韓国協約委員会は、9月14日から16日まで、韓国訪問をした。
それは7月27日、スイス・韓国協約(合同)委員会の決定に基づいて、来年度の三国間協議会開催を視野に見据えつつ、それがより実りあるものになることを期待しての、まずは顔つなぎとよりよい関係の確立のためであった。
韓国協約委員3名(委員長・石田周介、書記・高田和彦、朴美愛)は、世界宣教担当事務方2名(石丸泰樹幹事、髙田輝樹職員)と共に韓国の協約相手である3教団を訪問した。
15日一日で、慌ただしく韓国基督教長老会(PROK)、基督教大韓監理会(KMC)、大韓イエス教長老会(PCK)の3教団事務局を訪問した。石田委員長が来訪の目的と三国間協議会への積極的な出席、貢献を依頼した。
すでに大筋で確認されている主題が「平和」であることが再度確認され、それぞれに好意をもって迎えられた。
さらに発展して東アジアや民族間の和解に基づく「平和」はまさにタイムリーなテーマであることを覚え、送り出してくれた教団事務局の配慮を感謝せざるを得なかった。
更に日本の「憲法九条」の存在意義についての積極的な言及が、韓国側から語られたことは驚くと共に、評価すべきであろう。
日本の平和憲法、とりわけ九条のプレゼンスは、戦後60年にわたっての東アジアに与えた意義の深さは、それを空気のように思ってきたわたしたち日本人の想像以上の価値があるのだと思う。
さらに、3教会の関心の違いによる課題についての言及もあったり、好意的に迎えていただきお訪ねした意義があったと思う。日韓の協約に基づいて関係を維持するだけでなく、更に具体的に発展させていくことに、それぞれに合意を得ることができた。
予定外の収穫は、この度WCC理事会において2013年の総会開催が韓国釜山に決定した。その感謝祝賀会が、わたしたちの帰国予定の16日の昼に行われることを聞き、祝意を述べたのであるが、その会に急遽特別に招待して貰うことになった。
わたしたちも祝賀会場のホテルに駆け、1000名の方々と共に祝いの席に列することができ、思いがけず隣国日本の教会の代表として祝意を表すことができたのは、幸いなことであった。
(髙田和彦報)