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日本基督教団 The United Church of Christ in Japan
 
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【4885号】♦ 統一原理問題全国連絡会 ♦ 「カルト問題連絡会」と改称を決定

2018年7月21日

 2018年度「統一原理問題全国連絡会(以下、「全国連絡会」)」が、6月13~14日、教団会議室で開催された。なお、本年度の全国連絡会は、大韓イエス教長老会(統合派)異端似而非(サイビ)対策委員会より担当者を迎え、「日韓連合異端似而非セミナー」としても開催された。

 全国連絡会では、4つの講演がもたれた。講演Ⅰ「日本における張在亨グループの活動とその対策について」(齋藤篤牧師)、講演Ⅱ「韓国におけるカルト宗教の現状について」(ファン・スソク牧師)、講演Ⅲ「霊感商法等カルト被害の現状と救済について」(山口広弁護士)、講演Ⅳ「摂理について」(高山正治牧師)である。

 韓国を発祥とするこれらのキリスト教系カルト団体については、韓国側教会との密接な関係を持ちつつ、対策を進めていくことの重要性が毎回確認されている。

 その上で、これらの活動が、いわゆる異端宗教から正統宗教への改宗という視点からではなく、カルト被害によって痛みを抱えている被害者たちに、教会がいかに寄り添うことができるかという視点の重要性が共有された。

 また、カルト問題対策を担う後継者の養成は、これまでに増して叫ばれている。教理論争がカルト問題対策の主流であった昔に比べ、現在はカルトメンバーの状況が複雑化することにより、カウンセリングによる対策が主な方法となっている。全国連絡会でも、比較的若い参加者が集められつつあることは、この課題に応える動きであると期待したい。

 また1986年に「統一原理問題連絡会」が組織されて以来、約30年にわたりこの名称が用いられ現在に至っている。しかし、統一原理問題だけでなく、カルト問題全般を取り扱うようになったことから、今後「カルト問題連絡会」と名称変更することを提案し、満場一致で承認された。 (齋藤 篤報)

 第6回9条世界宗教者会議が6月13~15日、広島国際会議場で開かれた。参加者はNCC加盟教会やカトリック、正教会など、キリスト教の諸教団、教団からも石橋秀雄議長をはじめ、多くの者が参加しこの会議を支えた。浄土真宗大谷派や本願寺派、日蓮宗日本山妙法寺、立正佼成会など仏教諸教派、それに海外から韓国、中国、台湾、香港、タイ、インド、ドイツ、オーストラリア、カナダ、イギリス、アメリカからと、総勢250名であった。

 この会議はほぼ2年ごとに開かれるが、今回は被爆地広島の原爆資料館に隣接する国際会議場で核の脅威の現実を身近に感じながら、また、国連での核兵器廃止条約の締結、韓半島の南北両首脳の歴史的な握手、米朝両首脳のシンガポールでの会談など、日本国憲法前文と9条がうたう本物の「積極的平和主義」を世界に広げることを願う宗教者にとって前進を思わせる状況、また安倍政権の9条改変を政治スケジュールに載せる暴挙が現実となっている中で行われた会議であった。

 会議では、「東北アジアの平和と非核地帯実現のために」と題する湯浅一郎ピースデポ共同代表の講演や、被爆体験者の証言、沖縄、宮古などの状況、海外ゲストからのそれぞれの国での平和との取り組みの報告など多彩なプログラム、それに、グループ討議によってステートメントをまとめる作業など、宗教の枠を超えて平和を願う宗教者の深い思いを分かち合う機会となった。

 会議を通して明らかになったことは、日本にとって9条は自国の安全と平和を願う意思の表れであるばかりでなく、世界の国々に対して、特に近隣のアジア諸国に対して再び侵略の過ちを犯さないとの懺悔と誓いであること、また、それぞれの宗教の教義の中心に9条の求める平和主義があることなど、「世界の」「宗教者の」集いならではの自明の事柄であった。憲法9条を保持しなければとの強い意志は悔い改めと懺悔から出発しなければ、との仏教者からのメッセージがあり、戦時下の教団をあげての戦争協力に対する強い反省が仏教者の中にもあることを知らされた。

 最終日、慰霊塔の前で各宗教団体がそれぞれの祈りをする集いをもって会議を終えた。 (秋山 徹報)

 2011年3月11日の東日本大震災を学内のチャペルで行われていた卒業式の中で、私は迎えました。その同じ時期、水戸自由ヶ教会では礼拝堂の瓦が落ち、外壁のタイルが割れ、トイレの浄化槽にも被害を受けました。

 大宮教会の松下建築士の診断を受け、業者の見積もりを取り寄せ、関東教区の被災支援委員会より補修工事の資金援助を受け、また、教会内外の支援を受けて、12月に会堂屋根と内外壁の補修とトイレのリフォームが完了し、翌年1月22日復興感謝礼拝を捧げ、2月13日借入金返済を完了。

 新たに改装された会堂で、礼拝と聖礼典が実行され続けて参りました。小さな規模の教会ですが、力一杯、借入金(99万円)を直ぐに、返済されました。小さいなりにきちんと返済されました。

 水戸自由ヶ丘教会は1973年9月27日に、石坂幸雄牧師と10数名の信徒と共に水戸中央教会より、枝分かれした教会です。それから、37年間石坂牧師の牧会を受け、水戸市内の西部の伝道が成されました。自立した教会形成が成されて来ました。

