今年も、彼女はキャンプの台所に立って麦茶沸かしに奮闘していた。
九州教区福岡地区では、毎年夏に子どもたちを対象とした2泊3日の「ヤング・キャンプ」を開催している。
以前は、キャンプの一環として参加者が自ら食事の用意をしていたが、現在では、参加者とは別に「キッチン・スタッフ」数名が教師、参加者の食事をすべて用意している。とても貴重な働きだ。そのスタッフの一人に、濱﨑カツヱさんがいる。
濱﨑さんは長崎生まれの長崎育ち。子どもさんがキリスト教学校に進学したことでキリスト教と出会い、51歳の時に長崎古町教会にて受洗した。
ずっと捉えていてくださる主を感じ、主日礼拝では、生きていくために必要な答え、魂の糧である御言葉をいただくことに感謝している。
濱﨑さんの話す姿は笑顔で満ちている。それも屈託のない「子どものような」笑顔だ。しかし、その背後には大きな苦労があった。そして同時に、その中で共に歩いてくださっていた主に気付かされた。
長崎古町教会時代から、教会のキャンプは大好きだったという。福岡に居を移し、2004年、福岡南教会に転会してからもキャンプは大好き。今では地区ヤング・キャンプの常連メンバーの一人であり、キッチン・スタッフの一人だ。
キャンプの中で教師と子どもたちが共に遊ぶ姿に目を細める。キャンプの中で語られるお話に、台所から耳をそばだてる。「キャンプで語られる話は、説教とわたしのすき間をうめてくれます」と濱﨑さん。
「用いられる限り参加したい」と語る濱﨑さんもまた、主の前では一人の「神の子ども」としてキャンプに参加している。
長崎生まれ。福岡南教会長老。