第37総会期第1回世界宣教委員会が2月17日、教団会議室で開かれた。組織会によって木下宣世委員が委員長に、秋山徹委員が書記に選ばれ、前総会期からの申し送り事項を確認し、新年度の歩みを始めた。
世界各地に派遣された宣教師の消息、困難な状況や病気などの情報、また受け入れ宣教師の各地での働きなど、前期より特に力を入れている派遣・受入れ宣教師の働きの現場を訪れて牧会的な配慮をしたことについて、また、当委員会の傘下にある6つの小委員会に関連する報告、今年7月に東京で開かれるスイス・韓国・日本の三国間協議会の準備状況などの報告を聞き、承認した。
米国・サンフランシスコ・パイン合同メソジスト教会で4年間の任期を終えて帰国した藤浪敦子宣教師の活動報告、米国ハワイ・ウエスレー合同メソジスト教会日語部で4年2カ月の任期を終えて帰国した上田創宣教師の活動報告を昼食を共にしながら聞き、それぞれ、日本語礼拝閉鎖の危機と闘いながら牧会を続けてこられた両宣教師の労に感謝する時をもった。
協議では、1.米国ニューヨーク・ユニオン日本語教会の相良昌彦宣教師の任期満了に伴う退任を承認。2.近藤誠宣教師はサンフランシスコ・パイン合同メソジスト教会に派遣が決まっているが、ビザ発給まで時間がかかることが見込まれるので、それまでの期間、現地で研修の期間をもつことが計画されており、この間の研修費用と生活費として50万円を上限として支給することとした。3.WCCジャマイカ平和会議(5月12~26日)、EMS宣教協議会(6月24~28日)、英国メソジスト年会(6月29日~7月7日)への教団代表者の参加依頼について検討し、候補者をあげた。4.第37総会期の世界宣教委員会のもとにある小委員会の委員候補者をあげ交渉することとした。これら13項目に及ぶ協議事項を協議した。
(秋山徹報)
神からの召しが問われる
遣わされた教会の願いと祈りがある
2011年春季教師検定試験は、3月1日(火)~3日(木)、東京会場(早稲田の日本キリスト教会館)において、4階の教団会議室と6階の会議室(貸室)で行われた。
今回の受験者総数は74名で、内訳は補教師58名(Aコース26名、Bコース17名、Cコース15名)、正教師の再受験15名、教師転入1名であった。
学科試験直後の委員会における判定の結果、補教師試験受験者58名の内、合格者37名、保留者8名、継続者(Cコース)11名で、不合格者は2名となった。正教師試験では、再受験者15名の内、合格者7名、保留者6名で、不合格者2名となった。また教師転入の受験者1名は合格となった。
保留者というのは、学科試験の得点が合格点に少し足りなかった受験者で、改めてレポートが課せられ、後日提出されたレポートによって再判定を受ける者のことである。
学科試験に続き、2日目と3日目に個人面接を行った。それぞれ、個人面接に先立ち、全体会をもった。開会祈祷後、検定委員の自己紹介があり、続いて倉橋康夫委員長から、学科試験の結果を受けての講評が述べられた。
以下、今季の委員会としての評価・感想を記す。
今回、正教師、補教師ともに不合格者の数は少なかったが、依然として保留者は多い。追試のレポートと誠実に取り組めば合格判定になる可能性があるとはいえ、もう一歩の準備をもって試験に臨んでほしいと願う。特に、正教師の場合、合格しても際どい点数の人が多く、半年での受験準備は厳しいのかもしれない。しかし、背後には、遣わされた教会の願いと祈りがある。奮起してほしい。
宗教法人法は、補教師の受験者にとってはまだ馴染みがないせいか、その意義や法としての用語について、理解が十分でない解答が多く見られた。しかし、補教師でも、最初から主任者として赴任する人もあり、法的な感覚をしっかりと身につけてほしいと思う。
また、このところBコースとCコースの受験者の間に大きな開きが見られ、Cコース受験者に準備の不足が多く見受けられた。特に、組織神学の答案には、神学的な思索の訓練が十分になされていないことが如実に現れる。神学校で学ばない分、自らに厳しく学びを課していく覚悟が必要である。試験の合格が最終目的ではなく、伝道者として教会に仕えることこそが求められている。教会への赴任までをしっかりと視野に入れて、所属教会の牧師のよき指導と助言を受けてほしい。
今回の受験者の中にも、神学校への大学院入学者で、神学部での基礎的な神学の学びを経ないままでAコースの受験をした人が数名含まれていた。3年後の正教師試験においては、すべての学科を受験することになるので、教会に仕えつつ、よき準備をして臨んでいただきたい。
