2007年11月13日
日本基督教団
総会議長 山北宣久
同 常議員会
かつての冷戦時代は、ある国が強力な軍事力をもって支配し、ある種の平和を保とうといたしました。それは古代社会のローマ帝国支配から「パクス・ロマーナ(ローマ式平和)」とも呼ばれました。しかし、真の平和はそのような軍事力では作ることはできません。それらは逆に緊張と不信を生みだし、お互いの生命を脅かすものでしかありません。
現在、ブッシュ政権(米軍)は、「世界規模のテロ」や「大量破壊兵器」などの「新たな脅威」への対抗という名目で、先制攻撃戦略を考え、軍事力を効率的に行使するために、世界的規模で<米軍再編成>を推し進めています。
この再編計画には、世界のどこにでも先制攻撃を迅速に展開できる機動的な軍隊配備と、共に戦う同盟国との軍事協力を確認するという両面があります。
この再編成構想には、当然、日本も組み込まれており、憲法改正を視野に入れた、自衛隊と在日米軍との一体化を図る再編であり、到底許すことはできません。
私たち日本基督教団は、これまでも憲法第九条を遵守し、「戦争は行わない」姿勢であることを、声明などを通して明確にしてきました。これは、かつての忌まわしい戦争の深い反省に立つだけでなく、私たちの信じる主キリストが、「剣を持つ者は、剣によって滅びる」と教えられたからです。
これらのことにより、私たちは、米軍再編成という計画に強く反対し、日本から米軍基地をはじめ、戦争に加担する軍事施設など、一切が撤去されることを強く求めます。