1月の教会付属幼稚園父母の会役員会の会長挨拶で、「家族が見守る中での赤ちゃん誕生」の話を嬉しそうに話したのを聞いた。
昨年12月18日年長組ページェント礼拝に出た母親は翌日自宅で赤ちゃんを産んだ。上の2人は病院で生まれたが、3番目の子は自宅で出産したい、その理由は母親がページェント礼拝に出ることを何より大事と考えたからだ。
「予定日がページェント礼拝に近く、病院で出産したらページェント礼拝に出れない。ページェント礼拝に妻の気合が入っていた。だから妻の希望を聞いて自宅出産にした」と父母の会会長が話してくれた。
幼稚園では、待降節から毎日ページェント礼拝を重ねる生活をする。練習はしない、毎日が本番だ。役は子どもたちが自由に選び、いろいろな役をする。この礼拝で子どもたちの成長を見た親は感動し涙を流す。保護者たちが楽しみに迎える礼拝。この礼拝を捧げた喜びの中で翌日、赤ちゃんが上の子どもたちも見つめる中で誕生した。「赤ちゃんはお母さんのお腹が開いて出てきて、産まれたお腹が閉じる」と思っていた子どもたちにとって一生忘れられない経験となり、驚きと感動をもって赤ちゃん誕生の瞬間を見つめた。
父母の会会長に、この感動を教会の機関紙に書いてもらおうと原稿の依頼をした。そうしたら、自宅出産の文章ではなくてバッハについての文書だった。わたしの大好きな指揮者や演奏者の名前が沢山でてきて、興味深い文章だった。彼はフルートをふき、頭はバッハで一杯の面白い医師だ。(教団総会議長 石橋秀雄)