8月15日、38総会期教団救援対策本部第8回(通算第25回)会議を、教団会議室にて開催した。
まず、8月15日現在の国内募金総額が5億8711万1260円(この一ヶ月間でおよそ2千万円増)、海外からの献金が2億5501万3475円(前回と同額)と報告された。
続いて救援対策室会議報告として、UMCOR(アメリカ合同メソジスト教会海外災害支援部)への支援申請(1億円)書類を作成したこと、遠野・仙台・石巻での各活動状況、台湾からのボランティアの受け入れ状況、沖縄・東北交流プログラム(小中高生保養プログラム)等の報告がなされた。また、ボランティア活動の場における諸問題(交通事故、セクシュアル・ハラスメントなど)への対応や予防策等の取り組みが進められていることも報告された。
被災教区報告として、奥羽教区からは、新生釜石教会の修築に向けての動き等が報告されたほか、被災教会を訪問する方は、被災教会の牧師・信徒への負担を考慮して、まず教区事務所に連絡を入れてほしいとの要望が出された。
東北教区からは、被災教会の再建復興状況、被災者支援センター関係(ボランティア活動内容など)の報告のほか、放射能問題支援対策室設置にむけての動き(全国募金開始など)の報告がなされた。
関東教区からは、主に被災教会再建復興状況の報告がなされた。
なお、教団からの支援を受けた教会が提出する工事完了報告書について、その書式を作成することとした。
国際会議開催に向けては、案内を送付したこと、プログラム等の内容を検討中であることが報告された。
審議事項においては、救援対策本部委員による各教区での報告会開催の検討のほか、千厩教会新会堂献堂式問安、全国募金のポスターと同献金者名簿の活用といったことを話し合った。
また、会堂牧師館再建復興に関しては、常盤教会からの再申請(人件費を含め工事価格が高騰)を承認した(支援金総額4095万円、貸付金総額3500万円)。
次回会議は、9月26日、教団会議室にて開催する。
(雲然俊美報)
第38総会期第2回教師検定委員会が、8月1日~2日、教団会議室において、委員7名全員の出席によって行われた。
聖書朗読と渡部和使委員長の祈祷をもって委員会は開始された。
議題はおもに、2013年秋季教師検定試験に関わるものであった。まず、受験志願者70名の資格審査を行い、全員に受験資格があることが確認された。また、2名の転入志願者の審査が行われ(1名新規、1名継続)、2名とも受験に臨むことが承認された。
その後、すでにレポート提出試験として課されていた説教、釈義、神学論文、組織神学論文等の採点を行った。結果はまだ公表することはできないが、合格点に達していないレポートには、再提出が求められることになった。続けて、筆記試験問題の作成を行った。受験者は充分な準備をもって、試験に臨んでもらいたい。
また、試験当日の委員の役割分担、受験者の旅費援助申請などについて話し合われた。
その他、『教師検定試験受験の手引き』の一部改訂についても協議された。受験者にとって、充実した準備ができるよう的確な表現にするよう努めた。
最後に、「教師検定規則第3条(6)に関する件」が協議された。規則によると、神学校を経ないで補教師試験を受ける者(いわゆる「Cコース受験者」)は、「教師検定委員会が適当と認める者」とされている。しかし現在のところ、委員会では、それを認めるための審査等は行っておらず、これについて今後どのようにすべきかが議論された。
これは、前総会期委員会からの申し送り事項でもあり、今後の委員会において、議論が深められていくことになる。
2日間にわたる委員会は、武田真治委員の祈祷をもって閉じられた。
(鷹澤匠報)
7月12〜15日、受け入れ宣教師のための宣教師会議2013が、『Jesus
出席者は計29名、内宣教師・隠退宣教師とその家族からは25名の出席があった。
宣教師会議は全国各地で孤軍奮闘している宣教師たちが一堂に会する唯一の機会である。今回は、アジア学院のジョナサン・マッカーリー宣教師(合同メソジスト教会)、横浜英和学院中高のレイチェル・ハシモト宣教師(アメリカ改革派教会)が企画委員となり、①霊的な充足、②身体的な休息、そして③地域教会と交流を3つの大きな目的として準備・計画がなされた。
会はアジア学院の潘烔旭宣教師(基督教大韓監理会)による、宣教師としてのアイデンティティを呼び起こさせる「Who am I?」と題した、開会礼拝に相応しいメッセージをもって始められた。
