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日本基督教団 The United Church of Christ in Japan
 
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【4777号】人ひととき 石渡 伸一さん

2013年7月20日

良き信仰の友を与えられて

関東大震災の翌年、東京神田に4代目として生まれた。キリスト教には無関係の家庭であったが、親戚にローマ・カトリック教会の信者がいた。
終戦後、弟が、熱心な婦人の導きで、霊南坂教会の日曜学校高等科に通うようになった。教会へ行ってみたいとの思いが与えられ、霊南坂教会に通うようになった。
半年ほどの求道生活の後、1951年のペンテコステに、吉田隆吉牧師より洗礼を受けた。吉田牧師の指導の下、訪問伝道の働きに熱心に参加した。
1957年、教会の分裂という悲しい出来事があり、吉田牧師による新しい教会の設立に参加し、聖徒教会の会員となった。教会は順調に教勢を伸ばし、教会堂も与えられた。
ところが、再び教会を揺るがす大きな事件に遭遇することになった。事態は初代牧師の解任にまで発展した。
聖徒教会は牧者を失って、飼い主のいない羊のようになったが、当時、東京教区西南支区長として事件解決に心血を注いでもらった竹前昇牧師が、招聘に応えて、第二代牧師として着任した。
カナダ・メソジストの伝統を持つ頌栄教会を牧会していた竹前牧師は、教団にあってメソジスト教会の伝統を継承し生かす更新伝道会の働きを大切にし、それは聖徒教会の牧会伝道にも生かされることとなった。
その関わりで、更新伝道会の働きに加えられ、やがて副会長としてご用にあたることとなった。
全体教会での働きも与えられ、西南支区において常任委員、会計、教団総会議員として長年奉仕し、西南支区の生き字引として活躍した。
振り返ってみれば、信仰者としての歩みにおいて、教会の分裂や事件、また様々な困難に直面したにもかかわらず、力強く歩み続けることができたのは、良き信仰の友を与えられたからこそだと感謝している。

1924年生まれ。聖徒教会員。

 

6月3日〜4日まで、日本基督教団天満教会において今総会期第2回部落解放センター運営委員会が開催された。出席者は28名。
今委員会では1日目の終わりに特別に時間を取って、活動委員同席のもと懇談会が行われた。東谷誠委員長、岡本拓也活動委員長から「センター活動の今後」についての発題が行われ、運営委員と活動委員とで意見を交換をする時間をもった。
センター報告、活動委員会報告、各教区報告など様々な取り組みの報告、決算の承認が行われ、各議案が審議された。また各派遣が承認された。昨年度は活動献金が目標額よりも大幅に下回ったため、特別会計から繰り入れざるをえなかった。さらなるお願いを呼びかけると共に、今後に向けて継続して検討することとなった。また一教区の教区報の記事に対してセンターに問い合わせが来たことが報告され、対応について、時間をかけて話し合われた。
『部落解放九州教区キャラバン2013』のコース案が実行委員会から紹介された。隊員への負担を懸念する意見も出されたが、隊員へのサポートがセンターと実行委員会に委ねられた。また、次回キャラバン開催地の検討も行われた。
2014年秋開催の教団総会での解放劇上演に向けて、活動委員会で準備を開始することが承認された。
同宗連、部キ連のそれぞれについて丁寧な報告がなされ、教団としての取り組みを継続すると共に部落解放センターとしても補佐することが確認された。なお同宗連は役職教団の任期を終えたが、要請されていた第3連絡会の会長教団に就任することが了解された。
次回の全国会議について、2014年は全国会議開催の年であるが、6月に原発事故、放射能差別の問題をテーマに東北教区の会津若松市で全国活動者会議を開催することとなった。
多くの議案が審議されたが、闊達に意見を交換する姿に、解放運動へのあつい思いを感じさせられた。
次回は2014年2月3日~4日に東京で開催の予定。
(多田玲一報)

