素通りしていくのか!
堀地 正弘(河内長野教会牧師)
早いもので、神学校に入学してから20年が経ちました。しかし、献身の志を与えられた日のことは、今でもはっきりと覚えています。
当時、就職したばかりの私は、求道中の友人(女性)に誘われて教会に通うようになりました。それから約1年後の神学校日の礼拝で、「収穫は多いが、働き手が少ない」との御言葉に捕えられ、神様に降参して、献身の道を歩み始めることになったのです。
そのときの経過は、こうでした。その年の夏頃、私を教会に誘ってくれた女性との結婚話が浮上しまして、2人で牧師に相談したのです。これを契機に、2人とも同じ日に洗礼を受けることとなり、結婚式も教会でお願いすることになりました。ところが、通っていた教会が当時会堂建築中で、すでに旧会堂は解体されています。さすがに仮会堂で結婚式は…。途方に暮れていましたところ、牧師が代務者をしておられた別の教会をご紹介くださり、そこで結婚式を挙げさせていただけることになりました。
忘れもしない夏の日の礼拝後、ご挨拶のためその教会をお訪ねしたときのことです。静かな住宅地にある、小さな素敵な会堂でした。しかしその教会の牧師は、ご高齢のため入退院を繰り返され、既にその教会を退任しておられました。そのため、私どもの教会の牧師が代務をしていたのです。話にこそ聞いておりましたが、無牧師状態の教会に初めて出会い、大きなショックを受けました。そのときです。神様の声を聞いたように思えたのは。「このような教会がたくさんあるのに、その前をあなたは素通りしていくのか!」するどく問いかける声でした。
当時私は、海外への転勤と結婚を控えていました。家も親もキリスト教とは全く無縁で、とても道を変えられる状況ではありません。それで何度も自問しました。「気の迷いではないか?」「海外赴任して、帰ってきても気持ちが変わらなかったら神学校に行こう」。そう自分に言い聞かせました。
ところが不思議なことに、これ以降、仕事で訪ねる取引先や出張先のすぐそばに、必ず教会や神学校があるのです。オフィスで異動があり新しい席につくと、背後の窓越しに教会が見えます。受洗記念に貰った「信徒の友」には、神学校日特集が紙面を飾っています。礼拝に行けば、キリストに従う弟子の話や、鋤に手をかけてから…等、毎週そういう説教ばかりが、なぜか続きます。まだ誰にも打ち明けていないのに、どうして?
一か月悶々と過ごしたのち、気がつくと、ある夜、牧師館を訪ねていました。しかし牧師を前にしても、なかなか打ち明けられません。押し黙ったまま、どれくらい時間が経ったでしょう。牧師の方から、静かにこう尋ねてくださいました。「あなた、神様の声を聞いたのではありませんか?」
ああ、やっぱりそうだったのだ。神様の呼ぶ声を聞いたのだ。すべてをお話しするうちに、不思議と気持ちが落ち着き、心が定まっていくのを感じました。
それで、すべてを神様にお委ねして、道を変えることにしました。仕事を辞め、神学校へ進む準備を始めました。後でわかったことですが、彼女も、あの日あの時あの教会で、献身への招きを受けていたそうです。
その後2人は結婚し、2年違いで東京神学大学に学びました。今は2人で仲良く?遣わされた教会で、伝道・牧会にいそしんでいます。
第36総会期の第3回信仰職制員会が9月28日(月)に、委員7名全員の出席のもと教団会議室で行われた。
愛澤豊重幹事の辞任にともない、新しく担当幹事となった藤盛勇紀幹事の紹介と挨拶がなされた。
今回は、新しい諮問が出されていなかったため、答申を出す作業は行わなかった。
前委員会からの申し送り事項である「教団教会暦行事についての問い合わせ(出版局)」について検討し、「教会暦」についてのみ答申することとした。これについて委員が作成した試案をもとに討議し、継続とした。
次回委員会は、2010年1月25日(月)~26日(火)の予定。
(小堀康彦報)
大石嗣郎氏(隠退教師)
8月31日、逝去。87歳。アメリカ合衆国・カリフォルニア州に生まれる。’60年東京神学大学大学院を卒業、同年碑文谷教会に赴任、04年に隠退した。遺族は、妻・陽子さん。
相沢良一氏(隠退教師)
9月23日、逝去。91歳。静岡県に生まれる。’45年日本基督教神学専門学校研究科を卒業、’45年大島元村教会に赴任、岡田伝道所、北ノ山伝道所を兼任し、’97年に隠退した。遺族は、妻・悦子さん。
福島健之氏(無任所教師)