霊的な充足を目的に、アジア学院のティモシー・アッパウ宣教師(全アフリカバプテスト連盟)によるディボーション、また主題の
『Jesus Priorities』について3回のセッションが持たれた。日頃の働きの中で、ともすると優先すべきものをはき違えそうになることが往々にしてある。しかし常に主イエスを最優先とする姿勢、その生き方に倣って歩むことを、発題や小グループ別のディスカッション、寸劇、祈り合いを通して見つめ直すことが出来た。
また、目的のひとつである身体的な休息を得るためには十分な余暇時間が設けられ、忙しさの中に身を置く宣教師たちがそれぞれ心静かに憩いの時を持ったり、互いに近況報告や交わりの時を持ったりする様子が窺われた。
同時に初めて出席した宣教師や数年ぶりに参加した宣教師も多く、この会が宣教師同士をつなぐ重要なネットワーキングの役割を果たしていることを改めて思わされた。
主日には2グループに分かれ、気賀教会、遠州栄光教会三方原礼拝堂の礼拝に出席した。昼食を介し、それぞれよき交わりのときをいただいた。
閉会礼拝には、会場に近い南遠教会と相良教会を兼牧されている桑渚牧師をお招きした。聖なる者のために、主のために、とのメッセージを受けて会を閉じ、再び主に遣わされた地へ戻るべく帰路についた。
(ボルスター相良スーザン報)
筆者の仕える教会では、伝道月間を設けて、ひと月すべての主日に特別伝道礼拝を献げる。牧師、協力牧師の奉仕と共に、他教会牧師、キリスト教学校教師、宣教師方を説教者として招いて、毎主日、特別伝道礼拝を献げる。土曜日にはクリスチャン演奏家による教会コンサートを行なう。これまでも春秋一回ずつ特別伝道礼拝を献げてきたが、これをひと月に集中させたのである。▼結果としてどうか。簡単には答えが出ない。爆発的な伸びがあるわけではく、依然として教勢の伸びははかばかしくない。だが何かをしなくてはとの祈りの中ではじめた試みである。▼信徒の伝道への意識は変わってきているように感じる。あくまでも数値化できない印象に過ぎないかもしれないが、祈りの中で伝道に触れる言葉が増えてきていることは確かだ。▼人的資源も、財的資源も限りがある。また時間も然りである。これらをできる限り効果的に、集中的に、投入しなくてはならない。できる限り良く献げられねばならない。▼2万の敵に1万の兵で戦えるか、よく考えなくてはならない、と主は仰った。全てを捨てての献身が求められる所以である。限られた時間の中で、限られた力を少しでも良く主に献げるため、一人でも多くの人に福音が届けられるため、さらなる祈りと工夫が必要だ。
震災支援をきっかけとして大会実現
2013年7月19日~30日にかけて、教団伝道委員会の下に設置された伝道推進室「ユースミッション2013」実行委員会の企画で、日米教会青年交流大会が開催された。交流先の教会はアメリカ・テキサス州オースティンにあるシダーパーク第一合同メソジスト教会(以下、シダーパーク教会)である。国内外の青年を募集し、青年10名、引率者3名(牧師2名、信徒1名)が日本より参加し、充実した時を持つことができた。
このユースミッション日米は今回の開催が初めてであるが、この企画にいたる前史がある。2011年3月11日、日本は大きな痛みを経験した。まもなくボランティアセンター・エマオが開設され、その働きが現在も有益に用いられていることは周知のことである。
このエマオの働きに、シダーパーク教会の青年たちが2012年3月、Pro-
ject Youth To Japan(PYTJ)と呼ぶチームを結成して被災支援のために来日し、東北の厳しい寒空の中、ボランティアに従事した(現在もエマオ石巻にPYTJのTシャツが飾られている)。その後、PYTJの出会いをきっかけにして、日米の教会青年による互いの宣教のための交流へと発展させたいとの思いが、シダーパーク教会内及び日本のメンバーの中で高まり、具体的な計画へと踏み出そうとしたところ、今年度より発足した伝道推進室の設立意図とも深く合致し、今回の実現となったのである。
開会礼拝は石橋秀雄教団議長が成田まで駆けつけてくださって説教を担当されたが、その3・11の痛みの経験を通して与えられたこの旅の企画の意義を丁寧に語っておられたのが印象深い。
オースティンは、人口80万人ほどのテキサス州の州都であり、自然が大変豊かであるとともに、近年、人口増加が著しい都市である。ヒスパニック系の移民も多く、英語とスペイン語の両方が記された看板ばかりであった。典型的な南部州であり、信仰・政治思想共に保守的な趣が強い。
