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日本基督教団 The United Church of Christ in Japan
 
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【4990号】▼NEA(北東アジア)教会フォーラム▲(3面)

2023年1月28日

平和について諸問題を分かち合う

 11月28〜30日に、フィリピン・マニラにて、NEA(北東アジア)教会フォーラムが開催され、台湾、韓国、フィリピン、日本のNEA加盟教会およびキリスト教関係団体から代表者が30名ほど集った。日本基督教協議会からは2名出席、またNEA創立に関わっているPCUSA(アメリカ長老教会)からも出席者が与えられた。西之園路子は日本基督教団およびTEF(台湾エキュメニカルフォーラム)の代表として参加。
 このフォーラムは、東北アジアの平和について考え、各国が抱えている諸問題を分かち合い、東北アジア全体の視野をもって、平和を作り出すための神学的、聖書的ビジョンを明確にすること等を目指している。
 フォーラムでは、各国の抱えている課題についてのそれぞれの報告と三つの発題、また全体協議が行われた。発題のテーマは、「東北アジアに平和を打ち立てることにおける難題と困難」、「平和を作り出す仲介者としての教会」、「新たな冷戦、軍国主義と気候危機」。
 会場国であるフィリピンからも様々な報告がなされ、人権や環境を守ろうと熱心に取り組んでいる人々が、司祭や牧師、宣教師も含め、危険人物とされて逮捕されたり国外退去させられたりしている厳しい現状があることも語られた。出産を控えていた娘が逮捕され、投獄されているという一人の母親が涙ながらに現状を訴える場面もあった。現地語で話されたので通訳を介して話を聞くこととなったが、言葉がわからずとも直接本人の言葉に耳を傾けることで思いは強く伝わった。獄中の娘さんは出産したがすぐ赤ん坊とは離され、その後、幼な子は病気となり、母親に抱かれることもないまま命を失ってしまったとのこと。
 知ること、伝えることの務めがあることを思う。

(西之園路子報)

東京は都会だろうか

東京教区議長
渡邊義彦

 千代田、港、中央、渋谷。高層ビルが建ち並ぶ街の様子を思い起こすと東京は都会だな、と思うにちがいない。東京教区と言うと、そういったビル街に立つ大きな教会を思い浮かべるかもしれない。都会に建つ教会群がある一方で、住宅街に建つ教会、農村地域に建つ教会、島に一つだけ建つ教会群もまた、東京教区の教会だ。
 東支区が中心となって、伊豆諸島伝道を祈り続けることができるようにしてくれている。千葉支区は、教団の伝道資金を用いて、房総の教会に学ぶ会を今年も計画してくれている。これらの取り組みは、東京が都会の教会だけではなく、とても広く、そしてそれぞれの地域にユニークな教会が建てられていることを教えてくれている。
 地域性の違いだけでなく、教会数が多いだけに、それぞれの関心事においても幅が広い。ジェンダーや差別に強い関心を持つ教会もある。現代的な礼拝や、むしろ伝統的な礼拝式に関心を持つ教会もある。伝道が一番と祈り続けている教会もある。様々な関心事があるとしても、信仰告白、教憲教規、教会の規則を軽んじることはあり得ず、洗礼を受けて聖餐に与るという聖礼典の秩序を乱すことはあり得ない。この点に一致して、教会の様々な関心事は広く裾野が拡がっていてよい。この広がりの中で一人でも多くの人に福音が伝えられ救われることが一番だからだ。
 四つの冬に亘った感染症の拡大は、それぞれの教会に大きな影響を及ぼした。都会を囲む教会以上に、特に都心の大教会の教勢は、コロナ以前の母数が大きいだけに、大きく減少した。安定した感染と言われる時期を迎えて、東京が元気になることが日本伝道を進めるにとても大切だ、と改めて自覚している。

★=招集者、○=信徒(2023年1月19日現在)

