八月七日(月)津屋崎の夜は熱かった。福岡地区ヤングキャンプ(八月六日~八日、津屋崎教会にて開催)二日目夕食後、津屋崎海岸で夕陽を背にして、キャンプに参加した約三〇名のティーンエイジャーの若者たちは、熱心に講師の話に耳を傾けた。
講師西岡巌牧師(現福岡渡辺通教会)は「とらえられた私」との主題のもと、ご自分の愛するご子女を二歳で天に送られた経験より「『もし神様に出会ったら、殺してやりたくなるだろう』、そんな思いで牧師を続けた。大抵の牧師は、熱心に祈れば祈りは聴かれると言うけれど、僕は娘の命を生かして下さいという祈りが聴かれない所から、牧会が始まったのだ」と、パウロの喜びの書簡、フィリピの手紙から、純粋な瞳の子どもたちに、熱く語りかけられた。かつて、キリスト教徒を憎み、殺していたパウロが、回心後実は、神の愛にとらえられていたという驚きの経験と講師の経験が重なる。
サンセットサービスが終わり、夜のとばりが降りると、二日目の夜を締めくくるカウンシル(ちょっと粋な大人の、語り合いの)ファイヤーが始まった。約五〇名弱の参加者、スタッフ全員が輪になって座り、手には蝋燭をもって。
蝋燭の仄かな光が、様々な背景の中で、精一杯青春している、人に言えない悲しみや苦しみを心に秘めつつ、でも精一杯自分なりの生き方で自分なりの愛し方で、人と接して生きている参加者一人一人のかけがえのない顔を優しく照らし出す。「君は愛されるために生まれた」(ゴスペル)のメロディーがギターで流れると、普段は声を出して歌うこと、「ちょっと照れるよね」って思う彼らが、自然に、一人一人の声をお互いに聞き分けるように、かすかな、でもしっかりした綺麗な声で心から歌い出して。美しいハーモニーでみんなの心、一つに! 参加した子どもたちは、日本でも有数の名門校の子もいれば、学校の枠に、自分の生き方が合わなくて、すでに社会で生きている子どももおれば、若い頃フーテンをしていた牧師(キャンプリーダーか?)もいたりする。でもでも、どんな人も、誰もが、神にとらえられ愛されていることを、このキャンプに参加した子どもたちに知ってほしい。
Passion lives here.(人間のすべての感情、熱情がこのキャンプに参加した子どもたちの中に生き生きしていたね!)これが筆者の感想。
また来年young good Guys,このキャンプで会おうね! 寝ている場合ではない、朝まで語ろうぜ!(江口充報)