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これまでを振り返り、今後のあり方を討議
11月8〜9日にかけて、東京地区カルト問題連絡会合同研修会が、日光にある国民休暇村にて実施された。今回は、東京教区、西東京教区、神奈川教区から計9名の参加があった。講師は、長年この問題に携わっておられた吉田好里牧師をお呼びした。「関わっていなければ、どんな牧師になっていたか」という逆説的な観点から話をされ「初めは好き好んでこの問題に携わってきたのではなかったが、教会や牧師に助けを求めてきた人を前にして素通りすることはできなかった。それは、イエス・キリストがそうであったことが私の根底にある」との言葉は印象的であった。また、この問題を先駆的に担ってこられた、故川崎経子氏、故小林健志氏、浅見定雄氏らの懸命な姿にも感化を受けたことを語られていた。
討論ではこの問題へのかかわり方を振り返った。草創期の一匹狼で孤立した形での脱会へのアプローチから、「相談会」を実施し、チームで連携を取りながら対応していく方法へと移行していった意義を再度確認すると共に、今後の在り方についても話し合われた。
会の最後には、東京地区でカルト問題を長年担ってきた教師のうち、別の所に転任する教師や隠退する教師が多くおり、その人手不足をどう補っていくのかが論点となった。この問題に携わる教師は年々少なくなっている。この問題に関心を持ち、共に担ってもらえる人を求めている。
(縣 洋一報)