多くの教区がコロナ以前に近い形で開催
四国・兵庫・京都・東北・大阪・九州・中部・奥羽・西中国・北海
軍事力に頼らない平和に向けて議案を可決 【九州】
第73回九州教区総会が5月2〜4日、福岡中部教会にて開催された。2020年度、2021年度は書面による総会、2022年度は集合し一日のみとなる総会であったが、今回はコロナ禍前と同じく2泊3日での総会となった。議員数は235名中、開会時の出席議員は140名であった。
一日目、開会礼拝に続き、今年度より新たに着任した4名の教師の紹介がなされた。午後には、日下部遣志議長によって記された12頁に渡る報告書に基づき、丁寧な議長報告がなされた。
夕方からの議員研修会は例年、講師を立てて行われてきたが、今回は、全体を10グループに分け、九州教区の宣教の課題について、それぞれの教会、伝道所、宣教の現場のことについてグループごとに「語り」「聴き合う」ひとときを持った。休憩を挟み、19時から議事再開となり、議案「九州教区宣教基本方策制定に関する件」が審議された。宣教基本方策は隔年で見直しが行われる。九州教区が取り組む全23項目の課題について説明がなされ議場の承認を得た。
二日目以降、三役・常置委員、伝道センター委員長・委員等、各種選挙が行われるのに並行して、議案「『熊本・大分』地震救援対策本部を閉じると共に、新たな大規模災害に備える件」が審議、可決され、提案どおり新たに「エルピスくまもと運営小委員会」と「災害対応準備小委員会」が設置されることとなった。
また、議案「日本の軍事大国化に反対し、平和を求め続けることを表明する件」が審議され、軍事力に頼らない平和への取り組みこそが必要であることを議場全体で思いを一つにし、議案は可決された。
三役選挙結果
【議長】日下部遣志(川内)、【副議長】西岡裕芳(福岡警固)、【書記】長谷川渉(津屋崎)
常置委員選挙結果
【教職】川島直道(錦ケ丘)、日下部克彦(大分)、多田玲一(福岡女学院)、松崎豊(福岡弥生)
【信徒】伊津見七生子(若松浜ノ町)、川端智絵(大牟田正山町)、小深田信明(国東)、坂上剛(長崎馬町)
(長谷川渉報)
三役選挙、議長・副議長が交代【中部】
第73回中部教区総会が5月23〜24日、名古屋中央教会で、開会時正議員199名中178名が出席して開催された。
常置委員会報告の中で、田口博之議長は「評価と展望」(議長報告)を行った。「教勢」について、20年前と比べ、現住陪餐会員1500名、礼拝出席1000名、経常収入2億円の減となっている一方、この2年間と比べると礼拝出席者が回復基調にあることを提示した。また、中高生バイブルキャンプが4年ぶりの対面開催となったこと等を報告した他、教区の互助制度である「助合伝道」について、教会・伝道所からの拠出金、教師が負担する互助会計からの繰入金に加え、2017年から始まった「自主献金」への協力を呼び掛けた。
三役選挙では、新たに加藤幹夫教師を議長に、小林光教師を副議長に選出した。常置委員選挙に関する件では、教師6名、信徒5名の選挙を「予備選挙を行わず、全数連記で本投票を行う」ことが提案された。これに対して、教職5名、信徒4名の制限連記とする修正案が出された。「さまざまな意見を取り入れ、福音宣教、教団機構改定に取り組むべき」との理由が語られた。162名中51名の賛成で修正案は否決され、全数連記での投票が行われた。
教団問安使として黒田若雄書記が挨拶した。質疑において、「複数の教区から常議員が選出されていない中で、どのように機構改定を進めるのか」、「沖縄教区との関係改善のために具体的に検討していることはあるのか」等の質問があった。黒田書記は、機構改定について、「教区の違いを越えて危機的状況はあり、全体の意識をもって進めて行く必要がある」と述べた。沖縄との関係については、「沖縄教区から教区としての方向性がはっきりするまで待って欲しいと言われており、見守っている状態」と説明した。