福音伝道の城となりますように
畦野教会牧師 塚本 吉興

マルーン塗装の4両編成の電車に揺られること15分、トンネルを3つ抜けると、畦野駅に到着です。私の仕える畦野教会は、駅から歩いて1分のところにあります。畦野は「うねの」と読みます。私の名前(よしおき)と同じで中々一度で読んでもらえません。
教会は、アメリカから来られたカリク宣教師夫妻の開拓伝道によって始められました。それ以来、牧師は3度変わりましたが、信仰の歩みは誠実に続けられてきました。
神学校を卒業する前、畦野教会が任地だと知らされた時、「田んぼに土、土、野原の野」と書く場所はどんな所なのだろう? と心配になりました。けれども、教会が立つ大和団地は大阪で働く人のためのベッドタウンであり、日常生活の便利さは都会と変わりません。また、車で10分も行けば、里山風景が広がり、神さまの造られた自然の素晴らしさを感じることができます。
地域的には、川西市は阪神間で一番高齢化が進んでいる地域でもあり、その中でも大和団地は、実に住民の約4割が65歳以上です。ですから教会にもご高齢の方が多くおられますが、皆で希望をもって伝道をしています。現住陪餐会員45名、礼拝出席32名の小さな群れですが、水曜日の祈祷会には10名以上の方々が集まります。聖書を読むこと、祈ることに熱心でありたいといつも願っています。
神学生時代に通った教会の牧師が「高齢者伝道」というのは、何も高齢者に向けた伝道というだけでなく、高齢者が伝道するという意味でもあると言われました。確かに聖書は、「だから、わたしたちは落胆しません。たとえわたしたちの『外なる人』は衰えていくとしても、わたしたちの『内なる人』は日々新たにされていきます」(コリントの信徒への手紙二4・16)と信仰者を励ましています。
足腰が弱くなって教会での奉仕はできなくても、誰かを覚えて祈ることができます。目が弱くなって聖書の文字が見づらくなっても、礼拝に初めて来た人に声をかけることができます。耳が遠くなって説教が聞き取りにくくなっても、しゃんと座った背中で信仰者の姿勢を示すことができます。神は私たちの人生のそれぞれの段階において相応しい働きを与えてくださっていると思います。
私たちの教会においても、信仰継承が大きな課題の一つになっていますが、まず、私たち自身が主イエスの救いに与っている喜びに生きることが、大切なのだと感じています。
教会創立10周年記念誌に、ある兄弟がこのように書かれました。「あなたの町のあなたの教会となりますよう、この教会が畦野の地に大きな根をはり……信仰の御旗を立てていつも前進し福音伝道の城となりますように」。
今、教会の歩みは、31年目に入っていますが、私たちの切なる祈りはこの時と全く変わりません。教会がその置かれた場所において伝道し、それぞれの信徒がその与えられた場所で、主イエス・キリストの十字架を証しする。その時に、主がきっとこの小さな群れをも豊かに用いてくださると信じています。

◎日 時 2013年8月12日(月)~14日(水)
◎主 題 「伝道者、牧会者として立つために」
◎講 師 石橋秀雄(教団総会議長)・朴憲郁(東京神学大学教授)小泉健(東京神学大学准教授)・深谷松男(法学者:金沢大学名誉教授)・小林眞(遠州教会牧師)・高橋力(東北教区巡回教師)
◎チャプレン 小島誠志(久万教会牧師)・大隅啓三(隠退教師)
◎会 場 東京神学大学(礼拝堂・集会室)
◎参加費 3,000円(食事付/交通費と宿泊は各自自弁で手配)
◎申込先 七條真明(高井戸教会  tel 03-3333-2465、fax03-3333-2470)
◎〆 切 2013年8月5日(月)
◎対象者 教規第3条6項による者(Cコース出身者および受験者)ならびに2009年以降に准允を受けた教師
◎プログラム 詳細は教団公式サイト uccj.org をご覧ください。

世界宣教の志のために
秋山 徹

世界宣教委員会は、教団が海外の諸教会との交わり、宣教協力をするすべての働きを一手に引き受けている委員会です。宣教師を送り出し、海外からの宣教師を迎え、それらの一人ひとりがどのように生きた働きをしているかについて連絡を交し、諸教会や学校等に伝える働きのほかに、海外からの訪問者の受け入れ、WCCやEMSなど海外宣教団体の会議への参加等、多岐にわたります。傘下に韓国、スイス、台湾各協約委員会や国際関係委員会など多くの委員会があり、委員会はその報告を聞くためにいつも時間に追われています。教団がキリストの体である世界の教会の枝であり、その働きに加えられていることを実感させられると共に、教団がどのような世界宣教の視野を持っているか、各教区や教会にどのようにその働きを伝えて、教団全体として世界に開かれ、共にキリストの宣教を担う教会の姿を現すかが絶えず課題となります。  近年、東日本大震災への関心もあって、世界の各教団から、積極的に交わりを求め、もっと深い宣教協力をしたいとの申し出が多く寄せられ、これまで宣教協約のあった教団だけでなく新しく具体的な協力と交わりを始める計画も進められています。わたしたちの教団は自己完結的、閉鎖的な傾向が強く、世界宣教への志も弱いと感じます。特に、若い世代のキリスト者や教職を世界の教会の交わりに加えて、広く深い視野と信仰をもってキリスト教会の担うべき課題を見出し、働いてゆく交流を進めてゆくことが望まれます。 (世界宣教委員長)

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