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日本基督教団 The United Church of Christ in Japan
 
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【4886・87号】▼在日韓国朝鮮人連帯特設委員会▲在日外国人の 子ども支援塾を訪問

2018年8月4日

 第5回在日韓国朝鮮人連帯特設委員会を6月28日、横浜指路教会で開催した。

 はじめに宮本義弘委員長より以下の2件の報告があった。①2月1~2日、北海道クリスチャンセンターで開催された外キ協(外国人住民基本法の制定を求める全国キリスト者連絡協議会) 全国集会に出席。②6月4日に第51回在日大韓基督教会と日本基督教団との宣教協力委員会に出席。

 協議事項は以下の通り。①8月16~18日、高知県南国市にある清和女子中高等学校で開催される全国キリスト教学校人権教育セミナーに宮本委員長を派遣する。②RAIK(在日韓国人問題研究所)所長の佐藤信行氏が退職、7月13日に感謝会が行われる。感謝会への出席については宮本委員長に一任する。

 委員会終了後、横浜市南区中村町にあるNPO法人在日外国人教育生活相談センター「信愛塾」を訪問した。大石文雄理事、福島周理事、竹川真理子センター長より信愛塾の働きについて聞いた。

 信愛塾は、1978年に在日外国人の子どもたちの学習支援から始まり、在日外国人と日本人が出会い交流し、共に支え合い、共に生きる社会をめざす具体的な場として成長してきた。また設立にあたってはクリスチャンの支援があった。現在は、子ども会、学力保障の場としての補習クラス、母語クラス、日本語クラスがある。また、在日外国人の子どもの保護者に対して教育・生活・人権等に関わる相談を行っている。

 当初は在日韓国朝鮮人の子どもが主だったが、今はほとんどおらず中国と東南アジアの方であると聞き、時代の変化を感じた。しかし、いつの時代でも信愛塾の働きは貴重であり、その役割は増々大きくなっていると感じた。信愛塾に関わる全ての人に神様の祝福を祈りたい。(豊川昭夫報)

 20代に入ってすぐに肺結核を患い、結核療養所に入った。2年間の療養中に看護師として働いていた夫人との出会いが与えられ、アドバイスによって片肺の一部を切除、死を直感させられるような症状から回復し、数か月後に無事退院した。

 療養所内に野百合会という聖書研究会があり、そこに顔を出していたが、近永教会員である婦人の熱心な誘いによって教会へ通うようになった。会堂ができたのを機に洗礼を受け、以後近永教会の信徒として過ごす。結婚式も新会堂第1号であった。

 大病を患いながら、妻も仕事も家も信仰その他、全てが与えられた。神に従う者には万事を益としてくださる、そのことを共に喜びたい。

 病からの回復後、町役場に勤めた。仕事に夢中で礼拝がおろそかになった時期もあったが、「神が私の味方であって、誰が私に敵対できようか」(ローマ8・31)を信念に、正しいことのためには嫌われ役も引き受け、誠実に務めを果たした。役場勤めのおかげで、会議の進め方、予算の組み方、広報誌の書き方など、小さな教会でも大変に役立っている。

 退職後は親戚から任された畑で野菜を育てたり、今は引退したがクラリネットを演奏したり、グラウンドゴルフなどで体を動かしつつ、何よりも礼拝で御言葉を聴くことを楽しみとしている。今の時代、若い人たちへの伝道も大切だが、若い人よりも高齢者に、言い方は悪いが死ぬ前に神を知ってほしいと思う。教会学校も大切だが、地域的にも高齢者伝道に期待している。

 「とにかく説教が楽しみです。だからこそ、牧師には説教に専念してほしい。他のことは信徒がやります。牧師は忙しすぎませんか」。御言葉に生きる信徒の願い、祈りである。

1935年生まれ。愛媛・近永出身。7人兄弟の末っ子。近永教会員。

2018年 日本基督教団・在日大韓基督教会 平和メッセージ

日本基督教団総会議長  石橋秀雄

在日大韓基督教会総会長 金 鐘 賢

「平和を実現する人々は、幸いである、その人たちは神の子と呼ばれる。」

(マタイによる福音書5章9節)

わたしたちは、主イエス・キリストを救い主として、世にあって教会に呼び集められ、そして主イエス・キリストの名によってこの世に「平和を実現する」(マタイ5:9)使命を帯びて遣わされている教会であります。この信仰的自覚に立ちつつ、わたしたちは、今遣わされているこの時代の世にあって、国家の政治の道が聖書の指し示す平和の道に反すると判断した時、黙認することなく、預言者の心をもって警鐘の声を挙げずにはおられません。

共謀罪について

「剣を打ち直して鋤とし 槍を打ち直して鎌とする。」(旧約聖書イザヤ書2章4節)

衆院・参院本会議において、多くの反対の意見が表明されている中、十分な審議の時間を持つことなく、組織的犯罪処罰法改正案を可決した(2017年6月)ことに強く抗議します。