「宣教実施目標案」の協議の中で、性差別について教区で課題とすることの重要さを指摘し、「性差別問題委員会」を無くしたことに疑義を呈する意見や、委員会の設置を求める意見があった。これに対し、プライベートに関わることを審査権が無い教区が扱う難しさを指摘する意見や、課題に関して聖書をどう解釈するのかについて研修を重ねる必要性を指摘する意見があった。
2023年度予算では、対面の活動が増えて行くことや諸経費が上がっていることを受けて負担金を20万円程増額すると共に、支出科目を少しずつ増額し、予備費が10万円(22年度78万円)となる予算を可決した。
この3年間、教会記録審査は各地区で行い、報告の承認を常置委員会に委任していたことを踏まえ、教区規則に「教区総会で報告できない場合は常置委員会に報告する」との但し書きを加える規則変更を可決した。
三役選挙結果
【議長】加藤幹夫(阿漕)、【副議長】小林光(熱田)、【書記】尹成奎(中川ぶどうの木)
常置委員選挙結果
【教職】横山良樹(半田)、田口博之(名古屋)、木下喜也(金城)、勇文人(富山二番町)、佐藤誠司(福井神明)、地多政枝(松阪)
【信徒】朝倉秀之(金沢)、辻康(四日市)、山本松子(紀伊長島)、衞藤慧志(尾張一宮)、村瀬明子(半田)
(新報編集部報)
対面開催の喜びに満たされた総会【奥羽】
5月23〜24日の日程で、第78回奥羽教区総会が開催された。開会時の議員数は、正議員109名中98名。例年会場は教区事務所なのだが、コロナ対応のため、アイーナ(いわて県民情報交流センター)での開催となった。総会の中で繰り返し語られていたが、対面での総会開催は4年ぶりということで、対面開催の喜びに満たされた総会であった。
開会礼拝に引き続き、2名の教師の准允式が執行され、教師の誕生の喜びを議場は共有した。
諸報告ではまず、小林よう子議長より議長報告が詳細になされた。その中で、コロナ対策支援金として各教会・伝道所に3万6000円が配分されたこと、ハラスメント相談窓口設置のための準備委員会が組織され第1回の委員会が開催されたこと、2008年度から2020年度までの記録を収めた「奥羽教区宣教資料集」が発行されたこと等が報告された。
議場から、教団の二種教職制についての教区の見解を求める声があり、「合同教会故に慎重に対応すべき問題であるが、教区の中で議論がなされても良い」との小林議長の見解が示された。
その後、常置委員会、各種委員会、各部、地区等の活動報告がされたが、それぞれの報告に共通していたことは、コロナ禍という困難な状況の中、それでも様々な工夫を凝らしながら、活動が完全にストップしないように何とかできる限りの活動が継続されたということであった。
教団問安使は藤盛勇紀教団副議長。教団議長挨拶への応答として、沖縄教区との関係について、「沖縄キリスト教団との合同当時を知る教職が少なくなっている中で、当時沖縄がどういう思いで合同したかに思いを馳せながら、沖縄教区との関係を考えてほしい」との意見や、「教団の教師を養成している神学校でハラスメント事件が起きているが、弱い立場にある学生が訴え出ることができるような窓口が教団に必要ではないか」という意見があった。
議案第8号「2023年度教区宣教計画の件」について、17項目挙げられている重点目標の項目に、2点項目を追加し、重点目標を計19項目とし、議案は可決した。その他予算決算関連もすべて承認された。
また、二日目に教団機構改定に関する懇談会がもたれた。
なお、この総会で選挙は行われていない。
(小林信人報)
多くの教区がコロナ以前に近い形で開催
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米国合同教会と宣教協力【京都】
