その日には、お前はもはや/わたしに背いて行った、いかなる悪事のゆえにも/辱められることはない。そのとき、わたしはお前のうちから/勝ち誇る兵士を追い払う。お前は、再びわが聖なる山で/驕り高ぶることはない。
わたしはお前の中に/苦しめられ、卑しめられた民を残す。彼らは主の名を避け所とする。
イスラエルの残りの者は/不正を行わず、偽りを語らない。その口に、欺く舌は見いだされない。彼らは養われて憩い/彼らを脅かす者はない。
娘シオンよ、喜び叫べ。イスラエルよ、歓呼の声をあげよ。娘エルサレムよ、心の底から喜び躍れ。
主はお前に対する裁きを退け/お前の敵を追い払われた。イスラエルの王なる主はお前の中におられる。お前はもはや、災いを恐れることはない。
その日、人々はエルサレムに向かって言う。「シオンよ、恐れるな/力なく手を垂れるな。
お前の主なる神はお前……
わたしダニエルは大いに憂い、頭に浮かんだこの幻に悩まされた。そこに立っている人の一人に近づいてこれらのことの意味を尋ねると、彼はそれを説明し、解釈してくれた。 「これら四頭の大きな獣は、地上に起ころうとする四人の王である。 しかし、いと高き者の聖者らが王権を受け、王国をとこしえに治めるであろう。」 更にわたしは、第四の獣について知りたいと思った。これは他の獣と異なって、非常に恐ろしく、鉄の歯と青銅のつめをもち、食らい、かみ砕き、残りを足で踏みにじったものである。 その頭には十本の角があり、更に一本の角が生え出たので、十本の角のうち三本が抜け落ちた。その角には目があり、また、口もあって尊大なことを語った。これは、他の角よりも大きく見えた。 見ていると、この角は聖者らと闘って勝ったが、 やがて、「日の老いたる者」が進み出て裁きを行い、いと高き者の聖者らが勝ち、時が来て王権を受けたので……
バビロンの王ベルシャツァルの治世元年のことである。ダニエルは、眠っているとき頭に幻が浮かび、一つの夢を見た。彼はその夢を記録することにし、次のように書き起こした。
ある夜、わたしは幻を見た。見よ、天の四方から風が起こって、大海を波立たせた。
すると、その海から四頭の大きな獣が現れた。それぞれ形が異なり、
第一のものは獅子のようであったが、鷲の翼が生えていた。見ていると、翼は引き抜かれ、地面から起き上がらされて人間のようにその足で立ち、人間の心が与えられた。
第二の獣は熊のようで、横ざまに寝て、三本の肋骨を口にくわえていた。これに向かって、「立て、多くの肉を食らえ」という声がした。
次に見えたのはまた別の獣で、豹のようであった。背には鳥の翼が四つあり、頭も四つあって、権力がこの獣に与えられた。
この夜の幻で更に続けて見たものは、第四の獣で、も……
御前に、わたしたちの背きの罪は重く/わたしたち自身の罪が不利な証言をする。背きの罪はわたしたちと共にあり/わたしたちは自分の咎を知っている。
主に対して偽り背き/わたしたちの神から離れ去り/虐げと裏切りを謀り/偽りの言葉を心に抱き、また、つぶやく。
こうして、正義は退き、恵みの業は遠くに立つ。まことは広場でよろめき/正しいことは通ることもできない。
まことは失われ、悪を避ける者も奪い去られる。主は正義の行われていないことを見られた。それは主の御目に悪と映った。
主は人ひとりいないのを見/執り成す人がいないのを驚かれた。主の救いは主の御腕により/主を支えるのは主の恵みの御業。
主は恵みの御業を鎧としてまとい/救いを兜としてかぶり、報復を衣としてまとい/熱情を上着として身を包まれた。
主は人の業に従って報い/刃向かう者の仇に憤りを表し/敵に報い……
その日には、ユダの地でこの歌がうたわれる。我らには、堅固な都がある。救いのために、城壁と堡塁が築かれた。
城門を開け/神に従い、信仰を守る民が入れるように。
堅固な思いを、あなたは平和に守られる/あなたに信頼するゆえに、平和に。
どこまでも主に信頼せよ、主こそはとこしえの岩。
主は高い所に住まう者を引きおろし/築き上げられた都を打ち倒し/地に打ち倒して、塵に伏させる。
貧しい者の足がそれを踏みにじり/弱い者の足が踏みつけて行く。
神に従う者の行く道は平らです。あなたは神に従う者の道をまっすぐにされる。
主よ、あなたの裁きによって定められた道を歩み/わたしたちはあなたを待ち望みます。あなたの御名を呼び、たたえることは/わたしたちの魂の願いです。
わたしの魂は夜あなたを捜し/わたしの中で霊はあなたを捜し求めます。あなたの裁きが地に行われ……
