2011年3月11日の東日本大震災発生から3ヶ月余が過ぎました。被災地域におきましては、未だ厳しい状況にあり、また今後多額の資金が長期的に必要とされます。そのため、第37総会期第3回常議員会において、6月末日をもって「東日本大震災緊急救援募金」を終了し、新たに「東日本大震災救援募金」を開始することが決定いたしました。教会の再建・補修、地域の復興・支援に向けての具体的な取り組みを日本基督教団として支援していくため、祈りと共にこの救援募金にご協力を下さいますよう、お願い申し上げます。
記
目標額 10億円(国内のみ)
期 間 2011年7月1日~2015年3月31日
使 途
1. 被災教会の会堂再建・補修支援費 5億円
2. 被災地域のための社会福祉事業、
キリスト教学校への支援費 2億円
3. 被災地の教会が行う地域への支援活動費 1億円
4. 被災地域への支援活動費 1億円
5.被災された信徒および外国籍の方への支援費 1億円
*支援期間は、おおよそ5年を目途としますが、支援内容によっては長期にわたる場合もあります。
<郵便振替先>
振替番号 00110-6-639331
加入者名 日本基督教団東日本大震災救援募金
〒169-0051東京都新宿区西早稲田2-3-18-31
2011年7月
日本基督教団 救援対策本部長
総会議長 石橋秀雄
天地の造り主、イエス・キリストの父である神を崇めます。
神のなさることは私どもには量りがたく理解し尽くすことはできません。しかし、神は御子われらの主イエス・キリストによって、恵み深く憐れに富み、御国を約束してくださって望みに生きるようにと私たちを招いてくださいます。
東日本大震災とその余波によって生命を失い、あるいは親しい者たちと社会基盤とを奪われて困難をかかえている多くの方々のことを覚え、主の平安と慰めとを祈ります。また、高齢、年少、さまざまな障がいや弱さを抱える方々のことを心にとめています。すべての人が守られますように。
救援・復興・支援のために尽力しておられる方々、また、福島第一原子力発電所で重大事故の収束のために労しておられる方々に感謝いたします。その労が報いられますように。
大震災に襲われた地域もまた伝道が非常に困難な地域でありましたが、諸教会は礼拝を守って伝道を堅実に続けてこられました。主によって与えられる救いとその信仰こそまことの慰めであることを私どもは知っています。福音が伝えられ、また、証しされるために教会の存立と働きとが整えられますように。主の憐れみと導きを祈り願います。
被災教会とともに教区・教団、関係諸団体とはさまざまな緊急救援活動を行ってきました。諸外国の多くの教会からも支援の手が差し伸べられたことでありました。復興・支援の働きは今後も長く続くことでありましょう。
時が良くても悪くても御言葉を宣べ伝え、御国を待ち望む信仰と力とを与えられて重荷を分かち合い、神の栄光を仰ぐこととなりますように。
2011年6月30日
日本基督教団宣教委員長
張田 眞
2011年6月13日(月)~14日(火)に日本キリスト教会館A会議室にて、第37総会期第1回「障がい」を考える小委員会が開かれた。
新しく加藤幹夫委員長のもと、鈴木恭子、井上隆晶、宇野信二郎、稲松義人の5名で新しい委員会を組織し、書記に井上隆晶委員が選出された。篠浦千史前委員長にも陪席をして貰った。
前期委員会からの申し送り事項として、①病と障がいの理解を深めてゆく。②全国交流会を、2012年度に開催できるように努力する。そのための献金を継続する。③主の招きに応じるために「障がい」となるものを乗り越えて行くための情報発信をしてゆく。以上の3点を確認した。
この小委員会の在り方について協議がなされ、障がいを持つが故に直面するさまざまな課題を担い、障がいを通して現れる神の恵みを分かち合うことを確認した。
「障がいを考える全国交流会」を2012年7月3日(火)~4日(水)に戸山サンライズにて「東日本大震災を通して障がいを考える(仮称)」というテーマで開催することを企画した。「ホームページ」は、2012年6月まで加藤委員長が管理し、新しく知的障がいのコーナーを開設することにした。また、被災地に於ける障がい者にどのような配慮が必要となるかという「震災関連アドバイス」を載せることにした。アドレスは(日本基督教団「障がい」を考える小委員会 http://sky.geocities.jp/uccjshogai/)。
委員会に先立ち、加藤委員長と稲松委員から「東日本大震災被災地・被災教会訪問」報告があった。被災教会の教師とその家族の精神的なケアの問題も考えていかなければいけないことを痛切に感じた。
次回委員会は、2011年10月4日(火)~5日(水)。4日午前中の宣教委員会で、石丸昌彦医師を迎えて「牧会者とその家族について」の話し合いが行われるので、委員の陪席を依頼することにした。
(井上隆晶報)
第37総会期第2回年金局理事会がさる6月16日・17日(木・金)教団会議室で開催され、教区代表理事、東京教区支区代表を含め28名(沖縄教区は欠員)が出席した。
「2010年度年金局事業報告ならびに決算に関する件」を審議し、承認した。この件は第3回常議員会に議案として提出されることとなった。
