飛田知惠子氏(隠退教師)
15年11月15日逝去、105歳。旧満州生まれ。31年柏木聖書学院卒業。72年より勝田教会を牧会し、79年に隠退。
遺族は娘・二宮めぐみさん。
常磐教会は、福島県いわき市の少し山よりの場所に位置し、常磐炭鉱に働く人々への伝道を使命として、職域伝道でたてられた教会です。炭鉱の閉山に伴う困窮の地域に保育園を創設したり、教会に幼稚園を開園したり、地域との深いつながりを持つ歩みをしてきました。
東日本大震災で会堂が全壊し、3年間を、3キロほど離れた保育園で礼拝を続けてきました。そして、教団・教区と全国の様々な教会からの大きな支援を受け、昨年4月に献堂式をすることができました。会員12名の教会にしては立派すぎるかもしれない会堂ですが、被災し移住してきた人々の、絆作りの場として用いられています。暖かい木のぬくもりが、集まって話をする時に、住んでいた元の場所を思いおこさせ、安堵感を持つと言って下さいます。
「被災地」という言葉を聞いて、東日本大震災を指すという感覚は、もうなくなっているのかもしれません。その後に起きている大きな災害が、「被災地」を次々と作り出している現実があります。それでも東日本大震災は、その被害の規模と影響の大きさだけでは語り切れない状況が、今も続いています。放射性物質による汚染の被害は、原発からの距離や県境という物理的な区切りを超えて広がり、元の地域という枠組みを崩壊させ、住む場所を追われた人々を大勢生み出しました。
福島県内では、低線量地域と言われているいわき市域にある常磐教会は、福島第一原子力発電所から47キロの場所に位置していますが、原発事故当時は屋内退避の指示が出され、安定ヨウ素剤が配られたものの、服薬指示は出ませんでした。中途半端な状態に置かれている地域かもしれません。しかし、ここに住む人々は、特に子どもたちの未来に強く責任を感じます。子どもたちをむしばむ甲状腺がんが増えているのは何故か。将来、身体にどのような影響が出てくるのか。不安を持ちつつ生活せざるを得ない現状を見据えていかなければなりません。
私たちの教会は、会堂に東北ヘルプが母体となる食品放射能計測所を併設し、これから何を基準として避難し、どういう仕方で生活することがより安全なのかを、共に悩み、共に選択する重荷を負い続けていきたいと願っています。
被害の程度の違いはあっても、元の場所を奪われた喪失感を経験した教会員は、常磐教会の原点に立ち返って、被災してきた移住者や地域の人々を、隣人として歩む選択をしました。主によって種まかれて、「その場所に伝道し、実りを増やす使命」は十分に果たせてはいないかもしれませんが、主が、この場所に住む人々を見放してはいない事実を証ししていくことこそが、常磐教会の使命であると受け止めて、地域との関わりを大切にしていきたいと思っています。
(常磐教会牧師)
福岡市の中心、天神にほど近いところに九州キリスト教会館はある。3階には日本基督教団九州教区事務所が入る。1階に神吉さんの経営する「新生館」が店舗を構えている。新生館は西日本一円で放送伝道、文書伝道の活動をしていた西日本新生館の活動を引く継ぐ形で1984年に誕生した。2000年、神吉さんが創業者から経営を引き継ぎ、今日に至る。
神吉さんは不思議な導きでキリスト教書店という、全く未知の分野へと飛び込んだ。
日中、新生館に立ち寄っても神吉さんの姿はほとんどない。朝、出勤すると、入荷品のチェックや、事務作業の後、パートさんと交代すると、書籍・グッズを車に積み込み、配達に出る。昼食は運転しながら摂ることになる。新生館の担うエリアはほぼ九州全域と広域だ。配達するエリアは福岡県内だが、各教会・幼稚園までの距離は長い。店舗に戻るのは夕方、閉店の少し前。そこからまた、事務作業が始まる。翌日の配達準備をすると夜遅くなることも多い。
神吉さんは所属する周船寺教会の子どもの教会リーダー、会報委員、そして長老でもある。日曜日は朝9時前には教会に来て、子どもの教会の準備を整える。礼拝後は役員会、会報委員会などが入る。
ここ数年は以前とは比べ物にならないぐらい書籍が売れなくなったと言う。出版業界の厳しい現状の中、キリスト教書店の現状はさらに厳しい。しかしそれでも神吉さんは今日も黙々と書籍の注文を受け、届いた書籍を届ける。教区・地区・諸教会の集会等で依頼があれば日曜・祝日も出張販売に出かけていく。
キリスト教書店もその地域に立ち、神の言葉を取り次いでいる。「特別なことはしていない」と神吉さんは言うが、文書伝道の業は貴い。信仰と祈りがその働きを支えている。
1968年年福岡生まれ、福岡育ち。地元で自動車の営業マンを経て現職。両親も周船寺教会員。
1:39 そのころ、マリアは出かけて、急いで山里に向かい、ユダの町に行った。
1:40 そして、ザカリアの家に入ってエリサベトに挨拶した。
1:41 マリアの挨拶をエリサベトが聞いたとき、その胎内の子がおどった。エリサベトは聖霊に満たされて、
1:42 声高らかに言った。「あなたは女の中で祝福された方です。胎内のお子さまも祝福されています。
1:43 わたしの主のお母さまがわたしのところに来てくださるとは、どういうわけでしょう。
1:44 あなたの挨拶のお声をわたしが耳にしたとき、胎内の子は喜んでおどりました。
1:45 主がおっしゃったことは必ず実現すると信じた方は、なんと幸いでしょう。」
いろいろな関わりから、教会外で講演をすることがある。大学病院の倫理審査委員(外部委員)をしていることから、今年は、医療倫理に関して看護師の研修会で講演する機会が何度かあった。
6月に秋田県看護協会総会での特別講演をしたが、出席していた由利本荘看護学校の副校長先生から、10月に講演をしてほしいとの依頼を受けた。全学生対象の戴帽式記念講演とのことであった。
9月に入って、その副校長先生から電話があり、8月に一人の学生が自死したとのことを知らされた。学校でのいじめとかいうことではなく、その学生がいろいろなことで精神的に行き詰まってしまったようで…とのことであった。
そして、「ついてはぜひ雲然先生にお祈りをしてほしい」と言われた。これにはいささか驚いた。たしかにキリスト教の牧師の肩書で講演に呼ばれているが、キリスト教主義でも何でもない学校でお祈りなどしてよいのだろうか、苦情が寄せられないだろうかなどと一瞬心配したが、分かりましたと答えた。
当日は、2時間の講演の最初に15分ほど時間を割き、聖書を読み、短く奨励をし、学生たちと共に祈った。その後、学校からは、大変感謝しているとのお手紙をいただいた。「祈りが求められている」と実感した出来事のひとつとなった。
ちなみに、6月の講演を聞いた看護師とそのお連れ合いがすぐに礼拝に通い始め、このクリスマスに洗礼を受ける。ここにも神さまがなさるお働きを見る思いでいる。(教団総会書記 雲然俊美)
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