同改正において新設される「テロ等準備罪」の実質的な内容は、過去三度廃案となった「共謀罪」そのものです。そもそも同改正自体、憲法第31条に謳われている罪刑法定主義に反しています。また、その内容については、処罰の対象者が極めてあいまいで、一般人が処罰の対象となる可能性を排除することはできません。

さらに、この改正により、いわゆる「監視社会」体制作りが進められることが懸念されるほか、個人の内心の自由の侵害が現実のものとなること、また、市民の自主的で自由な活動が委縮してしまうことが予想されます。

わたしたちは、日本が、「剣を打ち直して鋤とし、槍を打ち直して鎌とする」との聖書の教えに学び、世界の国々相互の信頼関係を構築し、積極的に平和を実現していくための不断の努力と取り組みを続けることを強く求めます。

大嘗祭について

来る2019年4月に現天皇が退位し、5月に新天皇が即位します。わたしたちは、天皇の代替わりに伴う儀式として予定されている大嘗祭について、以下の点から反対を表明します。

わたしたちは聖書の教えと信仰告白に従って、ただひとりの神を信じます。「あなたには、わたしをおいてほかに神があってはならない。」(出エジプト記20章3節) 従って、天皇を神格化するような祭祀を認めることはできません。

大嘗祭を国による行為として行なうことは、日本国憲法の保障する信教の自由、政教分離の原則に違反します。

前回の大嘗祭には、国費が支出され、三権の長が出席しました。国事と皇室祭祀とは明確に区別すべきです。

憲法改正について

過去四半世紀の日本の政治の流れを振り返るとき、わたしたちは大きな危惧を抱かずにおれません。

特に、今日では憲法第9条をはじめとする改憲の動きを一層強めています。安倍政権は、『教育勅語』の学校教育教材採用を容認する答弁書を閣議決定しました。さらに、戦前に国民の内心の自由、表現の自由、集会結社の自由を脅かす弾圧装置として機能した治安維持法と酷似する「テロ等準備罪」(共謀罪)法案を成立させ、それは施行されることになりました。

これら一連の政治の動きを通して、基本的人権と平和主義の理念に立つ現行憲法に支えられてきたこの日本は今、自由と人権を尊重する民主主義と平和主義、そして国家権力の暴走を防ぐ立憲主義を崩壊させつつあると、わたしたちは認識し、強い危機意識を持つと共に、憲法改正の動きに反対します。

ヘイトスピーチ根絶に向けて

現在日本に住む外国籍住民は200万人を超えています。またグローバル化の時代、旅行者だけ数えても、日本から海外へ行く人々は一年間に2000万人近く、逆に日本を訪れる外国人は3000万人に迫ろうとしています。このことは、日本、そして世界は様々な局面で外との交流なしには成り立たないということの証左であります。

そのような中、日本の国内では、相も変わらず在日コリアンをはじめとする在留外国人、特にアジア人に向けての偏見に満ちたヘイトスピーチが止みません。二年前に「本邦外出身者に対する不当な差別的言動の解消に向けた取り組みの推進に関する法律」(いわゆる「ヘイトスピーチ解消法」)が施行されたものの、法律自体が何の罰則を科さないものであり、そのすきを突くような形でヘイトスピーチは巧妙化しています。

神は人をその姿に似せて作られたと聖書にあります。ヘイトスピーチはその人間の尊厳、霊的な部分を深く傷つける罪に他なりません。一日も早く、このような愚かな行為が日本、そして世界から根絶されるよう、わたしたちは祈りと必要な行動を共にして行きます。

日本基督教団と在日大韓基督教会は、以上のような信仰的立場を共有しながら、1984年2月に和解と協力の宣教協約を締結し、今日に至るまで、福音伝道に協力し合いながら世の平和に仕え歩んでまいりました。今後もわたしたちは、朝鮮半島において和解と平和を希求する活動に対して積極的に呼応しながら世界の平和、核兵器の無い平和な世界を目指します。

主イエス・キリストの恵みと平和が、すべての人の上にありますように。

 

2018年8月

7:1エルバアル、つまりギデオンと彼の率いるすべての民は朝早く起き、エン・ハロドのほとりに陣を敷いた。ミディアンの陣営はその北側、平野にあるモレの丘のふもとにあった。

7:2主はギデオンに言われた。「あなたの率いる民は多すぎるので、ミディアン人をその手に渡すわけにはいかない。渡せば、イスラエルはわたしに向かって心がおごり、自分の手で救いを勝ち取ったと言うであろう。

7:3それゆえ今、民にこう呼びかけて聞かせよ。恐れおののいている者は皆帰り、ギレアドの山を去れ、と。」こうして民の中から二万二千人が帰り、一万人が残った。

7:4主はギデオンに言われた。「民はまだ多すぎる。彼らを連れて水辺に下れ。そこで、あなたのために彼らをえり分けることにする。あなたと共に行くべきだとわたしが告げる者はあなたと共に行き、あなたと共に行くべきではないと告げる者は行かせてはならない。」