なお、来年の春季試験からは、教師検定規則の変更第4条に基づく試験となり、大学院入学者の場合、Aコースであっても、履修していない基礎科目については試験を受けることになる。神学校とよく相談して、適切な準備をもって試験に臨んでほしい。
教師検定試験は、基本的な理解を問う出題であり、学びの姿勢をも問うものである。教師として宣教の場に遣わされ、み言葉を宣べ伝えていく上で、聖書の基本的な知識や理解と神学的思考が欠かせない。ただ試験のための準備ということではなく、今後も学びを継続してほしい。
今回は、第36総会期の教師検定委員会による最後の試験であり、2011年秋季試験からは、第37総会期の新委員会によって実施される。受験者には、学科試験のための十分な準備が求められるが、何よりもまず、神からの召しが問われる試験であることを忘れず、謙遜に、また誠実に、備えていただきたい。
このたびの試験を経て、伝道の第一線に遣わされる一人びとりが、主の召しに応え、よき働きをされることを願い祈る。また今後も、主の召しを受け、志を与えられた多くの献身者が起こされることを、心から願うものである。
(東野尚志報)
講 評
今期の教師検定委員会の「方針」の最初は、「本委員会は、主の召命に応えて日本基督教団の宣教を担い、主の教会に仕える教師を送り出すために、-中略-教師検定試験を実施する」とあります。神からの召命が出発点であることは、言うまでもないことです。そして、「教団の宣教を担い、主の教会に仕える教師」を送り出すことを願っているのです。
春季試験は、補教師受験者が大多数となります。今回の試験結果は、補教師受検者に不合格者は2名であり、合格率は良好でした。
正教師受験者は15名でしたが、再受験であったことを考えると、2名の不合格者の出たことは、とても残念に思いました。
求められていることは、神学の基本的・基礎的な知識と思考力です。神学的な学び、ということです。日常のみ言葉の奉仕、特に聖書研究の準備、説教の準備に全力を尽くす心構えが、肝腎なことと思っています。
(倉橋康夫 第36総会期委員長)
2011年春季・補教師検定試験問題
教憲教規および諸規則・宗教法人法(60分)
(A,B,CⅢ)
次の2題に答えてください。
1.教会役員会は教会運営について大切な責任を担っています。教憲教規に規定されている役員の務め、その選出について、さらに、役員会に関する教会担任教師の職務について述べてください。また、役員会の運営についてあなたが大事にしなければならないと思うことを述べてください。
2.宗教法人法で教会に課せられている所轄庁に対する手続きを条項を挙げ、その内容を文章で述べてください。
旧約聖書神学(60分)(B,CⅢ)
次の2題に答えてください。
1.旧約聖書における国家と宗教の問題について述べてください。
2.旧約聖書における死と生の理解について述べてください。
新約聖書神学(60分)(B,CⅢ)
次の3題のうちから、2題を選んで答えてください。
①ヨハネによる福音書の終末論の特徴について
②パウロ神学の中心的使信について
③ヘブライ人への手紙の神学について
4月4~8日(月~金)、奥羽・東北両教区に献金を届け、一つでも多くの被災教会を訪ね共に祈ることを目的として被災地を訪問した東海教区小出望議長、宮本義弘伝道委員長(教団宣教研究所委員長)に、教団新報も同行した。
教会員の消息も、会堂・牧師館の被害状況も、余震の度毎に変化する。普段は、原稿締め切りから印刷所入稿まで一週間、発送までは更に5日が必要なのだが、震災後、その一週間を2日に短縮して新報を発行している。しかし、被害の一覧を出しても、数日経てば殆ど無意味になってしまい、結果的に誤報にさえなりかねない。速報はHP等に委ね、数日では変化しない事柄をお知らせしたい。
宮古教会は、津波に浸かった教会を、主に地域に支援物資を届ける集積センターとして用いている。森分和基教師から、自然発生的に奉仕が始められた経緯、隣接の公設避難所とのやりとりなどを聞いた。その手際の良さに感心した同行の一人が、「先生はこの道のプロですか」と質問すると、「いいえ、素人です。高校生の時に兵庫でボランティアを体験したが、子どもの遊び相手をしただけです」。なる程、ボランティアにプロはいないだろう。しかし、体験は確かに生きていた。「一番必要なものは」には、「休み」。この答えは、この後何人もから聞いた。「週報作りだけでも頼みたい、説教者がいたら」。救援活動に普段の牧会、倍の働きが要求される。牧師を支えるボランティアが必要だ。