京都教区定期総会を5月19〜20日に洛陽教会で開催した。開会時に議員141名中84名出席、二日目冒頭62名出席で総会成立。前年同様にコロナ禍での時間短縮と食事・茶菓なしの対面総会を行った。
三役・常置委員選挙は、コロナ禍による任期のずれを戻すために前回選出者の任期1年短縮を決議してから行った。議長・副議長が共に3期目当選。書記は前任者の辞退を受けて新人選出。常置委員は、教師は若干の変化で、信徒は新人が大きく増えた。
議案16号「一般財団法人クラッパードイン設立を契機に、アメリカン・ボード京都宣教150周年を記念して米国合同教会と宣教協力を行う件」を可決した。これは米国合同教会(UCC)のWCM(ワイダー・チャーチ・ミニストリーズ)が京都市内に所有する元宣教師住居の土地建物を、多様な背景を持つ方々の地域共生を目的とした社会活動を行う店舗「バザールカフェ」の運営に用いるための、WCM・京都教区・バザールカフェ運営委員会の三者協力の財団法人設立を踏まえ、京都教区と米国合同教会が宣教協力を行うことの決議である。
議案26号「2022年度教区会計剰余金処理に関する件」では前年度剰余金をコロナ対策や教区資金などに配分する原案に対して、全額を教区負担金削減の原資に用いることを提案する修正動議が出され、これを京都教区での総会議事進行のガイドラインに沿って取り扱い、活発な議論がなされた。採決ではその修正動議は少数否決となり、それと別に出された、前年度剰余金の多くを教区の教会謝儀支援(互助)制度に用いるとの2件目の修正動議を賛成多数で可決した。
二日目冒頭に2名の准允式を執行した後、以下の主旨の建議3件を議案として可決した。①「安保3文書」「防衛2法案」への反対、②入管難民法改悪への反対、③同志社大学近隣への皇族訪問時の大学対応に関する常置委員会への要望。
概ね以上で総会を終了した。次年度総会では、コロナ禍の制約がなくなってほしい。そして何よりも「主がお入り用なのです」(マルコ11・3)と用いられる教区総会でありたい。
三役選挙結果
【議長】今井牧夫(京北)、【副議長】横田明典(近江金田)、【書記】松下道成(洛陽)
常置委員選挙結果
【教職】浅野献一(室町)、入治彦(京都)、横田法子(草津)、小笠原純(平安)、新井純(世光)、平山正道(大津)、大山修司(膳所)
【信徒】松田規(福知山)、谷村耕太(水口)、谷本聰子(今津)、冨増献兒(西小倉めぐみ)、永島鉄雄(草津)、上田佳子(大津)、原田潔(大津東)
(今井牧夫報)
「放射能問題支援対策室いずみ」2029年度まで継続【東北】
第78回東北教区総会が5月4〜5日、山形学園高等学校で、開会時、正議員144名中132名が出席して行われた。
髙橋真人議長が、「第78回東北教区総会を迎えるにあたって」を朗読。少子高齢化の中、「教会の存続」が喫緊の課題で、協力体制を強化して行く必要性があること、涌谷教会の裁判で問題となっている「教規を恣意的に解釈して自己の正当性を訴えている問題」について問い続けて行かなければならないこと、小高・浪江伝道所に飯島信教師を迎え活動が再開したこと等を報告した。
「2022年度教務教勢諸報告」では、各部、各委員会からの報告があり、協議の中で「世界中が変革期を迎えている中、礼拝において同じ時間に同じ場所に集まる意義を明確な言葉によって再確認することが大切」等の意見があった。
「東日本大震災に関する件」では、2011年総会において可決された東日本大震災に関する議案の基本姿勢を継続することとし、「救援特別会計」の継続、「放射能問題支援対策室いずみ」の2029年3月までの継続等を可決した。今後の活動については、甲状腺検査を中心に据えると共に、保養活動等は縮小し、人員を削減することが示された。
2023年度宣教計画に関する件では、「22年〜31年東北教区長期宣教基本方針」に則り、「主の希望に生きる教会」との主題で宣教を展開することを可決した。