交流先のシダーパーク教会は、1983年に設立された、比較的歴史の若い教会である。礼拝出席は80名ほどと、アメリカにおいては多い人数ではない。けれども、迎え入れてくださった教会員及び青年たちは大変活気があり快活であり、まさにアメリカ的な雰囲気に満ち溢れていた。
私たちは、シダーパーク教会の青年たちとの10日間を始終共に過ごした。シダーパーク教会は、バランスのとれた中身の濃いプログラムを用意してくださった。テキサス州立歴史博物館や州議事堂の見学、巨大な鍾乳洞、遊園地、カヌー下りなど、テキサスの歴史と自然を肌で感じるようなプログラムを多く入れてくださった。
しかし何よりも、教会ならではの働きを濃密に体験することができた。たとえば、3日間を費やしてのホームレス支援活動である。Street Youth Ministry
の活動を行っているテリー・コール氏の指導の下、オースティンのダウンタウンにいるホームレスへのボランティアを経験した。
Sock Kitsと呼ぶ食料・衣料・雑貨などを入れた袋を作って、道端にいるホームレスに配布したり、テキサス大学の傍にある大学メソジスト教会の1階ホールを開放して、食事の給仕ボランティアをした。多くのホームレスの人々が集ってきており、定例となっていることが伺えた。
食事支援ボランティアは2日かけて行われたが、興味深いことは、その食事の時間と並行して必ず聖書研究の時間が設けられていたことである。ホームレスの人々が、教会の図書室に集まり、信徒や牧師とともに聖書の御言葉から分かち合いをし、最後に祈った。
また、United MethodistWomanのセンターに行き、貧困者の生活を支えるための資金を集めるための衣料整理ボランティアや、古くなった壁のペンキ塗りなども行った。いずれの日も、テキサスの40度近い猛暑の中の作業であったが、暑さに負けることなく、シダーパーク教会の青年たちと和気あいあい、じゃれあいながら行っている青年たちであった。
五感全体で礼拝の恵みに浴した
土曜日の夜は、ユースワーシップとして、ギターを用いた賛美形式の礼拝を行い、2時間近く、賛美をして日米の青年たちが自由に証しを行う時を持った。共に過ごした時を振り返りながら、感極まって涙する青年たち、手を叩きながら喜んで賛美をする青年たち、抱き合って再会を誓い合う者たちなど、瑞々しい感情が素直に表現されていた時であった。
これを後ろの席から、喜んで見守っている高齢の教会員の姿も印象深かった。この10日間は、日本の青年のみならず、シダーパーク教会の青年にとってもかけがえのない貴重な体験だったのである。
日曜日は2度、教会の主日礼拝に参加することができた。最後の日曜日の礼拝では、ここでも日米の青年が6名、各3分くらいずつ証しをした。それぞれがこの10日間で与えられた恵みを語ったが、非常に素晴らしい内容であった。彼らはホスピタリティを持ってもてなしてくれたことの感謝や、また、国を越え、海を越えて、キリスト者として共に活動することができたことの恵みを語った。また、“One Voice”という、日本語訳もあるワーシップソングを日米青年合同の奉献曲として賛美し、会衆全員がスタンディングオベーションで祝福してくださった。
「平和の挨拶」では、互いに頭を下げるだけではなく、握手をしたり、席を離れて挨拶しあったりと、フレンドシップに溢れた雰囲気であった。礼拝の感想を一言で表すとするならば、礼拝を“enjoy”したという言い方が一番適切なのではないだろうか。五感全体を通して、アメリカらしい礼拝の恵みに浴したのである。
青年たちは再会を誓い、それぞれの教会へ帰って行った。テキサスの地で与えられた恵みの経験を、それぞれの教会に持ちかえって、青年伝道の働きのために用いるためである。彼らは一様に、この与えられた出会いを次につなげたい、と語っていた。このユースミッションの働きが継続され、さらなる日米の教会青年の国際交流の次なる一歩につながることを祈り願う。
最後になったが、このユースミッションの働きのために、多くの献金をささげてくださった教団世界宣教委員会、ウェスレー・ファンデーション、学生キリスト教友愛会を始め、各教会、個人の皆様に、心より感謝を申し上げる。
(五十嵐成見報/花小金井教会)
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