初日の冒頭、議題1「陪席者に関する件」では、新しく教区総会議長に選出され、常議員会に出席(要請陪席)した京都、兵庫、沖縄の議長が、それぞれ挨拶を述べた。知花正勝沖縄教区総会議長は、私的見解であると断った上で、用意した挨拶文を朗読した。
以下にその要点を記す。
「沖縄教区議長が常議員会に陪席することで、教団との関係回復が全面的になされるのではない。さまざまな意見があるが、個人の決断でこの場に臨んだ。
『教団に暫く距離を置く』事態があり、問安使拒否が続き、教団総会議員を選出せずに今日に至った。その中で、『沖縄宣教連帯金』による支援や『教区連帯配分協議会』においての特段の配慮をいただいている。その他の諸献金や個々の教会の会堂建築への協力など、この事態の中で、なお支えられていること、人的な交流が続いていることに感謝を述べたい。
『教団に暫く距離を置く』声明以来、教団政治と教区政治の衝突を実感している。わたしは沖縄教区が痛み、病んでいると思う。キリストの体である教会の交わりのこの状態は、キリストの体という教会の悲しみではないかと案じている。 妥協して埋没せず、純粋にして孤立しない在り方を模索する沖縄教区のかつてない苦悩、苦闘を見守っていただきたい。
沖縄教区に教団紛争、左右対立を持ち込まないで。教団政治路線対立を明確にすることが沖縄の最重要課題ではない。沖縄教区は沖縄の宣教という課題を負っている。教区にとって大切なことは、教団への擦寄りでも、自立志向、自律精神強化、民族自存主張でもない。和衷協同の教区回復であり、キリストに結ばれた教会群の回復こそ重要課題だ。沖縄教区は小さくても、神様に立てられた教会と信ずる。信徒達も神の器として用いられ、神の存在証人として立つ力も与えられている。沖縄教区、諸教会・伝道所、信徒達がキリストに結ばれて、宣教の使命を担えるように御加祷をお願いする」。
朗読を終えると同時に、大きな拍手が湧いた。
(新報編集部報)