インスタグラムアイコンツイッターアイコンyoutubeアイコンメールアイコン
日本基督教団 The United Church of Christ in Japan
 
newaccount

【4724号】能登半島地震被災 七尾教会会堂 献堂式…能登の喜びを東日本大震災に…

2011年6月4日

東日本大震災による被災教会の状況が明らかになって行く中で、能登半島地震被災教会の七尾教会会堂献堂式が、429日行われた。

献堂式には、内藤留幸総幹事、高橋潤・中部教区議長、疋田國磨呂–関東教区議長、富山、石川地区諸教会の教職・信徒、北陸学院関係者など県内外から125人が出席した。

釜土達雄牧師は説教で、「会堂を求める信徒の祈りに主は応え、許して下さった。だが、建物は神にとって必要だったのではない。今日の御言葉(列王記上91?5)で、神はソロモンの宮殿に住むといわれたのではなく、『聖別し、わたしの名を置く』といわれた。キリストの教会といわれるが、会堂は、集り祈るため私たちに必要だった。主はこれを良しとして、建てさせて下さった。会堂を父なる神に献げ、正しい礼拝を守り抜く決心をしたい」と力強く述べた。

新装成った会堂は、鉄筋コンクリート2階建て延べ313㎡、総工費5800万円。春の陽光に映える綺麗な会堂が誕生したが、旧会堂と同じデザインのため、久方ぶりに訪れる人は、旧会堂を改修したかと思う人がいるかもしれない。

07325日の能登半島地震で七尾市は震度6強だったが、会堂は一見、被害軽微に見えた。ところが、専門家の診断は、ブロック造りで亀裂・歪みが生じ、次の大地震には倒壊必至のため建て替えだった。七尾教会は、1908年、能登半島伝道の拠点として設立された歴史ある教会だが、市の繁華街一本杉通りの当初の地から、1961年、現在の小丸山公園そばに移り、瀟洒な会堂を建設した。以来50年、厳しい状況の中で教会を支え伝道を続けて来た人たちには、旧会堂への愛着絶ち難く、「建て直すなら同じデザインにしよう」でまとまった。ランプシェードも古いものをそのまま使った。今回の工事で、隣接の付属幼稚園一部を改修し、教会2階が幼稚園と連結して集会室となり、献堂式終了後ここに会場を移して、祝いの会が始まった。

挨拶に立った内藤総幹事は、「立派に再建された会堂は、七尾教会の喜びだけでなく、祈りのこもった献金を献げた全国の信徒にとっても大きな喜びだ。献堂式の最中、いろいろな思いが錯綜していた。地震、津波、原発事故の3重苦に苛まれた東日本大震災で被災した教会と信徒のことである。何らかの被害を受けた教会は70にのぼる。復興にはかなりの年月を要するだろうが、七尾教会の再建は、東日本大震災の被災教会にとって大きな励みになるだろう」と述べた。

続いて立った高橋・中部教区議長は、「能登の伝道の灯火を消してはならないという願いが、全国に響いてここまで導かれた。祈りの力があると宝がついてくることを今日実感した。主のみわざを見るために、これから祈りを結集して東日本大震災の復興に力を合わせて行きたい」と挨拶した。

「羽咋教会出身という立場からここに駆けつけた」と前置きした疋田・関東教区議長は、「中越、能登半島地震と相次いだ大地震で、神はあらゆる境遇に対する道を与えて下さることを実感した。東日本大震災は、レントの中の大地震だった。主はその苦しみを十字架に背負って下さる。復活の主を私たちは戴いている。教団が力を合わせて東日本大震災の復興に尽して行きたい」と述べ、出席者の誰もが七尾の喜びを東日本大震災につなげようと誓い合った。

能登半島地震被災教会でただ一つ残っている羽咋教会会堂の再建は、イースター翌日、工事が始まり今年度中に完成。来春に献堂式が行われる。

(永井清陽報)

西村 哲氏(隠退教師)

11123日、逝去。84歳。福井県に生まれる。’53年同志社大学を卒業、同年旭東教会に赴任、舞鶴青葉教会、松山城南高校を経て、’96年まで長崎外語短期大学の宗教主任を勤め、07年隠退した。遺族は息・西村真人さん。

中島 渼(なみ)子氏(隠退教師)

11410日、逝去。95歳。富山県に生まれる。’35年バプテスト女子神学校を卒業、’58年小諸教会に赴任、’77年まで牧会し、隠退した。遺族は息・中島弘光さん。

上 良康氏(無任所教師)

11417日、逝去。97歳。鹿児島県に生まれる。’41年日本神学校を卒業、’42年両国教会に赴任、’47年より’98年まで(旧名・和田本町教会)十貫坂教会を牧会した。遺族は妹・上齋(いつき)さん。

赤阪英一氏(無任所教師)

11418日、逝去。78歳。東京都に生まれる。’57年同志社大学大学院を修了、同年飫肥教会に赴任、’61年より’78年まで近江八幡教会を牧会した。遺族は妻・赤阪信子さん。