2023年度予算では、諸活動の再開、諸経費の値上がり等を鑑み支出を増額し、積立金から320万円を繰り入れて対応する予算を承認した。
教団問安使として藤盛勇紀副議長が挨拶した。質疑の中で、教団総会において、教区が出した議案の多くが審議未了廃案となったことに対する批判が述べられ、藤盛副議長は、「検討課題である」と応じた。また、教団の形成において、全体教会としての一体性だけでなく、多様性をいかにして組み入れて行くのかが重要との意見があり、藤盛副議長は、「多様性の豊かさと全体教会の一体性は矛盾しない」と述べた。
三役選挙結果
【議長】髙橋真人(会津坂下)、【副議長】布田秀治(いずみ愛泉)、【書記】瀬谷寛(仙台東一番丁)、【宣教部委員長】荒井偉作(名取)
常置委員選挙結果
【教職】関川祐一郎(石巻山城町)、福島純雄(福島)、長尾厚志(仙台ホサナ)
【信徒】鎌田仁美(涌谷)、森睦(天童)、齋藤仁一(山都)
(新報編集部報)
准允式での教団信仰告白をめぐって議論【大阪】
5月9日、第68回大阪教区総会が大阪カテドラル聖マリア大聖堂で開かれた。対面での開催は4年ぶりで開会時の出席は正議員271名中173名だった。
総会冒頭、准允式での日本基督教団信仰告白の有無を巡る議論が起きた。尾島信之議長は「准允予定者と相談して今回はしないと決めた。大阪教区ではその都度受領者の意向を聞いて式のやり方を、信仰告白の有無も含めて決めている」と説明。これに対し「教団が教師を立てるのだから信仰告白をするべき」、「受領者の意見を尊重した形で行うべき」等の意見が出た。また受允者本人が「教団に転入する際に信仰告白をしたので教師になるために改めて告白する理由が分からない」と述べた。採決の結果、准允の執行に関する件は承認された。これを受け開会礼拝の中で准允式が執行され1名の教師が新たに立てられた。
常置委員会報告は例年どおり主たる取り扱い事項を議長が説明する形で行った。報告を受け、教団伝道資金を満額申請したことに意見が出た。これまで大阪教区は伝道資金のあり方を疑問視し、教団に対し伝道資金分担金は納めるが申請はせず教区の資金から拠出してきた。尾島議長は「財源が尽きてきた。制度を用いながら良い方向に変えていくことも大切。申請と共に要望書も提出した」と述べ理解を求めた。
「岸田政権の『安保関連三文書』閣議決定の撤回、琉球弧の軍事基地即時撤去・建設反対を求める声明」に関する件は沖縄交流・連帯特別委員会の要望を受けて議案化したもの。議場からは「声明にキリスト教的要素や教会的文言が何もない」、「この閣議決定が(提案理由にある)沖縄への攻撃リスクを高めるというのは論理の飛躍」等の反対意見、「キリスト教的な文言は必要ではない」、「大阪から声を上げることが大切」等の賛成意見が交わされ、162名中103名の賛成で承認された。
教団問安使の雲然俊美教団総会議長は議長挨拶に加え、大阪教区常置委員会が第42回教団総会に提出した3議案を常議員会が否決したことに触れた。この件については大阪教区常置委員会から常議員会に対して質問状が出されており現在回答待ち。雲然教団議長は正式な回答ではないことを前置きしつつ、3議案中2議案の否決について、当時の教団書記として議事運営が至らなかったと詫びた。議場から「常議員会の回答には否決した理由を明記してほしい」と要望が出た。
なお本総会では選挙は行われなかった。
(米山恭平報)
シンギュラリティ(技術的特異点)という言葉が使われるようになって久しい。AIの発達が臨界点に達し、人間の知性を超える時点のことだ。それを境にAIは、加速度的に進化を遂げるとの予測もあり、「問題」視もされている。既に、「AIの発達により無くなる職種」をテーマとした言説を、しばしば見聞きする。▼最近開発されたAIは、聖書箇所を示し説教の作成を指示すると、膨大なデータから言葉を繋ぎ合わせ、無難な説教例のようなものを提示する。今、自らが担っている働きが、遠くない将来、取って代わられるかもしれないとの思いがよぎる。▼福音宣教の務めは、単なる知識の伝達ではなく、キリストのからだを立てることであり、赦された罪人として愛に生かされ、人々と共に歩むことだ。それは「愚か者」となることであり、およそAIが担える分野ではない。▼パウロは、自身が主に仕えることで愚か者となっていることを告げ、キリストを信じることで賢い者となっていた教会の人々の姿勢を叱咤して語った。「言葉ではなく力を見せてもらおう」(コリント一4・19)と。このパウロが語る力を示せているのかどうかが「問題」だ。
