▼教会学校のキャンプを終えて、教会に帰り、感謝のお祈りをした。「無事に帰ってくることが出来たことを感謝します」。翌日の祈祷会でも、出席の皆さんが「無事に守られて…」何回となく、無事を感謝する。▼「無事」、何事もなく。考えて見ると奇妙な言葉だ。無事を感謝する。何事もなかったことを感謝する。だったら、初めっからキャンプに行かなければ良かったことになりはしないか。▼無事とは、何事も無かったことではない。病気やけがや不測の事態が何も無かったということだ。順調に予定していたプログラムを消化し、楽しく過ごしたということだ。無事とは、何も無いことを言うのではなく、当たり前のものが当たり前にあるということだ。▼山や森に出かけると、決まって言う。「空気がおいしい」。本当だろうか。どんな味がするのか。だったら、おいしい空気の素を製造して、部屋の空気に混ぜたらどうだろう。▼実際は、「空気がおいしい」とは、何か特別のものが混じっているということではなくて、むしろ、不純な物がないということだ。「きれいな水」も同様だ。これを混ぜるときれいになるということではなく、不純なものが除去されているということだ。▼無駄な豊かさは要らなかったと、今、誰もが反省している。豊かさよりも安全と平和を願っている。教団も同じだ。聖霊に満たされていれば十分。純粋な信仰があれば良い。
第37総会期第1回宣教師人事委員会が、7月27日(木)、教団会議室において開催された。
委員会の組織がなされ、委員長に田村博、書記に山田謙を選出した。さらに潮義男、田中弘志、吉岡光人の5名で委員会を構成する。田中委員は宣教協力学校協議会からの選出であり、W・ジャンセン宣教師には、従来どおりに常時陪席してもらう。
この委員会は、世界宣教委員会のもとにある小委員会の一つであり、日本基督教団の宣教師として働くことを希望する教職信徒を海外の諸教会から受け入れるための人事を扱う。
今回の委員会では、前期までの案件や協議事項などの申し送り事項を確認し、各地で働く宣教師の動向を受け止め、前回の委員会(2011年1月)以降に新たに宣教師となって来日することを希望している人たちの申請について協議した。
宣教師になることを希望する多くの人が、海外の教会(教派)において研修を受け、精密な評価がなされて詳細な文書と共に推薦されることに、宣教師の働きへの大きな期待を感じた。宣教師を派遣する海外の諸教会との関係がこれからも良好であることを願う。宣教師一人ひとりの日本での活躍を祈りたい。
一方、期待していた働きができず帰国する宣教師があることは残念でならない。日本の教会・学校の正確な情報を発信・取得することの大切さを思わされる。
昨今、外国籍の神学生が教団の教師となり、宣教師にならないままで各個教会・伝道所の担任教師として招聘されるケースがあるが、宣教師ではないのでビザの取得に影響がある。また、海外の教会の教職が各個教会・伝道所に招聘され、宣教師にならないままでいる場合も同様である。特に伝道所には法人格がないので、ビザの取得は一層困難である。宣教師となって働きに就くことができるよう配慮してもらいたい。
また、教団関係学校の中には日本基督教団の宣教師でなくても招聘する方針を新たに打ち出した学校があり、今後の推移を見ていきたい。次回の委員会は11月16日(水)。
(山田謙報)
8月5日、東京山手教会会議室にて、教団救援対策本部第4回会議が開催された。
開会の後、震災関係の募金の状況として、東日本大震災緊急救援募金(6月末で1066件、9441万8359円)、東日本大震災救援募金(8月2日現在で61件、727万594円)、海外からの献金(7月25日現在で1億302万8183円および35万ユーロ)の報告がなされた。
活動としては、日本キリスト教会館1階の11号室に、教団救援対策本部事務局開設の準備を進めていること、東北教区被災者支援センター(エマオ)における主にボランティア関連の活動、石巻築山におけるワーク拠点立ち上げの準備状況、遠野における自殺防止センター活動拠点立ち上げの準備状況等が報告された。
なお、これらの活動報告については、活動全体の計画を示す工程表を提示すべきであるとの意見が出された。