《常設委員会》

〔宣教委員会〕
★岸憲秀(千葉本町)、具志堅篤(読谷)、小林克哉(札幌)、小宮山剛(逗子)、伝道委員会、教育委員会、社会委員会から各2名

〔教師委員会〕
★古旗誠(目白)、兼清啓司(神奈川)、願念望(白鷺)、栗原清(武蔵豊岡)、福島純雄(福島)、宮川経宣(大和郡山)、他一名交渉中

〔信仰職制委員会〕
★田邊由紀夫(茨木)、井ノ川勝(金沢)、岩田昌路(狛江)、小泉健(東京神学大学)、衛藤満彦(玉川)、伊藤英志(三軒茶屋)、他一名交渉中

〔教師検定委員会〕
★清藤淳(和歌山)、川島直道(錦ヶ丘)、春原禎光(柏)、町田さとみ(初雁)、宮地健一(向日町)、横山良樹(半田)、他一名交渉中

〔予算決算委員会〕
★宇田真(岩村田)、川村尚弘(駒場エデン)、岸俊彦(経堂北)、○國吉常喜興(宇都宮上町)、田村毅朗(東村山)、長谷川洋介(小平)、吉澤永(愛知)

〔世界宣教委員会〕
★廣石望(代々木上原)、阿部倫太郎(東和歌山)、左近深恵子(美竹)、戸根裕士(蒲生)、白正煥(用賀)、日本キリスト教社会事業同盟、宣教協力学校協議会

《常設専門委員会》

〔伝道委員会〕
片岡宝子(東中通)、鈴木善姫(海老名)、中西真二(小阪)、宮本裕子(久世)、山口紀子(更生)、鈴木道也(花巻)、他一名交渉中

〔教育委員会〕
★横山ゆずり(半田)、石田真一郎(東久留米)、大坪直史(熊谷)、堀川樹(亀戸)、三ツ本武仁(香里)、○藤巻朋子(札幌元町)、宣教協力学校協議会

〔社会委員会〕
★柳谷知之(松本)、秋間文子(茅ヶ崎南湖)、大塚啓子(目黒原町)、髙承和(聖和)、真壁巌(西千葉)、○金子直子(倉敷)、日本キリスト教社会事業同盟

〈宣教研究所委員〉
神保望(日本聖書神学校)、高橋和人(田園調布)、寺田信一(横須賀小川町)、長山道(東京神学大学)、野村稔(鳥居坂)、松島保真(小松)、上田彰(伊東)

〈伝道推進室委員〉
★雲然俊美(秋田桜)、齋藤篤(仙台宮城野)、○中嶌曉彦(八王子)、伝道委員会

《出版局理事・監事》
理事=★吉岡光人(吉祥寺)、飯塚拓也(竜ケ崎)、髙橋潤(銀座)、○遠矢良男(富士見町)、○守安久美子(船橋)、○鈴木功男(目白)、山畑謙(小金井緑町)、秋山徹(総幹事)、○飯光(出版局長代行)監事=○金本伸二郎(武蔵野)、○物井惠一(小松川)

《年金局理事・監事》
理事=★○中川義幸(阿佐ヶ谷)、○籔田安晴(西片町)、○髙花富夫(柏)、卜部康之(千歳栄光)、○遠藤清賢(江刺)、○髙橋嘉男(名取)、○金刺英雄(上尾合同)、渡邊義彦(柿ノ木坂)、○内堀怜子(相愛)、○沖田忠子(横浜港南台)、兵藤辰也(中遠)、○辻康(四日市)、○谷本聰子(今津)、○筧正彦(茨木東)、○小笠原務(東灘)、○宮脇俊昭(倉敷)、○野口菊義(大島)、○近藤康夫(土佐)、○坂上剛(長崎馬町)、沖縄教区、秋山徹(総幹事)
監事=○川添裕一(自由が丘)、七條真明(高井戸)

《部落解放センター運営委員・監事》
委員=★韓守賢(旭川豊岡)、○上原惠(三本木)、加藤恵(川谷)、飯塚拓也(竜ケ崎)、○高橋真軌(信濃町)、北村智史(東京府中)、難波信義(大船)、宮本義弘(沼津)、西川幸作(中濃)、深見祥弘(近江八幡)、鈴木祈(大阪教区主事)、木村知樹(西宮門戸)、○山内英子(湖山)、塩見和樹(広島観音町)、成田信義(土佐)、藤原仰(延岡三ツ瀬)、沖縄教区、活動委員長
監事=森なお(加古川東)、○駒木和男(河内長野)

《「隠退教師を支える運動」推進委員・監事》
委員=○鈴木秀信(船橋)、○山田昌人(聖ヶ丘)、○滝川英子(七里)、○八嶋由里子(沼津)、○須田静代(名古屋中央)、○小笠原務(東灘)、○東隆義(田川)
監事=大三島義孝(幹事)、○河村富雄(聖ヶ丘)

宣教師からの声

 