9月26日、逝去。72歳。東京都に生まれる。’97年農村伝道神学校を卒業、同年国分寺教会に赴任、’98年より薬園台教会を牧会した。遺族は、妻・明美さん。
西中国教区が、教団の中で部落問題を提起して51年(1958)。この委員会を立ち上げて26年、現場を拠点とした研修会は、17回を数えるに至った。この教区は、被差別の実態から学び、部落と密着し、連帯をずっと重んじてきた。
今年の研修会も、3人の講師を迎え9月6日〜7日福山東教会と府中市旧隣保館で行った。参加者40名。
第1日目開会礼拝、夕食、報告(広島キリスト教社会館と教団解放センター)を聞いて、講演会。
講師の岡田英治さんは、解放同盟広島県連合会副委員長、尾道向島支部長、県では運動の中心的存在。
「実は福山延広教会で結婚式をあげました」と話し始めたので、皆の心がなごんだ。「でも結婚する迄、先方のご両親の差別にあい難儀をしましたが、説得に成功して挙式ができました」と笑って話された。
「解放運動の中で、沢山の差別事件があり、悩みました」と事例を話された。部落解放への3つの命題、①部落差別の本質、②部落差別の社会的存在意義、③社会意識としての差別観念、について説明された。若干の質疑応答の後、閉会。
2日目府中市旧隣保館へ移動、井上ハツミさんと、小森龍邦さんの講演。
井上さんは、62才で部落解放文学賞を受賞、去年「私の生まれた日」を出版。
彼女は「生後間もなく不幸と試練に遭い、極貧と被差別の中を生きた」と話された。
「小学校卒業の時、みんなは泣いていたけど、うちはもう二度と学校なんかこんぞ。見たくもないと、 後もふりむかず、さっさと校門を後にした」(前掲122頁)と書いた。先生や友だちからのひどい差別が、彼女をそうさせたのだろう。
見ると私たちの机の上に飴玉2粒があった。「食べなさい」と言われた。飴玉にハツミさんのやさしさが、感じられ、舌の中でとけた。
小森さんから、近著「解放理論とは何か」を寄贈され、一同大いに感謝した。大要左のように語った。
◎人間の原点である部落問題を学んでほしい。
◎部落問題の解決なくして日本の問題の解決はない。
◎運動のリーダーは、相談相手となれ。自己を問い直し、主体的に生きよ。
◎基督の愛に生きること。 等。
全県的にも全国的にも、国際的にも幅広い活動をされてきた小森さんならではの格調高い講演だった。
閉会礼拝をもって正午、研修会を終えた。
(東岡山治報)
9月7日(月)、九州キリスト教会館4階で、「九州・西東京・東京三教区合同統一原理問題研修会」が開かれた。
これまでも若者、主婦、高齢者がカルトの主な被害者だったが、最近また大学での被害が広がっていることもあり、出席者47名のうち8名が大学関係者だった。
まず「今日の統一協会の現状について」大神周一弁護士から、これまで統一協会に対して起こされた訴訟や、刑事事件として立件された事件を検証しながら、統一協会側の主張の変化やこれまでの対応についての説明があった。
次に大学でのカルト問題について、アンケート調査の結果が紹介され、主にA大学のカルト対策と具体的な事例が報告された。今春脱会したBさんは、自身の経験に基づいて大学におけるカープ(大学生の原理研究会)の働きについて語った。それによると、祝福二世(所謂合同結婚で生まれた夫婦の)と信仰二世(夫婦での入信者の)が各大学で中心となって活動しているという。
続いて、九州地区の相談活動と現状が報告された。九州教区では、他教派と協力しての超教派での活動を行っており、これが教区の特長となっている。
また韓国に渡った女性たちを支援するため、現地との連携の必要性が訴えられた。
ヨハン(淀韓)キリスト教会内部での体罰やセクシュアル・ハラスメントの事例も報告された。東京、九州でも被害が広がっており、被害者が教会側に回答を求めている事例もある。また、大学でのカルト被害相談事例のおよそ10%が、ヨハンキリスト教会とかかわりがあるという数字も出ている。
最後に、多田玲一牧師(福岡女学院教会)の司会で質疑応答が行われ、現在現場で抱えている課題、予防の大切さ等を共有した。
集会後、西東京・東京統一原理問題連絡会は五島に渡った。統一協会問題キリスト教連絡会で共に活動する久志利津男神父、それに紀藤正樹弁護士とが合流してカトリックの諸教会を訪れ、カルトの危険性と対策について喚起を促した。五島市長の中尾郁子氏とも統一協会をはじめとするカルト被害と予防について懇談した。 (吉田好里報)
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