新生釜石教会では、礼拝堂前の駐車場スペースにテントを張り、お茶などを供する席が設けられた。そうしないと、物資を並べた会堂の中までは見ないで通り過ぎると、柳谷雄介教師。道行く一人ひとりに声をかける。
そこに、医師という札を首に掛けた見覚えのある人物。記者の教会でかつて伝道集会講師として招いたJOCS(日本キリスト教海外医療協力会)の楢戸健次郎ワーカーが医療相談に当たっていた。「今お住まいはどちらですか」と聞くと「ネパールです」。たまたま報告会で帰国中だった。地域の、特にお年寄りにとっては、実に頼もしい存在だ。
柳谷教師の緊急に必要なものは、混乱の中で失われた腕時計。日常という時間が止まったのだということを思い知らされる。道中では新しい時計が手に入らず、同行の東海教区議長が、「安物で直ぐ壊れるかも知れないが間に合わせに」と断って自分の腕から外す。思いがあれば、時間だって提供し共有できる。
大船渡教会へ3月末に赴任した村谷正人教師は、「当初、会堂に救援物資を広げるのには抵抗を覚えた」と言う。しかし、惨状を目の当たりにしては是非もない。高台にあり津波を免れた教会は、さながら無料コンビニとなった。日曜日には、一端物資を除けて礼拝を守るのが手間だという。そこに、かいがいしく働く可愛らしい女子高生2人の姿。「教会員ですか」と聞くと、村谷教師は少し照れて、実はと話してくれた。そもそも2人は被災者、物資を調達する目的でやって来た。品物を物色する様子に、ボランティアと間違えた。用事を頼み、働いて貰うことで、2人は自動的に被災者からボランティアに変身してしまったのだ。多分、この後は教会員にも…希望的観測か。
この後も、岩手・宮城・福島の諸教会を歴訪したのだが、次号に譲り、訪問できた中で、32キロ北と最も原発近くにある鹿島栄光教会と、更に福島新町教会の報告を先にしたい。
鹿島栄光教会は、年鑑によると現住陪餐会員8名、礼拝出席7名。ずっと一桁の礼拝を守って来た。今、一家族が避難し、礼拝は牧師家族4人だけだ。佐々木茂教師は前任地に自宅を持っている。いっそ避難したらと勧められるそうだが、小さな小さな福音の蝋燭を灯し続けるために留まると言う。そのことが、周辺の人々に平安を約束するのだと信じて。
誰も見ていないようで、実は見ている、何の関心も無いようでいて、案外に注目している、そう信じて。
教会の屋根瓦が落ち、雨漏りが心配な状況になっている。そうしたら、近所の方々が、屋根にビニールシートを載せてくれたそうだ。譬えは悪いかも知れないが、周辺の住民にとって、教会は、ちっぽけな祠のようなものだ。普段、信仰している訳でもない。通り過ぎる時に手を合わせることもない。しかし、そこに有ることを知っている。そこに有って欲しい。壊れたり、転がったりしたら、寂しいし悲しい。
この教会に、教会関係の救援物資が、僅かながら届いた。それをご近所と分かち合っている。記者は、佐々木教師が健康を損ねて節制していたことを忘れて、お見舞いに、持っていってはならないものを持参してしまった。彼は、「近所の人たちとちびちびやるかな」と、嬉しそうに言って、夫人に睨まれた。
福島新町教会は会堂の亀裂が大きく、崩れかかった塔を撤去せざるを得なかった。訪問後の余震で亀裂は更に広がっていると、瀧山勝子教師に聞く。
讃美歌21の533番「どんなときでも、どんなときでも、苦しみにまけず、くじけてはならない」この作詞者の欄には、髙橋順子、1959~1967とある。誤植かと気にかかって調べたら、7歳で召された福島新町教会の教会員の娘・教会学校生徒だと教えられた。
「くじけてはならない、イェスさまの愛があるから」。
…次号に続く。
また、10面に関連記事。
教団訪問団、宮古・釜石へ
岩手県海岸沿い、そこは戦場であった。自衛隊員は迷彩服姿で重機を操縦し瓦礫を撤去。消防隊員は隊列を組んで行方不明者を捜索。津波後、火災が襲った山田町では建物が焼け爛(ただ)れる。バレーボール程の大きさの、養殖用ブイは葡萄のように何百個と連なったまま、店舗の屋根に絡みつく。震災から2週間半も経っているのに。いつもなら立ち入り禁止の危険区域を、一般車輌が中央突破できる非日常が、そこにあった。