7:5彼は民を連れて水辺に下った。主はギデオンに言われた。「犬のように舌で水をなめる者、すなわち膝をついてかがんで水を飲む者はすべて別にしなさい。」

7:6水を手にすくってすすった者の数は三百人であった。他の民は皆膝をついてかがんで水を飲んだ。

7:7主はギデオンに言われた。「手から水をすすった三百人をもって、わたしはあなたたちを救い、ミディアン人をあなたの手に渡そう。他の民はそれぞれ自分の所に帰しなさい。」

7:8その民の糧食と角笛は三百人が受け取った。彼はすべてのイスラエル人をそれぞれ自分の天幕に帰らせたが、その三百人だけは引き留めておいた。ミディアン人の陣営は下に広がる平野にあった。

7:9その夜、主は彼に言われた。「起きて敵陣に下って行け。わたしは彼らをあなたの手に渡す。

7:10もし下って行くのが恐ろしいなら、従者プラを連れて敵陣に下り、

7:11彼らが何を話し合っているかを聞け。そうすればあなたの手に力が加わり、敵陣の中に下って行くことができる。」彼は従者プラを連れて、敵陣の武装兵のいる前線に下って行った。

7:12ミディアン人、アマレク人、東方の諸民族は、いなごのように数多く、平野に横たわっていた。らくだも海辺の砂のように数多く、数えきれなかった。

7:13ギデオンが来てみると、一人の男が仲間に夢の話をしていた。「わたしは夢を見た。大麦の丸いパンがミディアンの陣営に転がり込み、天幕まで達して一撃を与え、これを倒し、ひっくり返した。こうして天幕は倒れてしまった。」

7:14仲間は答えた。「それは、イスラエルの者ヨアシュの子ギデオンの剣にちがいない。神は、ミディアン人とその陣営を、すべて彼の手に渡されたのだ。」

7:15ギデオンは、その夢の話と解釈を聞いてひれ伏し、イスラエルの陣営に帰って、言った。「立て。主はミディアン人の陣営をあなたたちの手に渡してくださった。」

7:16彼は三百人を三つの小隊に分け、全員に角笛と空の水がめを持たせた。その水がめの中には松明を入れさせ、

7:17彼らに言った。「わたしを見て、わたしのするとおりにせよ。わたしが敵陣の端に着いたら、わたしがするとおりにせよ。

7:18わたしとわたしの率いる者が角笛を吹いたら、あなたたちも敵の陣営全体を包囲して角笛を吹き、『主のために、ギデオンのために』と叫ぶのだ。

7:19ギデオンと彼の率いる百人が、深夜の更の初めに敵陣の端に着いたとき、ちょうど歩哨が位置についたところであった。彼らは角笛を吹き、持っていた水がめを砕いた。

7:20三つの小隊はそろって角笛を吹き、水がめを割って、松明を左手にかざし、右手で角笛を吹き続け、「主のために、ギデオンのために剣を」と叫んだ。

7:21各自持ち場を守り、敵陣を包囲したので、敵の陣営は至るところで総立ちになり、叫び声をあげて、敗走した。

7:22三百人が角笛を吹くと、主は、敵の陣営の至るところで、同士討ちを起こされ、その軍勢はツェレラのベト・シタまで、またタバトの近くのアベル・メホラの境まで逃走した。

7:23イスラエル人はナフタリ、アシェル、全マナセから集まり、ミディアン人を追撃した。

 今年、秋田いのちの電話は開局20周年を迎えた。超教派のキリスト者を中心として勉強会を始め、全国で44番目となる秋田いのちの電話を立ち上げ、緊張の内に最初の電話を受けたのが1998年3月末のことであった。この20年間で自殺(自死)に関わる諸事情は大きく変化した。何よりも自殺(自死)者数が大きく減少したことは本当に喜ばしいことである。しかし、自殺(自死)者がいなくなったわけではない。相談電話の受け付け件数も、連日、すべてを受け付けることができないほどの数である。また、自殺(自死)に対する意識や予防・対策といったことも大きく変わった。特に2007年に「自殺総合対策大綱」が策定され、そこに、「誰も自殺に追い込まれることのない社会の実現を目指す」と明記されたことは画期的なことであった。自殺(自死)は追い込まれた死であるということである。今日、病気、生活の困窮、人間関係の悩み、孤独などを抱え、生きづらさへと追い込まれている人が多くいる。私たちの社会は、そのような人たちを追い込んでいる社会なのである。

 主イエスは、「悪霊によって荒野に追いやられていた」(ルカ8・29新改訳)人のところへと出向いて行かれた。そのように、キリストの体なる教会も、この社会において追いやられ、追い込まれている人に福音を届ける働きを担うものでありたい。
(教団総会書記 雲然俊美)

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