東北教区・関東教区 10被災教会の声 (オンライン訪問)
2021年東北地方地震 被災教会会堂等再建支援委員会
竜ヶ崎教会にうかがって
2021年東北地方地震被災教会会堂等再建支援委員会は11月16日に茨城県にある竜ヶ崎教会の方々にオンラインで話を伺った。
今回は支援委員会より、篠浦千史、黒沼宏一委員、河田直子各委員、オブザーバーとして福島純雄関東教区議長、道家紀一幹事が参加した。
竜ヶ崎教会からは飯塚拓也牧師と役員の堀田松子さん、平野和雄さん、田中和子さん、韓国から来ているさんが出席してくださった。地震があった土曜日の夜、飯塚牧師は代務を担う那須塩原教会での礼拝に備えて、那須塩原のホテルにいた。そこでも停電が生じ、すぐには連絡が取れない状況だった。しばらくして牧師館との連絡がつき、竜ヶ崎教会と隣接する竜ヶ崎幼稚園の被害を確認した。本が落ちたりしていたものの、夜だったこともあり、大きな被害は見受けられなかった。
翌日の礼拝は徐さんがいつものように礼拝を担当した。ところが、天井や壁など上を気にしていたので当初気づかなかったが、礼拝堂やホールの床に大きな亀裂が入っているのが分かった。教会の床はコンクリートの下地に垂木を敷いてその上に板を張っているので床下がない。1996年に移転してきて以来、何度も大きな地震を経験したので、今回は床を剥がしてその下を確認した。その結果、床下が隆起していることが分かった。そのため垂木を調整して床を平らにする工事を行うこととなった。その費用は400万円強だったが、教団からの100万円の支援は有り難かったと言われた。夏休みを利用して2ヶ月かけて工事をし、9月第3聖日から礼拝堂での礼拝を再開した。その間、幼稚園のホールをお借りし、土曜日に椅子を並べ日曜日に片付けるという作業を繰り返した。その作業も大変だったが、何より辛かったのは、子どもたちの教会活動が大きく制限されたことだ。
竜ヶ崎教会では月2回、子どもと大人が同じ説教を聞いて礼拝し、後の2回は子どもの説教が終わり、大人の説教の時には子どもたちは分級に移るという形式で行なってきた。子どもと大人が共に守る礼拝の中心は、「礼拝で子どもを育てる」こととのこと。コロナも収まってきた今、子どもたちが活躍するハンドベルクワイアも再開したいという。また土曜日の夜、サムエルナイトと称し、月2回、子どものお泊まり会をしている。そして日曜日の礼拝に一緒に出ようというものである。年齢制限はなく、教会に泊まれる子どもは誰でもOK。「子どもに教会を好きになってもらいたいから」と飯塚牧師は語る。
来年の4月には伝道師を招聘して青年伝道にも力を入れるそうだ。こういった子どもたちを大切にしてきたことの実りとして、卒園後に教会につながり、高校入学前に洗礼を受け、新潟の敬和学園高校に進んだ子が、来年の4月に竜ヶ崎幼稚園の先生となる。そして、地域にとって「ここに教会がある」という大切な役割を今後も果たしていきたいと平野役員は言われる。
もう一つ、このヒアリング直前の11月14日に、飯塚牧師の息子さん、飯塚共生教師が馬見労禱教会での主任担任教師としての就任式を終えられたとの報告もあった。大きな恵みを分けていただいた思いがする。
最後に飯塚牧師は関東教区で災害への支援委員を務められた経験から、地震や水害などの災害に対して対応する災害支援委員会が常議員会の下に常時あったらいいのではないかと言われた。今後、常議員会で検討する必要があると思う。(篠浦千史報)
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