主の光があまねく照らされることを願って
プラハ・コビリシ教会日本語礼拝 《チェコ

 2020年の初めにヨーロッパで新型ウイルス感染症が猛威を振るい始めると、チェコでも感染が広まり、3月には集会制限などで礼拝に影響が出始めました。翌年の春からのワクチン接種が行き渡るまで、さまざまな制限の中で礼拝をささげ続けなければならなかったことは、日本でも同じかと思います。私たちのプラハ・コビリシ教会では、主の日にチェコ語、韓国語、日本語の礼拝をささげていますが、それぞれにオンラインの活用などの対応が求められました。現在は、コロナ禍以前の礼拝の形態に戻っていますが、年配の信徒の多いチェコ語礼拝は、今も礼拝のオンライン中継を続けています。
 残念なことは、3か国語の合同礼拝時に行っている聖餐式でのブドウ酒の配餐の形式が変わったことです。チェコの教会の伝統では、会衆が一つの杯で回し飲みする形式でしたが、コロナ禍を契機に、小杯による各人への配餐へと変えられました。以前の形式では、初めて臨む日本からの信徒の中には衛生上の心配をする方もいましたが、感動的に受け止める方も少なくありませんでした。今後しばらくは、元の形に戻りづらいことでしょう。また、韓国語礼拝の信徒たちの礼拝後の昼食会も中断されたままですが、こちらは時が来れば再開することになると思います。一方、日本語礼拝からはリモート合唱動画に取り組み、2020年末から1年間に5本の動画を作成しました。動画には、コビリシ教会の信徒たちのほか、チェコ在住日本人女声重唱団「グレイスシンガーズ」や日本人演奏家、韓国や日本の知人等の出演を得て、コロナ禍の状況下での恵み深い成果となりました。
 ヨーロッパでコロナ禍が収束に近づくかと思われたころ、2022年2月にロシアがウクライナに侵攻し、現在も戦争が続いています。民族的、言語的に近く親しい関係にあるチェコには多くの避難民が押し寄せており、チェコ政府も民間人も積極的に援助しています。コビリシ教会でも付属の宿泊施設に避難家族を受け入れており、チェコ語教室などの支援プログラムも開設しています。戦争が長引く気配の中で、2022年のクリスマスを迎えました。チェコ全国で3年ぶりにクリスマスマーケットが開かれましたが、暗雲は取り払われていません。主の光があまねく照らされることを願うばかりです。
(孫 信一報)

 


垣根を超え、救い主の誕生を待ち望む
ブリュッセル日本語プロテスタント教会 《ベルギー》

 ブリュッセル日本語プロテスタント教会は3年ぶりにクリスマス愛餐会を行うことができました。クリスマスが近づいていると最初に実感したのは、アドベントカレンダー作りです。コロナが流行する前は恒例の行事であり、たくさんの子どもたちと共にそれぞれ世界に一つだけ、自分だけのアドベントカレンダーを作っていました。協議の末、今年はアドベントカレンダー作りとクリスマス愛餐会を再開することを決定し、無事に全てを行うことができました。本当に感謝です。
 当教会は礼拝堂を持っておらず、いつも集会所をお借りして礼拝を守っています。しかし愛餐会をするには少しスペースの問題があったため、普段交流を持っているストッケル教会(カトリック教会)で場所をお借りし11日に大きな愛餐会を、そして25日は信徒さんのお宅に集まり礼拝と愛餐会を守りました。
 個人的に嬉しかったことは、3年ぶりに愛餐会ができたと喜ぶ顔が見れたこと、またカトリックの方々とも愛餐会を守れたことです。最近、当教会ではブリュッセルにて信仰生活を送っておられる日本人カトリックの方々と交流を持つようになりました。これは、日本語ミサを担当されていた神父が引退され、なかなか自分たちのミサを守ることが難しくなったこと、また共通の課題を持つもの同士、覚え合おうという思いからでした。時に共に礼拝を守り、互いに覚え合い祈りあっています。11日はカトリックから5名の方々が来てくださり、約30名で持ち寄り愛餐会をし、美味しいご飯とデザートを食べながら、ミニコンサートやゲームなどをして過ごしました。その光景を見ながら詩編133編1節の言葉「見よ、兄弟が共に座っている。なんという恵み、なんという喜び」を思い出しました。本当に様々な場から集められ日本語、英語、フランス語、フラマン語といった言語が飛び交い、共に御子イエスの降誕を喜び祝う。様々な垣根を超え、大人も子どもも共に私たちの救い主の誕生を待ち望んでいる。主にあって一つ、というのはこういうことなのだろうなぁと実感しました。これからもこの交流を続けつつ、主にある交わりを大切にしていきたいと願い祈っております。
(伊勢 希報)