「年度末に発生した大震災で先ず受給者の方々の安否を心配したが、全員無事であったことを感謝して報告できた。769名の教師、その遺族に年金を、また5名に一時金、4名に脱退一時金を支給し、総計4億5、100万円を滞りなく支給できた。資産運用については、リーマンショック後の低迷から立ち直りつつあった時、未曾有の大震災に襲われ厳しい年度末を迎えたが、運用益は目標額を上回り4、298万円確保できた。保有の有価証券の評価はマイナス2億1、700万円で昨年度末より1、700万円評価損が拡大した」等報告された。
謝恩日献金は目標額1億1千万に対して総献金額は4、345万円、全教会の約半分にあたる974教会が献金した。一定額の献金を教区会計から支出することを決議した教区は5教区になった。
目標額と献金額の乖離の大きさを如何に捉えるか、“謝恩日献金”が献金目標に相応しい名称か、献金参加教会率を高めるためにどうするか、等について各教区代表理事・東京教区支区代表は教区の状況、方針、方策について報告し、また前記の課題について時間をかけて討議した。討議の結果、目標は高く掲げ、地道な努力を今後も積み重ねていくことを確認し、謝恩日献金1億1千万円を含む2012年度の年金局計画額については、来年1月の理事会で承認し、来年2月の常議員会に提議することにした。
また 名称“謝恩日献金”に関しては検討を継続することとなった。
第4回財政検証を実施し、その結果前回と比較して責任準備金が約10%減少し、今後給付が2、3年は微増するがその後横ばい状態になると示された。これは教団年金が健全化し成熟期に入ることを意味している。但し積立金不足を解消するにはまだまだ年数が掛ることも報告され、また大震災を経験して隠退教師の生活を支える必要性は高まっており、助け合いの精神にたった教団年金を守りぬくよう目指すことについて一同認識を新たにした。
(櫻井淳子報)
6月27日(月)から28日(火)にかけて長野県の長野本郷教会、信州教会を会場に、第37総会期第2回の伝道委員会が持たれた。
今回は特に、信徒にも呼びかけての伝道講演会が、27日午後6時30分から行われた。
講演は「『今この時』-日本基督教団の伝道-」と題して、石橋秀雄日本基督教団議長によって行われた。講演には多数が参加し、教区外からの参加者もあった。
石橋氏は議長就任以来、「伝道に熱くなる教団、伝道に熱くなる教会へ」との目標を掲げてきた。今回の講演の骨子もそこに置かれていた。
氏は、この講演の前日に教会で使徒言行録を学び終えたことから話を始め、「教団の現在の状況の中で使徒言行録を学んできたこと」の意味、「教団での様々な働きを担う中で使徒言行録の御言葉を学び、神の言葉が神の言葉として礼拝の中で響くことによって支えられていること」の恵みと大切さについて述べた。
特に昨年10月の教団総会に向かう時、使徒言行録19章の「このようにして主の言葉はますます勢いよく広まり、力を増していった」という御言葉が示され、力付けられ教えられた経験を、感謝を持って語った。
講演は、氏が出遭った体験を軸に語られた。
一つは自身の卒業時期に遭遇した東神大紛争の中で、「伝道がなくなると教会形成と信仰の一致がなくなる。自分は運動家ではなく伝道者になる」と決意したことを述べ、「今こそ熱心に御言葉が語られ、熱心に御言葉が聞かれる礼拝を通して、伝道する教会を再建していくことが重要だ」と説いた。また、そのためにいかに悔い改めが必要かを、御言葉を通して語った。「伝道に熱くなる教団、伝道に熱くなる教会へ」という目標も、このことから定められた。
第二は「東日本大震災」の経験を通して、「教団はこの時、ここから新しい出発をしなければならない」と強調した。
氏は3月11日は東京神学大学の卒業式に出席していた。礼拝の最中に地震勃発、近藤勝彦学長の説教が6分に亘って中断したことを受け「この時から日本基督教団が、日本の教会が変わった、と後の世で言われるようにならなければならない。そのために今、私たちはどのようであらねばならないか」と、この出来事の重要性を歴史の観点と試練を乗り越える観点から語った。また「11246」を祈りの時として提唱し、この時を覚え続けることで、この時から変わったと言える、と「今」を定義した。
氏はこの日、東京神学大学から4時間半かけて教団にたどり着き、13日には被災地入りした。 被災地の状況を見て神様のなさることの凄まじさを感じ、「それでも信じるか」と信仰者は問われていると思った。議長声明においてもその思いを受け「わたしたちの助けは、天地を造られた主の御名にある」と詩編124編の言葉を引用した。悲劇のどん底で、捕囚の悲惨の中で、神の民は信仰告白に導かれる。私たちも「それでも私は主を信じます」と応答する、「そのような教団の歩みが出来るだろうか」と出席者に問いかけた。
具体的かつ衝撃的な被災地の状況に参加者は言葉もなかったが「主の復活には新しい命がある。希望が失われたところに、その声が響き渡っている」と締め括り、祈りを献げて講演を終えると、共感の拍手が起こった。
(辻順子報)
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