「水平社100年と『わたし』そしてこれから」
第15回日本基督教団部落解放全国会議in京都を9月26〜28日京都教会を主会場に行った。テーマは「水平社100年と『わたし』そしてこれから」、副題は「きれいな言葉ではなくてもいい 一人ひとりの言葉で語ろう」。参加者は全国より91名。
基調講演では、京都で長く部落解放運動に携わった山本栄子さんが「わたしの歩み−水平社100年」と題し語った。山本さんは現在92歳。部落解放運動と出会い、「文字を取り戻せ」との教えを受け、差別と貧困の中闘ってきた。水平社創立から101年、今なお差別はなくならないが、山本さんは差別に苦しみ、差別と闘う人々との新しい出会いを求め活動を続ける。次に主題講演では地域福祉センター希望の家所長の前川修さんが「全国水平社創立大会宣言について」と題し水平社宣言成立の背景と現代から見た課題を語った。
二日目午前は前川さんが「崇仁・東九条の歴史とこれから」と題して被差別地域の現実について語った。続いて在日コリアンでキリスト者である朴実さんが「差別の現実と教会」と題し、在日コリアンとして経験した人生の苦労や教会での闘いを振り返り、差別を乗り越え人々が共に生きる実践としての東九条マダンの取組みを語った。
午後はグループに分かれ、被差別部落や在日コリアンの人々が多く住む地域でフィールドワークを行い、差別を乗り越え人々が共に生きる実践を行う現場を訪ねた。
三日目は分団協議と全体会で三日間を振り返った。また、部落解放センター内で発生した「人権侵害」事案の現状報告を受けた。
出発の集いでは、教団部落解放センターの創設と運営に尽力し、今春天に召された東岡山治さんの娘さんである東岡(前田)ゆたかさんから、「父が歩んだ道」との証しを受け、山治さんの愛した『若者たち』を皆で歌った。「君の行く道は果てしなく遠い」、「君の行く道は希望へと続く」。
(片岡広明報)
教区伝道委員長会議
「これからの伝道協力を考える」をテーマに
10月18〜19日、日本基督教団会議室において「これからの伝道協力を考える」をテーマに教区伝道委員長会議が開かれた。15教区から16名、発題者3名、伝道委員・事務局総勢29名(内オンライン8名)が参加した。
⑴発題
教区内・支区内・分区内ですでに行われている伝道協力の実際。
久世そらち教師は様々なデータから北海教区の教会・伝道所の現状を分析。他教区とも比較して北海教区の特色と将来の見通しを語った。
謝儀互助や主任担任教師不在教会への礼拝支援がなされ、教区定期総会では全ての教会・伝道所の報告が共有されている。「何よりも信徒同士の濃厚な繋がりがあるのが北海教区の強みです」との言葉が印象に残った。
岡田真希教師は三宅島伝道所に2020年度、38年ぶりの定住牧師として遣わされている。東京教区東支区の伝道協力の経緯と現状・課題、そして恵みを語った。
〈島の人になる〉ことが大切と、岡田師は学童のアルバイトや民生委員をされ、趣味を活かして島の人たちと同好会も作っている。楽しくてしょうがないと笑顔で証しした。
黒田若雄教師は四国教区での教会間伝道協力を発題。現状が厳しくなったから協力が必要なのではない。その地域の伝道を複数の教会が担うためであり、点から線、線から面へと展開して伝道を考えているとのこと。
四国伝道を教区全体の力を結集して行う。その意識の醸成のために「祈ろう四国教区の教会」と教区内牧師の小説教集「週ごとの御言葉」が作成されている。
実例として語られた高知教会と佐川教会の伝道協力では、支えていると思っていた自分たちが、実は変えられ支えられていることを発見したと証しした。
⑵各教区報告・協議
兼牧や代務の増加、互助、オンライン伝道の現在と課題等が報告された。
⑶分団・全体協議会
発題、報告を受け分団ごとに協議。今回の発題に励まされた旨の発言が多かった。
課題はこれをどう自分の教区に活かせるか。今会議の意義も問われた。
