11月29日から12月5日まで、タイのチェンマイにあるアジアキリスト教協議会(CCA)本部(パヤップ大学というキリスト教主義の大学構内にある)で国際会議が開催された。主題は、「様々な宗教が混在するアジアでの宣教の課題と証」(Evangelism and Missional Witness in a Multi-Religious Asia)。
世界キリスト教協議会(WCC)との共催でもあったため、ジュネーブからの参加者が会議全体を仕切っていた。
40名の参加者の約半数に15分の時間が与えられ、国と教会の紹介そして宣教の課題についての発題が行われた。土曜から火曜までは午前と午後のセッションで各3名が発題し質疑応答、夕方には3グループに分かれてテーマに沿ってディスカッションが行われた。
参加者の多くは東南アジアに分類されるインドネシア、タイ、フィリピン、南アジアに分類されるインドやスリランカなどから招待されていた。
イスラム教や仏教の強い地域で、どのようにキリスト者として証をし、教会として宣教するかについて熱心な発題が続いた。
日曜日は8グループに分かれて礼拝に参加。私は車で1時間ほど離れたチェンマイ郊外にあるミャンマー人教会へ。讃美、証に続いて聖餐式にもあずかった3時間の礼拝だった。
最後の発題が台湾基督長老教会だった。「台湾という国」という表現に対して中国キリスト教協議会(CCC)の代表から「なぜ政治的な発言をするのか。台湾は国ではない」という抗議の声が上がった。台湾の代表も勿論黙っていない。慌てて主催者が仲裁に入った。
国と国との政治的な緊張は、残念ながら教会と教会との間にも反映される現実を目の当たりにした。(加藤 誠報)