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日本基督教団 The United Church of Christ in Japan

【4766号】共に歩み続ける、 イエス・キリストに従って

2013年2月9日

NCC総幹事 網中彰子

NCCについて基本情報から記す。
字数に限りがあり海外諸教会との協働について今回は記せないが今年もドイツ、香港、韓国等で会議が予定されており、予算を超えない範囲で参加しエキュメニカル活動の一端を担うつもりである。
加盟教団は日本基督教団、日本聖公会、日本福音ルーテル教会、日本バプテスト連盟、日本バプテスト同盟、在日大韓基督教会。加盟団体は日本YMCA同盟、日本YWCA、日本キリスト教婦人矯風会、日本キリスト者医科連盟、日本聖書協会、日本キリスト教文化協会、キリスト教保育連盟、キリスト教視聴覚センター。他准加盟教団・団体が17で構成されている。WCCは「教会」協議会だがNCCは「キリスト教」協議会として団体も共に活動する。加盟教派・団体の分担金と賛同会費が支える。
小橋孝一議長の他、副議長・書記は教派・団体から1名ずつ推薦され総会の承認を経て5名の役員会を構成する。15の委員会の委員は派遣制度として委員を派遣したい団体が人員を申し出、常議員会で承認されると委員となる。
尚且つ派遣委員数を超えない条件で委員会として加盟団体以外の方にも推薦委員を依頼することが出来るため、加盟していない教派や団体の方が委員長として名を連ねることもある。信頼を前提とした協議会の特徴であり、委嘱するのは財務委員長と会計監査委員だけである。
今総会期より総幹事は委任契約となった。社会保険料等NCCが負担して雇用する正規職員は総務1名のみ。
NCCは教育部、文書事業部、宗教研究所がそれぞれの働きを担っており財政難はどこも同様であるが使命を果たしている。NCC事務局は他に会計パート1名週3日、会計補助1名週2日、広報1名1.5日、1名のボランティアで運営している。もはや一人も欠くことは出来ない。各委員会に担当職員はおらず、一律年間7万3000円を分配して活動する。委員会は派遣母体や委員本人が時も力も財も捧げている状況である。
声明等を出すのは委員長名によるものが多く、議長・総幹事名の入ったNCCのレターヘッド使用を認めている。各委員会は会計も含めて自立し責任を持つ。
教会の主任牧師の時、正直なところNCCは1月18日~25日に毎年WCCが呼びかけ世界中で覚えるカトリックとの一致祈祷集会位しか身近に感じられなかった。
福音伝道と社会運動の関わりについて様々な意見がある。活動は全て私たちが皆罪びとである自覚と、十字架の主によって悔い改め、赦しを与えられた信仰によってのみ果たし得る。
東日本大震災発生後には、海外諸教会の要望もあり震災対策室を立ち上げることとなった。昨年4月より室長は小橋議長、補佐に外崎孝牧師、運営委員会座長は継続して大村栄牧師、今年5月までマッキントッシュ氏が働く。被災地の要望を受け運営委員会を経て海外へ献金依頼を発信し続けている。感謝すべきことに多くの希望ある応答をいただいてきた。ACT(Actionby Churches Together International)と協力関係にあるCWS(Church
World Service)とも協働し災害という痛みを通して世界と共に働く恵みを与えられている。主の復活の希望があるゆえの広がりである。
12月初旬に「原子力に関する宗教者国際会議」を郡山・会津若松で開催し国内外合わせて11地域87名の参加を与えられ「福島信仰宣言」と政府等への「嘆願書」を発表した。これは元々「9条アジア宗教者会議」というカトリック、仏教等諸宗教者との集まりを基に国際会議準備会を作り開催したもので、エキュメニカルの一つの形でもある。現地の声を聞いた参加者は自国で更に被災地への祈りと支援が必要であることを伝えると言って下さった。
この会議開催前の事前現場研修において、東北ヘルプ、会津放射能センターを置く若松栄町教会の協力をいただいたことを感謝する。
総会テーマの「共に歩み続ける」には主と共に、人と共にという二つの意味が込められている。教会が自己実現の場ではないように、人の思いではなく神の思いがあらわれるよう祈りつつ使命を果たしていきたいと願う。
オフィスのランチタイムは特に笑い声が絶えない。スタッフの信仰による明るさが響いている。財政が豊かであった頃に比べれば疲弊し人によっては「あの頃のNCCはよかった」とつぶやく。それぞれの思うNCCの姿があるだろう。
時を支配なさる神は、NCCにおいてもその時々に応じて形は変われど必要な働きをさせて下さるであろう。どんな困難な世にも幼子は与え続けられているように、主の導きを受け洗礼という新しいいのちを輝かせるクリスチャン・ワーカーが働きを担う日が来ると祈る。
ついて来なさいと招く主に委ねていこう。

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