(山口紀子報)
社会委員会
社会委員長会議について協議
《第2回社会委員会》
6月29日オンラインにて開催。秋間文子委員による開会礼拝の後、前回議事録を承認した。
日本キリスト教社会事業同盟報告として、キリスト教精神に立つ社会福祉の連帯のために、教団との関係をより強固なものにしたいとの旨が伝えられた。
協議事項として、10月30〜31日、兵庫教区被災者生活支援・長田センターにてフィールドワークを行うこととした。兵庫教区の災害への取り組みや阪神淡路大震災の被災者支援について聞き、同時に教団や他教区に望むことを聞き、社会委員長会議につながるような内容にする。
「世界AIDS・DAY礼拝」に関して、中村吉基教師(代々木上原)の陪席を承認し、1995年から開催されている同礼拝について話を聞いた。中村教師より教団の社会委員会に関わってほしいとの要望が出され、協議の結果、協賛という形で関わることを決議した。その他、昨今の軍拡賛成の世論を憂慮し、委員長名にて平和についてのメッセージを出すことを決めた。
委員交代=7月7日の理事会をもって、日本キリスト教社会事業同盟推薦委員が大沼明彦氏より長澤道子氏に交代した。
《第3回社会委員会》
10月30日兵庫教区事務所にて開催。金子直子委員による開会礼拝の後、前回議事録を一部訂正の上、承認した。
今回の主な協議事項は、2024年6月24〜25日開催予定の社会委員長会議について。各教区の災害対策を知るために事前にアンケートを行うこととした。社会委員長会議では、教区報告の他、災害時における教団の初動体制など教団の動きを聞き、教区と教団がどのように連帯していけるか。また教団外の団体と協力関係をもつことができるかを模索する方向でプログラムを立案することとした。
(大塚啓子報)
伝道推進室委員会
今総会期の活動について協議
第8回伝道推進室委員会が、10月6日、教団会議室で開催された。
まず、「日本伝道の推進を祈る日」への取り組みについて、全国伝道推進献金の呼びかけと『信徒の友』の各教区の記事掲載の3巡目(2022年1月〜2023年5月)会計の最終報告をおこなった。全国伝道推進献金による収入は299万6727円であり、教区・教会・伝道所への指定献金81万557円を送金し、3巡目終了時の残金は249万4591円となった。なお、全国伝道推進献金については、4巡目が6月から開始されており、全国から祈りとともに、献金がささげられている。
次いで、「42総会期の伝道推進室の活動」について協議をおこなった。これについては、本総会期において第1回委員会より協議を重ねている。
41総会期において、コロナ禍による中断があったため、あらためて本総会期において、伝道推進室委員会に期待されている働きについて、丁寧に意見交換の場を設けている。これまで、伝道推進室発足当初から、今日にいたるまでの目的と目標、活動について、振り返る機会を得ている。
今回の委員会は、筧牧人委員より、「日本基督伝道会社より学ぶ」と題して、旧日本組合基督教会における、戦略的な伝道の取り組みについて発題があり、伝道推進を考える上での貴重な学びの機会を得た。
伝道推進室は、総会期ごとに常議員会の承認を得て設置されており、将来の「伝道局構想」を視野に置いた活動が、発足当初より期待されている。
しかし、機構改定が進んでいない現時点において、教団の機構における伝道推進室の位置づけが不明瞭であるとの意見も出され、そのようななかで、今後どのような活動と方向性を打ち出すことができるかについて、委員会でさらなる協議を続けることを確認した。
(齋藤 篤報)
宣教委員会
宣教方策会議について協議
第3回宣教委員会は10月16日、教団会議室を会場に開催された。全国婦人会連合委員長の交代に伴い、今回からキスト岡崎さゆ里委員長が陪席者として加わった。開会礼拝は中西真二委員が自身のこれまでの伝道者としての歩みにも触れ、第二テモテ4章1節以下から伝道の喜びが語られ励ましを受けた。その後、前回の議事録の承認、常設専門委員会、自主活動団体報告を受け、2つの事項について協議した。