 2010年4月西上信義牧師を迎え、町の灯台として、町中を照らす教会として歩み続けました。2015年4月坂口慶行教師が担任として赴任、同教師が2016年4月主任担任教師に就任。2017年7月22日西上信義牧師、9月23日石坂幸雄牧師を続けて天に送りました。

 水戸自由ヶ丘教会は聖書に基づき、小さいなりに、み言葉に従った教会形成を目指しております。2017年4月より、月一回近隣の高齢者が教会に集まって、軽い体操、歌声、お茶の時間を2時間に渡って、礼拝堂で楽しい時間を24~26名が教会堂に定期的に集まって参ります。一人で孤独に過ごす高齢者が教会に集まって、楽しい時間を過ごしています。

 その中から、教会に繋がる人が出ますように教会員の全体の祈りを持って1年間を過ごしました。今年3月その高齢者の一人で主日礼拝に出席する方が与えられました。94歳の男性で、キリスト教を勉強したいと主日礼拝に出ています。

 災害に遭って、教団・教区より支えられながら、主によって導かれて、教会としての歩みを続けられています。教会に働かれる主イエス・キリスト、聖霊を味わいつつ、主なる神に支えられ、教団・教区に支えられて、水戸の地で、み言葉をのべ伝え続けます。

 主にお力を頂いて。(関東教区・水戸自由ヶ丘牧師)

 第18回日・韓・在日教会国際シンポジウムが4月23~25日、韓国ソウルの基督教会館で行われた。この会は、1980年代に起こった指紋押捺拒否をめぐる運動を契機にして、この問題を日本・韓国・在日の教会の共同課題として取り組むために始められた国際シンポジウムで、韓国キリスト教協議会、NCC、外国人移住民基本法制定を求める全国基督教連絡協議会(外キ協)の共同主催で、3年に2回、韓国と日本で交互に行われ、今回で18回を数える。参加者は韓国側24名、日本側26名で超教派の集会であった。

 今回のテーマは「日韓教会の移住民宣教、現状と展望、そして課題」で、韓国では200万人、日本では250万人を超える移住民が社会の構成員として生きている現状に対して、和解と共生を使命とする教会はどのような働きをしているかを検証し課題を共有する集会であった。移住労働者に対する労働搾取や差別と嫌悪、国際結婚移住女性に対する性暴力、ヘイトスピーチ、ヘイトクライムの横行等、課題とすべき問題は山積している。今回両国の移住民宣教の現状が報告され、特に日本からは日本カトリック難民移住移動者委員会の松浦悟郎司教と大阪司教区で行われているシナピス(からし種)の働き、韓国カトリック教会の全州教区移住司牧局の働きなど、カトリック教会が展開している現実的で多方面にわたる働きを聞くことができた。移住民の状況は在日韓国人・朝鮮人差別の問題が中心であった時代から中国人が多くなった時代、そして現在はベトナム人の流入が最大になっている現状、急速に変化する現状からのチャレンジに対して教会がどのように有効な宣教の働きを展開しているかが問われている。

 会議は「私たちは、植民地主義、人種主義を乗り越え、ともに生かしあう社会と教会を形成するために、互いの課題と成果を共有するネットワーク作りを推進する」など6つの共同課題を宣言して終わった。 (秋山 徹報)

 横浜に「海員宣教」という、日本基督教団で唯一の活動があります。その担い手が合同メソジスト教会(アメリカ)から派遣されたフィリピン人宣教師ロナルド・ジュリアンさんです。東京・練馬の自宅から車で通い、港に着く船の乗組員を訪ねる毎日。

 実は、日本の輸出入を下支えしている船員の多くがフィリピン人。祖国を遠く離れ、このインターネット・SNS時代にも家族との連絡がつきにくいまま、何カ月もかけて港にたどり着きます。

 その間に体調を崩したり、精神的に追い詰められる人もいますが、なかなか言い出せません。船が厳しい階級社会であることもありますが、IT時代の港湾作業は高度に合理化され、船の滞在時間が驚くほど短縮されているため、不調を訴えにくいのです。

 ジュリアンさんは、そんな船乗りたちに寄り添い、買い物から、家族への連絡や送金の手伝い、病院への送り迎えまで何でもします。行き詰った船員を職場放棄寸前で思い止まらせたり、自死した船員の葬儀に立ち会ったこともあります。

 妻のデボラさんも、現在NCCで難民・移動労働者の人権問題に関わる宣教師です。来日して15年。最初の10年は、デボラさんの宣教活動をロナルドさんが配偶者として支え、二人の息子の成長を見守ってきた元祖育メン。

 ところが、5年前のこと。神奈川教区が求めている海員宣教の宣教師にぜひ、と熱心に勧めてくれた人がいました。そして祈りのうちに、これに応じる思いが固まりました。本人いわく、「神様からつまみあげられて、ポンと置かれた」ように、横浜の港で自らの使命(mission)を見つけたジュリアンさんは、海をわたってきた寄留者に寄り添い、心身をすり減らす羊はいないかと探し出す、いわば「海の羊飼い」として、今日も船を訪ね歩いています。

1967年フィリピン生まれ。母国で建築士・Webデザイナーなどを経て、2013年10月より現職。

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