノ木坂教会員)に講演をお願いした。
教師委員会予算の70%に当たる350万円の予算が組まれ、また共に教団教師として宣教を担う者として、学びと良き交わりの時が与えられるので、新任教師オリエンテーションに参加することを各教会、各学校・施設、各教師も重要なこととして受け止め、参加してほしい。
その他にも教規が定める職務に従事しない教師(無任所)に関する件および信仰職制委員会の答申に関する件、「改訂宣教基礎理論」に関する件について話し合われた。課題は多いが、一つ一つていねいに、祈りつつ、対応していきたい。
次回は、6月18日、20日、新任教師オリエンテーションをはさんで、天城山荘で開催することとした。
(堀眞知子報)
「資金積み立て」で議論深める
第7回委員会は3月29日、第8回委員会は5月7日、それぞれ教団会議室にて開催された。当委員会は教区活動連帯金の執行が継続できないことと、教団の教勢の危機的見通しを踏まえて、緊張感を持って作業を重ねている。これまでに当委員会が提案した伝道資金構想(仮)について、その後の他の委員会等からの要望や意見を踏まえて構想の検討を継続している。
主な検討内容は教区活動連帯金がどのように活用されているか。特に受け入れ教区の多くで謝儀互助や支援に用いられていることをどのように考えるか。格差是正については是正するための計算式や係数の設定をどのようにすることができるか。教区のニーズに対する交付をどのようにするか。有効に資金が活用されるための交付方法とそれを扱う伝道推進室(仮)の役割と位置づけについて検討した。
伝道資金は文字通り伝道推進のために用いられるものとなる。謝儀の互助や支援等も伝道のためものであることで資金の対象となってくる。
また、教区からの負担率はこれまでも、拠出と配分の実績は1パーセントになっていない。
以上のことに基づいて予算の全体枠と教区のシュミレーションを行った。
その結果、①先の資金構想をもとに、教区留保分をなくし負担率を0.5パーセントとして教区への交付を行い、教団での資金積み立ては実情を見ながら増加させてゆく。②同じく0.5パーセントの負担率で半額を各教区に負担率に基づく留保、半額を教区への交付とし、教団での積み立て分は教団のスリム化を断行することで捻出する。二つの案があげられた、これをもとに検討を継続した。教団での積み立てには全国募金を求めることとした。
負担と交付の計算方法と係数を信徒の負担の多さを是正することを視野に、現住陪餐会員数と一人あたりの献金額を基本に検討することとした。
謝儀の互助については教団としてどのように考えるかは検討する機関を設けるべきことが話し合われた。
また奥羽教区よりの要望内容を検討した。
次回委員会を6月11日とした。
(高橋和人報)
「ボランティアの派遣を巡り活発な議論」
第92回東海教区総会は5月22日と23日、熱海後楽園ホテルで、正議員196名中、開会時151名が出席して開催された。
第一読会では、まず、小出望議長による「2011年度議長報告」がなされた。無牧及び兼牧の状況、教区事務所移転案の見直し、2012年度から始まる新規則による互助、伝道部による「伝道応援説教者派遣制度」、教区の財政状況と「教区活動・財政検討小委員会」の発足、東日本大震災被災者救援ボランティアの派遣などについて、その概要と期待を述べると共に、財政が逼迫しているとはいえ、伝道を大いに進めなければならない、と語った。
議長報告に対する質疑応答に40分ほどの時間が割かれた。主な内容は次のとおりである。
教区事務所移転を巡る疑惑について、小出議長は経緯を改めて説明、事務所経費の新たな負担を減らしたいという切なる希望から出たことながら様々な憶測を呼んだことを陳謝し、甲府中央教会との間でもう5年間無償で使用できるという合意に達したことを報告、同教会への謝意を表した。
使い込み事件について毎回記載すべきであるとの指摘については、弁済の志を尊重し、主の赦しに基づいてあとをひかないことが望ましい、との考えが示された。
沖縄教区との関係修復、北村慈郎牧師の免職問題についての記載がないという指摘については、教団が現在対応している事柄なので、その成り行きを今は注視したいと述べた。
原発の是非を巡る議論については、神から問われていることと認識したことが答えである、出身神学校偏向の是正については現状に神様の御心がある、農村教会の衰退についてはこれから真摯に取り組んでいく、などのやり取りがあった。
その他多くの時間が割かれた主な議案は、議案13「剰余金の処分に関する件」であった。剰余金のうち130万円を、震災被災者支援ボランティア派遣費用に繰り入れる件について、まずボランティアを派遣するという議案が上程されていないことが指摘され、常置委員会記録から文書化、議案15として上程、両議案の文言の統一を巡って議論があった後、採決して可決。その後、剰余金から130万を派遣費用に繰り入れる件が可決され、予算案の審議に入ることができるようになった。
ボランティア派遣については、昨年3月12日に長野県北部を襲った震度6強の長野県北部震災の被災地栄村も対象に加える修正案が出された。取り組むべき課題であるが、被害状況の把握と必要な支援について検討する必要がある、として、常置委員会で今後審議していくことが提案され、修正案は否決された。
1日目は逝去者の記念式で終わり、2日目は按手礼式及び准允式で始まった。
第一読会の議事に続いて、原案に対して修正を審議する第二読会に入った。第二読会は、伝道・財務・教区運営の3つの分科会に分かれ、それぞれ託された議案について審議、若干の要望を加えながら、それぞれ修正なしとの結果が第三読会で発表された。それを受けて、すべての次年度計画及び決算・予算について採決を行い、可決した。
教団総会議員選挙は、教師は本選挙のみ、信徒は予備選挙と本選挙を行った。
教団総会議員選挙結果
【教職】松木田博(甲府)、小出望(長野県町)、宮本義弘(沼津)、佐々木美知夫(静岡)、小林眞(遠州)、鷹澤匠(信州)、北紀吉(愛宕町)、宇田真(岩村田)、山本将信(篠ノ井)、瀬谷寛(駿府)
【信徒】稲松義人(遠州栄光)、原田昭三(諏訪)、原田勇(伊那坂下)、八嶋由里子(沼津)、堀内敬子(長野県町)、本堂正(沼津)、塩入隆(長野本郷)、小林貞夫(日下部)、茅野真澄(山梨)、村田誠(甲府)
(秋葉恭子報)
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