「宣教方策会議」に関して前回に引き続いて協議を重ね、主題は「日本基督教団の未来のために〜機構改定で出来ること」とし、教団機構改定をめぐってと題して雲然俊美教団議長より講演を受けることとした。また困難な現状の中で、全体教会として今何ができるかを皆で考えるために発題を備え、分団、全体協議をすることとした。発題の内容は教師を立てること(教師像、教師論)と教会協力、教会の連帯に思いを寄せ、2名に発題してもらうこととした。日程は24年3月4〜5日、会場は教団会議室。なお、予算が120万であることを考慮し、教区からの参加者は2名とし、内1人はオンライン、自主参加はオンラインのみとした。
「教会中高生・青年大会実施に関する件」については、まず今総会期で当委員会のもとに組織された青年大会実行委員会のこれまでの報告を受けた。2017年7月の教会中高生大会、2018年3月のリフォユース500教会青年大会から5年以上の月日が経っていることを考慮し、再スタートとしての青年大会であることの確認がなされた。実行委員会で協議されている案、これまでのように一つところに集まるのではなく、各地域教会を会場とし、オンラインでつなぐ形(サテライト型)で開催する方向性を確認した。開催時期は今総会期中とした。その他、詳細は実行委員会にて協議し決定する。
(堀川 樹報)
お知らせ
「教団新報」今号を5009・10合併号とし、次号は12月23日に発行します。
総幹事 網中彰子
教団HPでは、毎月メッセージ動画(約10分)を配信しています
11月 ▶伊勢 希牧師(京葉中部教会)
12月 ▶︎服部 修牧師(蕃山町教会)※12/1更新予定
是非ご視聴ください。
尚、HPにはテキストメッセージもあります。
わたしたちは世界平和統一家庭連合(旧・世界基督教統一神霊協会)およびその関連団体による被害者から寄せられた相談を受け、救済のために活動してきました。わたしたちは国が旧・統一協会の実態を綿密に調査し、解散命令請求を裁判所に提出したことを評価します。
旧・統一協会は、法令に違反し、著しく公共の福祉を害する「破壊的カルト」であると、わたしたちは認識しています。しかし、旧・統一協会に対する批判が、現役信者とその家族たち、脱会者とその家族たちに対する差別につながってはなりません。教化育成過程において自由意志をゆがめられ、継続して情報操作や精神的あるいは経済的虐待を受け続けた結果、これまで旧・統一協会を離れる機会を得られなかった被害者たちも多くいると考えます。
旧・統一協会およびその関連団体は、金銭収奪の問題のみならず、被害者たち一人ひとりの人生全体に深刻な悲しみと苦しみを長期間に渡り及ぼしてきました。そして、そのような旧・統一協会およびその関連団体と国会・地方議会の政治家との癒着関係について、また、それが政治にどのような影響を与えてきたかについて、その全貌はいまだ明らかにされていません。
わたしたちは国が旧・統一協会の違法性・悪質性を認定した新しい局面を見据えつつ、今後も継続して旧・統一協会とその関連団体によるすべての被害者に寄り添い、支援してまいります。
2023年11月25日
カトリック中央協議会
在日大韓基督教会
日本イエス・キリスト教団
日本基督教団
日本聖公会
日本バプテスト連盟
日本福音ルーテル教会
日本キリスト教協議会
世界平和統一家庭連合(旧・統一協会)に対する解散命令請求に関する声明(PDF)
世界平和統一家庭連合(旧・統一協会)に対する解散命令請求に関する声明(英語)(PDF)
世界平和統一家庭連合(旧・統一協会)に対する解散命令請求に関する声明(韓国語)(PDF)
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