梅田憲章氏(札幌中央教会主任担任教師)

11422日、逝去。68歳。北海道に生まれる。06年東京神学大学大学院修了、同年札幌中央教会に赴任。遺族は妻・梅田悦子さん。

 

幼稚園の土地拡張、増改築、新築のため、幼稚園融資金2011年度分を次の要領で募集します。

◎金  額 50万円~300万円

◎返済期限 5年以内

◎利  子 期限内 年1%(東日本大震災関係は無利子〔最長10年〕)

期限後 年2

2011年度は総額600万円を23の教会幼稚園に貸し出します。希望幼稚園は、教区事務所を通して教団教育委員会まで申し込んでください。

◎締  切 831

◎問合せ 融資規定、申請書は教育委員会へ。(TEL03-3202 -0544)

 

 

418日、19日の日程で第37総会期第2回教育委員会を開催した。本来ならば、3月中に行われる委員会であったが、311日に起こった東日本大震災の影響を受けて延期されての開催となった。

震災を覚えて祈りつつ始めた今回の会議では、議題の内容でも震災を巡って扱う課題がいくつかあげられた。まず日本基督教団所属教会の付帯施設として設置された幼稚園・保育所の被災状況の報告を受けた。建物の被害ばかりでなく、原発事故の影響で開園できない施設もある。閉園を決断した施設も相当数あるとのこと。教育委員会としては、被災施設に対して、従来から扱っていた幼稚園融資資金を無利子にて融資することを決定(詳細は下記を参照)。

また隔年で行って来た教会教育セミナー、および教区教育担当者会の会場について、当初の計画では福島を開催地として予定していたが、被災状況を鑑み、改めて計画を見直すこととした。

37総会期の教育委員会の大きな企画として、台湾長老教会と共同で行って来たユースミッションの計画が現在進行中である。今回は、台湾の青年を日本基督教団が受け入れる順番であり、大勢の日本の教会青年との交わりを図ることができるようプログラムを検討している。ただし震災の状況下で慎重に計画推進についての判断をしていくこととした。

その他、前総会期より始められた宣教師との懇談会及び青年担当者会を計画している。宣教師との懇談会は920日の夕刻より、青年担当者会は921日に開催予定。情報交換、伝道の幻を共有する場とされたいと願っている。

また2010年度のクリスマス献金の分配も決定する。全国の教会学校より寄せられた献金を、予定していたとおり台湾・愛慈社会福利基金会、レバノン・シェネラー学校、カナンの園・奥中山学園、大分・栄光園へ送ることとした。なお2011年度のクリスマス献金は、東日本大震災のためにすべて献げることを決定した。    (清藤淳報)

 

44日、教団会議室にて、教団救援対策本部の第1回会議が開催された。本救援対策本部は、311日に発生した東日本大震災への対応のために、第1回常任常議員会(322日開催)において、石橋秀雄議長を本部長として設けられたものである。

会議の冒頭において、本救援対策本部の構成員については未確定であることをふまえ、震災への具体的な対応については、当面災害発生時の初動対応を担う救援対策委員会が行い、本会議の本格的な活動が始まった段階で、同委員会の活動を引き継ぐことを確認した。

そこで、議事としては、まず委員について検討し、その結果、石橋秀雄、岡本知之、雲然俊美、北紀吉、佐久間文雄、長山信夫、大村栄、藤掛順一、および、日本キリスト教社会事業同盟と宣教協力学校協議会から各1名を委員候補者とし、第2回(臨時)常議員会(418日開催)に提案することとした。(注)

次に、震災発生後の対応について、救援対策委員会の活動報告のほか、「東日本大震災救援募金」(社会委員会)を呼びかけたこと、公式ホームページを立ち上げたこと、さらに、被災教会救援ボランティア・調査員を派遣したこと等が報告された。

また、甚大な被害を受けた地域を抱える奥羽・東北・関東の各教区からの被災状況の報告がなされた。

特に、教会の被災状況、教会員・関係者の安否の報告について、各教区から寄せられた報告書などをもとに、時間をかけて確認をした。

その後、今後の対応について協議し、本救援対策本部は救援対応策を検討・決定し、内藤総幹事のもとで各幹事がその働きを担うことを確認した。そのため、教団事務局において情報収集、被災教会への支援、広報活動等を行うこととした。

他に、現地対策本部(仙台市)設置のこと、海外の諸教会(教団)からの支援申し出への対応のこと、教会再建等に向けての全国募金開始のこと等々を検討し、それらの内容を第2回(臨時)常議員会に提案することとした。

(雲然俊美報)

(注)決定した本部委員:石橋秀雄、岡本知之、雲然俊美、北紀吉、佐久間文雄、長崎哲夫、大村栄、藤掛順一、稲松義人、田中弘志

5910日開催の第2回の救援対策本部会議報告は、本紙次号に掲載します。      (新報編集部)

 

PageTOP
日本基督教団 
〒169-0051 東京都新宿区西早稲田2-3-18-31
Copyright (c) 2007-2025
The United Church of Christ in Japan