主の言葉がわたしに臨んだ。 「人の子よ、わたしはあなたの目の喜びを、一撃をもってあなたから取り去る。あなたは嘆いてはならない。泣いてはならない。涙を流してはならない。 声をあげずに悲しめ。死者の喪に服すな。頭にターバンを巻き、足に靴を履きなさい。口ひげを覆うな。嘆きのパンを食べてはならない。」
朝、わたしは人々に語っていた。その夕、わたしの妻は死んだ。翌朝、わたしは命じられたとおりに行った。 人々はわたしに尋ねた。「あなたが行っているこれらの事は、我々にどんな意味があるのか告げてくれないか」と。 そこでわたしは、彼らに語った。「主の言葉がわたしに臨んだ。 イスラエルの家に言いなさい。主なる神はこう言われる。わたしは、わたしの聖所を汚す。それはお前たちの誇る砦であり、目の喜び、心の慕うものであった。お前たちが残してきた息子、娘たちは、剣によって滅びる。 わたしがしたように、お前たちもするようになる。お前たちは口ひげを覆ってはならない。嘆きのパンを食べてはならない。 頭にターバンを巻き、足に靴を履け。また、嘆いてはならない。泣いてはならない。お前たちは自分の罪のゆえに衰え、互いに嘆くようになる。 エゼキエルは、お前たちにとってしるしとなる。すべて彼が行ったように、お前たちもするであろう。すべてが実現したとき、お前たちは、わたしが主なる神であることを知るようになる。」
人の子よ、わたしが彼らから、その砦、栄光の喜び、目の喜び、心の望みであるもの、息子、娘たちを取り去る日、 その日、逃れて来た者が来てあなたの耳に告げる。 その日に、あなたは逃れて来た者に向かって口を開いて語り、もはや黙しているな。あなたは彼らに対してしるしとなり、彼らはわたしが主であることを知るようになる。
多くの教区がコロナ以前に近い形で開催
四国・兵庫・京都・東北・大阪・九州・中部・奥羽・西中国・北海
互助規則変更、申請要件を緩和【四国】
第81回四国教区総会が4月28〜29日、松山教会を会場に正議員142名中100名の出席を確認して開催された。
開会礼拝を捧げ、組織会を経て一日目は、三役と常置委員(教職)の選挙を行いながら、2022年度諸報告を中心に議事が進められた。
常置委員会報告のうちから「四国教区教会互助規則及び互助細則変更に関する取り組み」、「ハラスメント事案に関する取り組み」、「関西学院大学神学生研修に係る活動報告」等が年度内の特別な事柄として告げられた。続いて各部と分区報告がなされ、これらの質疑は二日目に行われた。報告に続いて教団問安使の藤盛勇紀副議長より挨拶を受け、この質疑も二日目に行われることとなった。
一日目の議事の後には協議会が行われ「信徒が展望する四国教区の明日」と題して2名の信徒議員から発題がなされた。教区は教会の交わりであり教会が互いの働きに作用することで将来が開かれる展望となること、交わりの中で信徒が声を上げることのために、訓練や自覚などが必要ではないか、といった発題がなされて全体の協議が行われた。
二日目の朝は2022年度に逝去された教職2名の追悼式を行った。続いて准允式が行われ、新たに2名の補教師が立てられた。