市民は浸水家屋から泥まみれの家具・畳・商品を道端に運び出していた。百キロで走る車が激突して倒れぬ電柱さえ、2箇所で折れ曲がる。防波堤裏手に群生する松の木は剃刀に切り取られたよう。海底での凄まじいエネルギー解放により、海水が底の泥砂を巻き上げ、昼下がりの市民を強襲した。
3月13日出発の第1回訪問に続き、教団は3月28日、第2回目の訪問団を派遣した。前回は被災直後、ライフライン復旧も儘ならぬ仙台市周辺が中心だった。今回は2週間を経、ガソリン補給さえ叶う岩手県の、新生釜石教会・宮古教会訪問が主目的だった。
石橋秀雄議長が運転する、神学生と物資満載のマイクロバスは花巻教会に到着。ここを拠点に、朝な夕な御言葉と祈りの営みを堅持しつつ、日中は釜石に出向き、新生釜石教会周辺で奉仕。変り果てた商店街に佇む市民を問安したり、未だ行方不明の教会員が経営する洋装店を、泥まみれになって片付けたり。晴天が続くと、3センチ程に積みあがった汚泥が、雑菌と共に埃となって空中を舞い上がる。泥の除染は、人手の要る地道な作業。夏の到来前に市民の手で処分せねば、疫病伝染をもたらすだろう。物資は満たされつつあり、必要なのは人手だった。行政の救援活動が本格化しても、取り残される人たちがいる。そこに教会奉仕の場もある。
さて北紀吉常議員と加藤(幹事)とが運転する自家用車は、マイクロバスを追い1日遅れて花巻に到着。翌朝は南東の陸前高田市を経由して沿岸を北上。釜石の神学生奉仕隊に合流した後、幹事が議長を乗せて宮古教会を訪問した。途中、目に飛び込む光景に胸を痛めたが、宮古教会に詰める盛岡YMCAの青年たちとの出会いに心温められた。
常議員と幹事は、更に盛岡の奥羽教区事務所に向かい松浦裕介教区主事と面談した。帰途、東北教区事務所にも立ち寄り、高橋和人教区議長らと2時間弱に亘って協議の時を持った。
同教区センター内の仙台学生センターには、東京からキリスト教学生友愛会(SCF)のボランティアが十名程詰めており、効果的な救援活動を展開していた。また超教派での仙台キリスト教連合の協議会もこちらで開催され、3月31日には多数の外国人を含む80名弱が集合。キリストにあって一つ、を実感させてくれた。
この度の震災は、歴史と宇宙を誰が統治するのか、を明快にした。日本の救いは、教会の伝道に懸かっている。神はこの国を憐れみ教会を力づけ、日本を救って下さるに違いない。
(加藤誠報)
Being Servants of Life Together with the Churches in the Devastated Regions
by Kyodan Moderator Ishibashi Hideo
“Our help is in the name of the Lord, the Maker of heaven and earth.” (Ps. 124:8)
We wish to express our heartfelt concern for all the people affected by the recent earthquake and tsunami. At 2:46 p.m. on March 11, a devastating earthquake struck eastern Japan. At the magnitude of 9.0, it is the fourth strongest earthquake in recorded history, and it wrought horrendous devastation. The energy released was 45 times more than the Great Kanto Earthquake (Tokyo) of 1923 and 1,450 times more than the Hanshin-Awaji (Kobe) Earthquake in 1995. Likewise, the massive tsunami it generated devastated the Pacific coast for some 500 km (301 miles), swallowing up entire communities in the Ou, Tohoku, and Kanto regions. Ten days after the event, we are still unable to confirm the full extent of the damage and destruction.