見よ、主は地を裸にして、荒廃させ/地の面をゆがめて住民を散らされる。民も祭司も、僕も主人も、女の僕も女主人も/売る者も買う者も、貸す者も借りる者も/債権者も債務者も、すべて同じ運命になる。 地は全く裸にされ、強奪に遭う。主がこの言葉を語られた。 地は乾き、衰え/世界は枯れ、衰える。地上の最も高貴な民も弱り果てる。 地はそこに住む者のゆえに汚された。彼らが律法を犯し、掟を破り/永遠の契約を棄てたからだ。 それゆえ、呪いが地を食い尽くし/そこに住む者は罪を負わねばならなかった。それゆえ、地に住む者は焼き尽くされ/わずかの者だけが残された。 新しい酒は乾き、ぶどうのつるは枯れる。心の朗らかだった人々も皆、ため息をつく。 太鼓の音は絶え、陽気な人々の騒ぎは終わり/竪琴の音も絶えた。 酒を飲んで歌う人々もいなくなり/甘い酒も、飲んでみれば苦い。 混乱の町は破壊され/どの家も閉ざされ、入る者……
エジプトについての託宣。見よ、主は速い雲を駆って/エジプトに来られる。主の御前に、エジプトの偶像はよろめき/エジプト人の勇気は、全く失われる。
「わたしは、エジプトをエジプトに刃向かわせる。人はその兄弟と、人はその隣人と/町は町と、国は国と戦う。
エジプト人の思いは、胸の中に乱れる。わたしが、その謀を乱すので/彼らは、偶像と死者の霊/口寄せと霊媒に指示を求める。
わたしは、エジプトを/過酷な支配者の手に渡す。厳しい王が、彼らを治める」と/万軍の主なる神が言われる。
海の水は涸れ/川の流れは尽きて干上がる。
運河は悪臭を放ち/下エジプトの支流は細り、乾いて/葦やよしも枯れ果てる。
ナイルの河口のいぐさも/川沿いに蒔かれたすべての草も/枯れ、吹き飛ばされて、消えうせる。
漁師は嘆き、悲しむ。ナイルに釣り針を投げる者も/水の面に網を広げる者も……
モアブについての託宣。一夜のうちに、アルは略奪され、モアブは滅びた。一夜のうちに、キルは略奪され、モアブは滅びた。 ディボンの娘は、嘆くために聖なる高台に上った。ネボの上で、またメデバの上で/モアブは泣き叫ぶ。皆、髪をそり上げ、ひげをそり落とす。 巷で、人々は粗布をまとい/屋上でも広場でも皆、泣き叫び、嘆きくずおれる。 ヘシュボンとエルアレは助けを求めて叫び/その声はヤハツにまで聞こえる。それゆえ、モアブの武装した勇士も悲鳴をあげ/その心はおののく。 わが心は、モアブのために叫ぶ。逃れて行く者がツォアルへ/エグラト・シェリシヤへと向かう。彼らは、ルヒトの坂を泣きながら上り/ホロナイムへの道で、絶望の叫びをあげる。 ニムリムの水は干上がり/草は枯れ、青草は尽き/緑はなくなった。 それゆえ、彼らは蓄えた富と家財を携え/アラビムの川床を渡る。 叫び声は、モアブの全域に響き渡り/……
主が、あなたに負わせられた苦痛と悩みと厳しい労役から、あなたを解き放たれる日が来る。 そのとき、あなたはバビロンの王に対して、この嘲りの歌をうたう。
ああ、虐げる者は滅び/その抑圧は終わった。 主は、逆らう者の杖と/支配者の鞭を折られた。 かつて、彼らは激怒して諸民族を撃ち/撃って、とどまることを知らなかった。また、怒って諸国民を支配し/仮借なく踏みにじった。 しかし今、全世界は安らかに憩い/喜びの声を放つ。 糸杉もレバノン杉も/お前のことで喜ぶ。「ついに、お前が倒れたから/もはや、切り倒す者が/我々に向かって来ることはない。」
地下では、陰府が騒ぎを起こす/お前が来るのを迎えて。そして、亡霊たちを呼び覚ます/地上では、すべてつわものであった者らを。また、その王座から立ち上がらせる/諸国の王であった者らを皆。 彼らはこぞってお前を迎え、そして言う。「お前も……
アモツの子イザヤが幻に見た、バビロンについての託宣。 はげ山の上に旗を立て/彼らに向かって大声をあげ、手を振り/貴族の門から入らせよ。 わたしは、自ら聖別した者らに命じ/わたしの勇士、勝ち誇る兵士らを招いて/わたしの怒りを行わせる。 山々にどよめく音がする/多くの民の集う物音が。もろもろの国が騒ぎ立ち/諸国の民の集められる音がする。万軍の主が、軍勢を召集される。 彼らは遠くの地から来る/地平線のかなたから。主とその怒りの道具として/この国を滅ぼし尽くすために。 泣き叫べ、主の日が近づく。全能者が破壊する者を送られる。 それゆえ、すべての手は弱くなり/人は皆、勇気を失い、 恐れる。彼らは痛みと苦しみに捕らえられ/産婦のようにもだえ/驚きのあまり、顔を見合わせ/その顔は炎のようになる。 見よ、主の日が来る/残忍な、怒りと憤りの日が。大地を荒廃させ/そこから罪人を絶つために。 天のもろ……