続いて、日本キリスト教社会事業同盟における被災地へのスタッフ派遣等の計画が報告されたほか、陪席の片岡輝美氏より会津放射能情報センターの活動報告、野田沢教師(SCF主事)より東北教区被災者支援センターの石巻でのボランティア活動報告等がなされた。
また、奥羽、東北、関東の各教区議長より、被災教会・施設等の状況と再建・補修計画の見通し、教区としての支援の取り組み(教会関係の被災者へのお見舞いなど)、さらに、各教区に直接寄せられた献金の状況(初動対応のために教団から送金した分を除き、3教区合計で約1億円)等の報告がなされた。
協議においては、国内における救援募金に関して、目標達成のために全国の教会が、被災し傷ついた教会と祈りを共に合わせて行くことを確認し、募金活動の具体的な取り組みに至るまで時間をかけて話し合った。また、海外の教会(教団)への支援要請のための報告書作成について確認した。
その他、今後の被災教会への支援のあり方、資金繰りのための一時貸出の検討、緊急シンポジウム開催準備、9月11日に向けての議長談話の発表等を検討した。次回(第5回)は、9月9日、教団会議室で開催する。
(雲然俊美報)
第37総会期第2回宣教委員会は6月29日(水)~30日(木)、教団会議室にて開催された。
常議員会での「救援対策本部」の設置、「海外献金プロジェクト」の可決が報告された。他、常設専門委員会、自主活動団体からの諸報告を受けた。その中で「伝道方策検討委員会」設置経緯が詳しく説明され、特に次のように報告された。
「委員会は、今のところ『伝道局』設置を将来に見据えて、教団内伝道団体との協働を模索しつつ具体的な伝道事例を研究している。」
その後、2012年3月に開催予定の「宣教方策会議」について協議がなされた。活発な議論を促すべく、先ず張田眞委員長から宣教方策会議の主題に関して提案・発題があった。
張田委員長は、「宣教基礎理論」(1963年)、「社会活動基本方針」(1966年)を振り返り、さらに1969年に勃発した教団紛争が教団の「宣教論」にどのような影響を与えて来たかを次のように語った。
「会議の正常化は何とか果たしたが、信仰職制上の不一致がもたらす混乱と伝道の低迷は深刻な形で今も続いている。本来、教団における『宣教』『伝道』はどうあるべきか、その定義を求め篤い議論が展開された。やはり、教団の『宣教』『伝道』は聖書と教団信仰告白に基づいて定義がなされるべきである」。
協議の結果、主題は「伝道と伝道協力」、副題として「共通理解と協働を求めて」を掲げることとした。また、「伝道」に関する講演を神学者に、「伝道協力」は社会事業同盟関係者に依頼する。
社会事業同盟施設、キリスト教主義学校、幼稚園、保育園の現場からは「キリスト教についてちゃんと教えて欲しい」との要望があることが紹介され、教会(教団)と関係施設・団体との関係回復により伝道の大きな前進が期待されている。
最後に、被災教会を慰め励まし、支援へ呼びかける言葉として「東日本大震災に関する宣教委員長声明」を宣教委員会より出すことが承認された。
会を閉じるにあたり、石井錦一委員が閉会祈祷を捧げた。
尚、次回は10月3日(月)~4日(火)の開催を予定している。
(具志堅篤報)
あの未曾有の大震災から6か月になろうとしています。夥しい数の命が奪われ、壊滅的被害とそれに伴う精神的ダメージは計り知れません。
大船渡教会の牧師から、捜索により明らかに大震災以後とみられる遺体が発見されることがあると、また大船渡教会にも犠牲者があり、大船渡教会を支えてきた医師は検視中に倒れ脳死状態にあるとお聞きしました。
主の慰めと助けを求める祈りと礼拝の時を、日本基督教団主催で大船渡教会で開きます。大震災で愛する者を失って絶望的悲しみの中にある方々を覚え、家を流され生活の基盤を失って明日への希望を見いだせない方々を覚え、また、懸命に復興の為に働いている方々を覚え、ボランティア等被災した方々を懸命に支援している方々を覚え、大船渡教会での祈りと礼拝に全国の日本基督教団の教会の祈りを合わせていただくことをお願いします。
911246(9月11日2時46分)この時を覚えて祈り合いましょう。
2011年8月25日
日本基督教団総会議長 石橋秀雄
〒169-0051 東京都新宿区西早稲田2-3-18-31
Copyright (c) 2007-2025
The United Church of Christ in Japan