As of March 22, over 8,000 people were confirmed dead, and more than 12,000 were officially listed as missing. Moreover, almost 350,000 others were left homeless and forced to live as refugees. Blocked roads and severed communication lines have left many areas isolated, and there are severe shortages of such necessities as gasoline, diesel and heating fuel. Relief supplies are not reaching many areas, and there are shortages of food and water. Likewise, the wintery weather has added to the misery, and with the shortage of doctors and medicine, many lives are in danger. This desperate situation surpasses anything we could have imagined, and with aching hearts, we pray to God for help.
Besides this, the serious situation at reactors 1 through 4 at the Fukushima Daiichi Nuclear Facility has dealt the area an additional catastrophic blow, deepening the suffering and anxiety of not only the direct victims of the earthquake and tsunami but many others as well. The explosions at the facilities have caused radiation to spread through the air. All this has attracted the attention of the world. We can only hope and pray for the safety of the people in the area.
The crisis brought on by the dual disasters of the earthquake and tsunami, followed by the radioactive contamination from the nuclear facilities, are threatening lives in the greatest crisis to face Japan since World War II. In response to this, the Kyodan has set up a Disaster Relief Planning Committee, and a delegation consisting of the moderator, two executive secretaries, and four other committee members have worked diligently to gather accurate information on the extent of the damage, spending four days, March 13-16, in the Sendai region to visit churches in the affected areas of Miyagi and Iwate prefectures. To assist in this effort, the moderator and the staff of the Kyodan’s head office have remained in the office day and night since the time of the earthquake to gather information.
On March 15, the Kyodan delegation met with the moderators of Ou and Tohoku districts at Ichinoseki Church in Iwate Prefecture to confirm information about the damage suffered by the churches and the communities they serve and to deliberate on how best to deal with the situation. Under the direction of its moderator, Tohoku District immediately set up a disaster relief center in the district office to begin gathering information and to coordinate relief efforts.
Pastors of the churches in the disaster zones have devoted themselves to such tasks as checking on their congregations, the staff of their related institutions, the children in their kindergartens, in spite of the difficulties imposed by the breakdown in the communications network and the severe shortage of gasoline for their vehicles. They need the prayerful support of all of the Kyodan in these difficult times.
There was also considerable damage in Kanto District as well, so its moderator has been coordinating relief efforts for the affected churches in his district. The frequent aftershocks are also causing some damage, but the effects of the main quake were far reaching, not only severely affecting the above-mentioned districts but also resulting in considerable damage in Tokyo, Tokai, and Kanagawa districts as well. There was even a death in Hokkai District.
In response to this situation, the Kyodan Executive Committee at its March 22 meeting established a Relief Planning Headquarters to coordinate relief efforts, and a special Executive Council meeting has been scheduled on April 18 to determine a long-term plan.
The Kyodan has received numerous messages of support from overseas churches, offering their prayers and financial assistance. These prayers and contributions have greatly encouraged us, and they will help us in our efforts to support the churches in the disaster zones as they rebuild and serve their communities.
