第34総会期第四回式文改定小委員会が九月一二日午後一時半から五時まで、教団小会議室において開催された。
今小委員会では、主日礼拝式文の基本形(聖餐のある礼拝)が整い、最終確認をした。既に作成されていた結婚式および葬儀式の式文に加えて、これで三種の礼拝式文を信仰職制委員会に提出することになった。本来は、まず基本となる主日礼拝式文を作成しそれから諸式を整えていくのが筋道であるが、必要に迫られて結婚式文が先行した。ここで漸く「主日礼拝式文を基本としそれに基づく諸式」という原則が具体化した。
前委員会から引き継いで協議してきたことは、新しい礼拝式文を作成するにあたっては昨今の世界的礼拝刷新運動の成果を取り入れ、礼拝の構造を整えることであった。そもそも、キリスト教礼拝に必要不可欠だった要素は何か、それが礼拝の構造にどのように反映されてきたのか、ということを点検しつつ礼拝式文を整える、ということを前委員会および本委員会では旨としてきた。
一方、現行式文には三種類の「礼拝順序」が提示されているが、ほとんどの教団の教会では「礼拝順序Ⅰ」が採用されている。しかし、この「礼拝順序Ⅰ」は、日本のプロテスタント教会が明治期に受け継いだ礼拝式であって、手本としたのは二〇世紀初頭、北米において礼拝形式が最も簡素化した時代のものであった。既に北米では、礼拝改革が段階を経て進み、日本が手本にした礼拝形式は、過去のものとなっている。
今委員会では、そういう歴史的経緯を確認しつつ「キリスト教礼拝の中心とそれを明確にする礼拝構造と指針」を新しい礼拝式文には提示し解説も付記する、という方針を確認した。更に、日本の教会の礼拝の現状を考慮して、現行の「礼拝順序Ⅰ」を生かす形で礼拝順序を整えて解説を加えたものも新しい式文には掲載する、ということを確認した。
加えて、新しい式文には、キリスト者の全生活にかかわる礼拝諸式を掲載する方針であるが、今委員会でその一覧表を確定した。
(田中かおる報)