第66回定期総会が、5月24日~25日にかけて、仙台青葉荘教会ならびに、東北教区センター「エマオ」にて開催された。開会時の議員数は、153名中123名であった。
言うまでもないが、東北教区は東日本大震災の被災地の多くの部分と、東京電力福島第一原子力発電所を含む教区であり、総会は内容的にも時間的にも議案「東日本大震災対応に関する件」についての議論が中心となった。
この議案の骨子は5つ。1.教区全体の連携・教団および被災教区との連携。2.東北教区東日本大震災教会救援特別会計の設置。3.東北教区教会救援復興委員会設立。4.教区被災者支援センターの設立。5.教区総会および教区活動について。
これらの骨子一つひとつについて丁寧な議論がされ、震災被災地の復興支援、未確定要素の大きい原発問題、風評被害対応、牧師のケアの問題を含めて、教区が一丸となって他教区や教団との連携の中で、できうる限りの取り組みをすることが確認された。一方で、震災対応以外の教区の活動は、規模を縮小せざるを得ないことも確認された。なお、修正動議により、議案内容に原発対策についてが加えられ、この議案は可決された。
諸報告の中で、教区宣教部が予定していた「正義と人権連絡会」の講演会の準備の過程で、講師予定者への差別発言があり、会が中止となったことが報告された。同時に、発言者である牧師が教会を辞任したが、この問題と直接関わる辞任ではないことが確認された。
教団問安使の内藤留幸総幹事は、東北教区の震災対応の拠点となっている東北教区センター「エマオ」について、教団としてもその働きを支えていくために人材の派遣を行ったが、今後ますますセンターの働きが重要になるとの見解を示し、そのために引き続き協力していくと述べた。また、質疑の中で、原発問題に関しての対応の一つとして、エネルギー問題を考えるシンポジウムの開催について検討していることが明らかにされた。
その他の議案として、「小名浜伝道所廃止に関する件」「東北教区センター財政支援に関する件」等が可決され、1名の教師の按手礼が執行された。
建議案「北村慈郎教師に対する免職戒規適用の無効を確認し、免職処分を撤回し、神学的対話を求める件」は、常置委員会付託となった。
教区議長選挙の冒頭で、現三役に引き続き震災対応をしてもらいたいとの声があり、それゆえに選挙は行わなくてもよいのではないかとの声が上がったが、予定通り各選挙は行われた。
四役選挙結果
【議長】高橋和人(仙台東六番丁)、【副議長】小西望(仙台北)、【書記】石井佑二(山形本町)、【宣教部委員長】片岡謁也(若松栄町) 常置委員選挙結果
【教職】望月修(仙台広瀬河畔)、保科隆(仙台東一番丁)、髙田恵嗣(仙台川平)
【信徒】遠藤道雄(福島伊達)、小林義春(石巻山城町)、石原裕子(常磐)
(小林信人報)