We call on all our churches to pray to God for his comfort and help as they support people who have lost family members in this disaster or who are still searching for their loved ones, those who lost their homes in the tsunami and are at a loss about where to go from here, those who are experiencing anxiety over the nuclear accident, and those who are being forced to live in evacuation centers under difficult circumstances. (Tr. TB)
March 23, 2011
東日本大震災、戦後最大の日本の危機に立ち向かって
被災地域の教会と共に
-命に仕えるー
「わたしたちの助けは、天地を造られた主の御名にある」(詩篇124編8節)
被災された方々とその関係者の方々に心からお見舞い申し上げます。
3月11日午後2時46分、巨大地震が東日本を襲いました。世界の観測史上4番目に大きいマグニチュード9.0を記録し、甚大な被害をもたらしました。その地震のエネルギーは関東大震災の45倍、阪神・淡路大震災の1450倍とのことです。さらに地震による
津波は太平洋側の奥羽、東北、関東500キロにわたって、沿岸地域の町や村を襲い、多くの尊い人命と家屋を呑み込みました。地震発生から10日たっても、その被害状況の全貌は把握しえない状況にあります。
3月22日現在で、8千名余の死亡が確認され、さらに1万2千名余りの安否不明者、そして、35万名に近い人々が過酷な避難生活を強いられています。道路も寸断され、通信手段が切断されて、孤立した地域があり、ガソリン、軽油、灯油等が極端に不足しています。援助物資が被災地域に届けられず、水や食糧が不足し、真冬の寒さに震えて、命を奪われようとしています。今なお医師不足、薬の不足などで、命が脅かされ続けています。まことに、想像を絶する惨状に心が痛み、主の助けを祈らされています。
さらに二次災害として、福島第一原子力発電所で1号機から4号機までが壊滅的打撃を受け周辺地域の被災された方々を初め、多くの方々を一層の苦しみと不安に追い込んでいます。原子炉が爆発し、放射性物質が大気に放出されないように、世界の人々が注視していますが、ことに福島第一原子力発電所の近辺にお住まいの方々の安全を願っています。
巨大地震と津波がもたらした危機、原子力発電所爆発による放射性物質による汚染の危機、
戦後最大の危機の中に命が脅かされています。
教団では、大震災救援対策委員会を設置し、ただちに被災地域の教会の問安と被害状況を出来るだけつまびらかに知る為、教団議長、二人の幹事、社会委員の4名を仙台に派遣(13日~16日)、宮城、岩手の被災地域の教会問安と被害状況の把握に努めました。
また、地震直後から教団事務局の幹事、職員と共に議長が泊まり込んで情報の収集に懸命に努めました。
15日には岩手の一関教会にて奥羽教区議長、東北教区議長と共に、奥羽教区内、東北教区内の被災地域の教会の被災状況の確認と今後の対策を協議しました。
被災地域の教会の牧師たちは通信網の切断、極端なガソリン不足等で移動手段が限定されるなかで、信徒、付属施設の職員、園児等の安否の確認、被害状況の把握など、必死な活動を続けております。全教団の祈りによる支えが求められます。
東北教区では地震直後から教区議長のもと、東北教区センターを拠点に地震被災の情報の収集と支援活動を開始致しました。
関東教区内にもかなりの被害があり、関東教区議長を中心に被災教会の問安と被害状況の確認を懸命に行ってきています。余震による被災を含めて、今回の巨大地震は、上記教区の他、東京教区、東海教区、神奈川教区等にも深刻な被害をもたらし、また北海教区においても犠牲者がでました。
教団は、去る3月22日の常任常議員会で日本基督教団救援対策本部(仮称)を立ち上げ被災教区の支援活動を支えると共に4月18日に臨時常議員会を開催して今後の長期にわたる取り組みを協議します。
教団への海外諸教会からの熱い祈りと支援献金の申し出がなされています。これらの祈りと支援に励まされて、被害甚大な地域を抱える教区の被災教会支援活動を支え、さらに、教会再建などの取り組みに全力を注いで行きたいと考えています。
この時、被災地域の愛する家族を失い絶望の中にある方々、愛する者の安否を懸命に求めておられる方々、津波によって家を失って途方にくれておられる方々、原発の事故で不安の中にある方々、悪条件下で避難所生活をされている方々の為に、主の慰めと助けがあるよう、教団内のすべての教会の祈りを深めましょう。
2011年3月23日
日本基督教団総会議長
石橋 秀雄
〒169-0051 東京都新宿区西早稲田2-3-18-31
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