この後議事が再開され、常置委員(信徒)の選挙が行われた。午前中は2022年度諸報告に対する質疑に多くの時間がかけられた。また、常置委員会から提案された「教区教会互助規則変更」についても多くの意見を受けながら議論を深め、互助の申請が当該教会からでは困難な場合に対応するため、他教会からの協力を得ての申請、他教会が担任教師を招いて派遣する場合にも申請ができるようにするなど、新たに立てられた方針が承認された。この件はなお具体化についての議論を深めて準備し2025年度より実施されることとなった。
2023年度の計画については、10教会への互助を含む計画がそれぞれに承認された。
また、長く活動実態のなかった2つの教会・伝道所と、昨年度末をもって活動を閉じることとなった1つの伝道所の解散・廃止がそれぞれ決議された。
すべての議事に十分な時間を割くことはできなかったが、なすべきことは終え、新年度の歩みへ進みだした。
三役選挙結果
【議長】寺島謙(松山城東)、【副議長】松井暁郎(大洲)、【書記】野村義和(香美)
常置委員選挙結果
【教職】大田健悟(鴨島兄弟)、上島一高(松山)、成田信義(土佐)、篠浦千史(さや)、筧牧人(伊予長浜)、矢野敬太(愛南)
【信徒】長嶋恵子(鴨島兄弟)、脇萬理子(三島真光)、須賀香世(高知)、菅田栄子(松山城北)、中村証二(善通寺)、不動光子(さや)
(野村義和報)
「つながり『さいこう』」をテーマに【兵庫】
兵庫教区総会は、教区内の様々な課題を担い合うとの思いで4年に一度、阪神・神戸地域以外の場所で開催されてきた。今年は、5月21・22日と高砂市文化会館を会場に第77回/「合同」後54回兵庫教区定期総会、第11回兵庫教区クリスチャン・センター定期総会が対面を中心としたハイブリッド形式で開催された。
今年度総会のテーマは「つながり『さいこう』」であるが、これはコロナによって弱められたつながりを再構築していきたいとの思い、また互助制度とも関連している。わかち合いの思いと実践こそが人と人、そして諸教会・伝道所同士のつながりを強め、そこから違いを越えて、生き生きと歩んでいくことができるのだということ、そして互いに満たされることのできる教区でありたいという願いが込められているものである。また総会の中では会場地区となった播州地区を知っていただくためのひと時をもった。
上程された議案はすべて可決されたが、法定議案以外では、「北海教区との教区間宣教協約の継続に関する件」が可決された。これは2018年に北海教区と締結した宣教協約について、5年ごとに双方教区にて継続と見直しとされており、更なる継続が可決された次第である。次に「『合同』問題をめぐって:関係存在としての課題の取り組みに関する件」が可決された。「合同」問題について、自らが「距離を置かざるを得なくした側」であることを自覚し、各教会・伝道所が働きに連なることが話し合われた。
総会時には宣教委員会が編集し、常置委員会より発行された「日本基督教団兵庫教区教会交流のための冊子2023年度版」が配布された。これは教区内における教会・伝道所の連帯を目標としたものである。また、可決された議案には「謝儀保障制度に関する件」もあり、これは2年前に運用の拡大について可決されたものであるが、現状として財源が不足しており、共に課題を担いあうことが確認された。オンライン併用のハイブリッド開催であったが、久しぶりに多くの人が集まり、准允(2名)・按手(1名)を見守ることもできた。
三役選挙結果
【議長】若林一義(芦屋西)、【副議長】栗原宏介(岡本)、【書記】桝田翔希(尼崎)
常置委員選挙結果
【教職】大仁田拓朗(甲子園)、上内鏡子(神戸イエス団)、柳本和良(鈴蘭台)、松本あずさ(はりま平安)、小林聖(豊岡)、新堀真之(甲東)、山田雅人(甲南)
【信徒】森章一(神戸栄光)、増岡広宣(西宮門戸)、有森和可奈(北六甲)、柳谷舟子(甲南)、北村大昂(豊岡)、松田道子(東神戸)、柳あつ子(須磨)
(桝田翔希報)
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