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日本基督教団 The United Church of Christ in Japan
 
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【4725号】関東内陸部諸教会にも被害 関東

2011年6月18日

海岸部に比べて知られていない、と言うよりも、どうしても関心度が低いが、関東教区、栃木県・群馬県の内陸部にも、大きな地震被害を受けた諸教会がある。5月8~10日、教団新報から記者2名が、諸教会を駆け足で訪ねた。
宇都宮教会の被害が深刻だ。礼拝堂の天井や壁に無数の亀裂が走り、応急的処置をした後から余震のために新しい亀裂が出来、最早対応が困難な状況だ。壁は大谷石で造られ、独特の趣があって、教会員は強い愛着を持つのだが、しかし、耐震的には脆弱だ。「補強では間に合わない、建て替えた方が合理的だろう」と案内してくれた役員はつぶやく。木村太郎教師は、福島新町教会の出身、似たような状況にある母教会を「不謹慎に聞こえるかも知れないが、劇的に倒れた方が決断が着いた」と思いやる。皮肉と言うにも辛い話だ。
伊勢崎教会は、素人目には酷い亀裂は無いようだが、礼拝堂の基礎部分や外壁内壁に多数のひび割れがある。「専門家による簡易診断の段階で、継続使用は危険と診断され、礼拝等の集会は、別棟の集会室で持っている。スペースと機能の面では何とか足りているので、逆に、礼拝堂の将来像を画きにくい面がある」と、福士卓士教師。ここも、天井が高く美しい建物だけに、教会員の思い入れは強いそうだが。
一方、桐生東部教会では、古い建物と新しい建物の間に構造上の隙間があり、地震の時にはクッションになるだそうだ。その役目を果たしたものの、結果、破壊された箇所が今は雨漏りの原因になる。耐震上理想的には、この隙間・クッションをより大きくする必要があるが、それには莫大な費用が要る。「他の地域の深刻さを思えば、最低限の対応を自力でしなくてはならないと考える」とは、小野團三教師。被害を受けたからこそ、より被害の大きな教会を思いやる。
他に、宇都宮上町、西那須野、四條町、上尾栄光、の諸教会、そして被害甚大なアジア学院を訪ねた。
被害状況も、対応策も、素人目には容易に判断ができない。決断するのは当事者教会以外にはない。それだけに、協力体制・援助の具体化が待たれている。
「教区が一丸となって、一つの幻を持って」と疋田國磨呂関東教区議長(当時)は強調した。教団・教区の迅速で手厚い対応が待たれる。   (新報編集部報)

5月30日~31日、東日本大震災救援対策本部より、岡本知之副議長、藤掛順一常議員、藤盛勇紀幹事の3名が、原発事故の影響下にある福島県の諸教会の調査に赴き、鹿島栄光教会、中村教会、福島新町教会、信夫教会、原町教会を訪ねた。
中でも原町教会は原発から24キロの地点にある。事故の当初は屋内退避、自主避難指示地域となり、関係施設である原町聖愛保育園も市から休園を求められた。屋内退避はその後解除されたが、現在は自主避難区域の指定はそのまま、「緊急時避難準備区域」とされている。それは「乳幼児が立ち入らないことが強く求められる」地域ということである。しかしこの地域の現在の放射線量は福島市の約3分の1である。
約100名いた園児も当初ほとんどが避難したが、4月中旬には20名ほどが戻っていることが分かった。避難先での保護者の精神的な疲れや子どもの体調不調により、戻って来ざるを得ない家庭がある。聖愛保育園は、「乳幼児が立ち入らないことが強く求められる」地域で生活せざるを得ない子どもと保護者が孤立して悲惨な状況に陥らないために、4月25日より自主的に保育室・ホールを開放して子どもの遊び場を提供し、保護者たちの交わりの場、悩みを相談できる場を開いた。そのために園長、事務長、保育士数名が無給で奉仕しており、日によっては子どもと親を合わせて20名以上の利用者がある。市も県も、「30キロ圏内に子どもは立ち入らないことになっている」と繰り返すばかりで何の支えにもならない。その中で、ボランティアで施設開放を行っているのである。
韓国、済州島出身の朴貞蓮(パク・ジョンヨン)牧師は、このような状況の中、4月21日に着任したばかりである。27名の現住陪餐会員の内16名がこの地に残り、懸命に教会を支えているが、朴牧師の謝儀は当初の予定の半額にせざるを得ない状態である。自主的に保育に当っている保育園職員の給与も、積立を取り崩して支払っているが、いつまで続くか分からない。
原発事故と行政の無策の中で苦しんでいるこの教会と保育園を支えることは、主が我々に与えておられる大切な使命であると思う。
朴牧師の以下の文章が心を打つ。
「災害の後、人々の心が定まらず迷いと怖れの中にある時はカルト宗教やオカルトが人々を惑わし、自分たちの利益のために人々を利用しますから、わたしたちは賢い乙女たちのように油を備えてキリストの光を灯し続けて行く使命があることを改めて示されました。自分たちにとっても、毎週、礼拝をおささげ出来ることがどれほど大きな恵みであるかを噛みしめているこの頃です」。
(藤掛順一報)

ハイチ大地震被災者救援募金
総額  17,737,726円
チリ大地震被災者救援募金
総額 7,922,047円
中国青海省大地震救援募金
総額 4,738,178円
パキスタン洪水被災者救援募金
総額 5,963,889円

多くのご献金をお寄せいただき、心より感謝申し上げます。
全てACTに送金し、終了いたしました。
第36総会期
日本基督教団社会委員会
委員長 福井博文

部落解放センターが関東教区に来ます!
各地区で集会があります。みなさま、最寄の集会に、ご参加ください。部落解放、あらゆる差別からの解放への熱い思いを分かち合いましょう。最終日には、狭山現地で大集合決定!!
2011年6月25日(土)~7月4日(月)
《キャラバン隊員》
東谷誠(長)・犬養光博・小糸健介・山口政隆
カンパもよろしくお願いします!
目標20 万円
(郵便振替 00140-3-67727 通信欄に「キャラバン」と書いて関東教区まで!)

《くわしくは各地区担当委員まで》
埼玉地区/後藤龍男(和戸教会)0480-22-2424、群馬地区/大賀幸一(前橋教会)027-231-3623、茨城地区/山本安生(鹿島教会)0299-82-9169、栃木地区/佐々木睦子(那須塩原伝道所)0287-65-2309、新潟地区/高橋稔(中条教会)0254-43-3650

岡田則子氏(在外教師)
11年4月20日、逝去。62歳。’73年青山学院大学神学科を卒業、’80年太平洋神学大学院、’91年エピスコパル神学大学院を修了、’96年百人町教会に赴任、08年よりランカ神学大学(スリランカ)に務めた。遺族は弟・岡田正樹さん。

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