新しい一歩を踏み出すため
台湾長老教会東寧教会 《台湾》

 2018年3月に日本基督教団信徒宣教師として台南神学院に派遣していただいてから、早くも5年近くになります。このうち半分以上の時間はコロナ禍に影響された日々でしたが、台湾政府は早い時期から極めて賢明な方法でコロナウイルス対策を行いました。そのため、一般民衆の日常生活への影響は他国との比較でいえば最小限で済んだと思います。オミクロン出現以降はコロナ抑制から共存の方向に政策が徐々に転換され、今ではマスク着用以外はほぼコロナ以前の生活に戻っています。学校も9月から完全に対面授業に戻り、10月には国境も開放されました。このところまた感染者が増えてはいますが、感染者が出ても「ウィズコロナ」で対面授業が続けられることに感謝しています。
 私たちが日曜日午前中に礼拝を守っている台湾長老教会東寧教会は、高齢者が多い教会ではありますが、マスク着用以外は通常通りに礼拝が行われ、高齢者もほぼ普通に出席されています。12月のクリスマス礼拝では会堂が久々にいっぱいになり、3年ぶりにクリスマス愛餐会が近くのレストランで行われました。それでも、東寧教会も含め、多くの教会がコロナ禍以前と比較すると2〜3割礼拝出席者が減っているそうです。この課題をどう受け止めていくか、多くの教会が真剣に考えています。
 ここ台南神学院でも、実践神学研究センター主催で「ポストコロナ時代の宣教と牧会」と題する座談会が行われ(12月5日)、コロナ禍の影響で教会の礼拝に「戻れない」でいる信徒が多くいること、献金額の減少、ミニストリーの縮小といった現状にどう対処したら良いかが、話し合われました。発題者が指摘したのは、政府の「隔離」政策に忠実に従うあまり人間関係が疎遠になり、教会のコミュニティ活動に戻れなくなってしまっている現状や、「安全」なインターネット礼拝に慣れたことが、教会に行くのは億劫という気持ちを後押しする一因になってしまっていること、献金減少対策として年長者にも分かりやすいように、デジタル献金を工夫する必要があること、信徒同士の交わり減少は教会の実情を映し出す鏡でもあること、などでした。ポストコロナの時代は、「新しい酒は新しい皮袋に」の精神で、教会=「中心」に信徒が集うという伝統的な教会観を脱して、「脱中心」の教会形態、例えばセルグループや家庭礼拝を重視する形態の教会観を追求する必要があること、牧会ケアの形式も変わる必要があることなどが提言されました。
 コロナ禍は確かに教会にとっても大きな試練ですが、この試練が逆に、教会が新しい一歩を踏み出すための後押しとなることを願っています。
(高井ヘラー由紀報)

イスラエルよ、立ち帰れ
あなたの神、主のもとへ。
あなたは咎につまずき、悪の中にいる。
誓いの言葉を携え
主に立ち帰って言え。
「すべての悪を取り去り
恵みをお与えください。
この唇をもって誓ったことを果たします。
アッシリアはわたしたちの救いではありません。
わたしたちはもはや軍馬に乗りません。
自分の手が造ったものを
再びわたしたちの神とは呼びません。
親を失った者は
あなたにこそ憐れみを見いだします。」

わたしは背く彼らをいやし
喜んで彼らを愛する。
まことに、わたしの怒りは彼らを離れ去った。
露のようにわたしはイスラエルに臨み
彼はゆりのように花咲き
レバノンの杉のように根を張る。
その若枝は広がり
オリーブのように美しく
レバノンの杉のように香る。
その陰に宿る人々は再び
麦のように育ち
ぶどうのように花咲く。
彼はレバノンのぶどう酒のようにたたえられる。

ああエフライム
なおも、わたしを偶像と比べるのか。
彼の求めにこたえ
彼を見守るのはわたしではないか。
わたしは命に満ちた糸杉。
あなたは、わたしによって実を結ぶ。

知恵ある者はこれらのことをわきまえよ。
わきまえある者はそれを悟れ。
主の道は正しい。
神に従う者はその道に歩み
神に背く者はその道につまずく。

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