【4912・13号】2019年秋季教師検定試験 正教師42名、補教師13名、転入1名受験

御言葉を語るための神学を身に着けているか

 2019年度秋季教師検定試験が、9月10〜12日、大阪クリスチャンセンターを会場に行われた。台風15号により受験者の到着が案じられたが、無事に開催でき感謝である。

 秋の試験は、正教師試験が中心となる。准允を受け適当な年数を経てきた者たちが試験に臨んだ。既に補教師として御言葉と教会に仕えてきた者たちが、改めて教師としての召しを確認しながらの試験である。受験者それぞれが教会的権能に携わる重みと畏れをいだきつつ試験に臨んだ。正教師の受験者は42名、加えて補教師13名、教師転入1名の受験者を得た。多くはないが、これだけの教師が立てられることに感謝したい。

 受験者それぞれが、祈りと共に神の御前に畏みつつ、先立って出された提出試験、今回の筆記試験、そして面接試験に取り組んだ。正教師試験を中心として行われた試験であるが、提出試験の説教、釈義には不足を覚えるものも少なからずあった。すでに教会にあって御言葉に仕える経験を積んで来たことを前提にすると、礼拝の会衆・聴衆の姿が見えない説教が散見された。聖書の解説に終始し、説教者自身が、神の恵み、救いの喜びをメッセージとして聞き取れていないのではないかと危惧されるものもある。それは、釈義・黙想の不十分さに伴うものでもある。しかし、近年の受験者の傾向として神学以前に聖書そのものに親しんでいないことが伺える。このことは筆記試験の「旧約聖書神学」、「新約聖書神学」からも指摘できる。「旧約聖書神学」では聖書の御言葉がどういう時代背景のなかで、どういう神学的思想をもって語られているのか不明瞭、不正確な解答が見られた。また「新約聖書神学」では聖書の箇所を挙げるに留め、その箇所をどのような意図をもって示しているのか論述できない解答があった。聖書の素読が召命と教会に仕える歩みのすべての始まりとなることを受け止めてもらいたい。

 「教憲・教規、宗教法人法」では教憲前文の第3段落から教団の歴史的歩みを踏まえた解答を期待したが、教団史に思いを馳せることができない解答が見られた。

 「教会史」は使徒信条を通して教会史を概観することを求めたが、古代からすぐに日本基督教団信仰告白に結びつけて解答するものが多々あった。中世を経て、宗教改革を通してプロテスタント教会の信仰の基礎とされてきたことが論述できない受験者が非常に多かった。

 「組織神学」では組織神学的に考え、論述することが不慣れな受験者の姿が浮かび上がる。これも説教の言葉が整わないことの一因となっていると考えられる。

 「面接試験」は受験者それぞれの言葉で、召命を語ることができた。公同教会、信仰告白、教憲・教規、説教・聖礼典などを踏まえて、召されている確信を語る姿は頼もしくもあった。それゆえに、教会を建てる御言葉を明晰、明確、大胆に語る者とされることを期待したい。教師試験は、今後の各自の課題を受け止める時でもある。教師検定試験に合格することがゴールなのではない。召命を問われながら、教師とされ続ける始まりとしてほしい。

 教師試験と合わせてCコース受験志願者認定面接を行った。3名の志願者に対して教団の教師として立てられることの意味を確認し、今後の歩みのために祈りを献げた。

 試験終了後、第3回教師検定委員会を開催。今回の試験を振り返り教師検定委員会としての課題も共有した。(清藤 淳報)

 

講評
 2019年秋季教師検定試験が、9月10〜12日、大阪クリスチャンセンターで行われました。台風の影響で、試験時間を繰り下げることも事前に計画しましたが、予定通りに行われました。補教師試験に13名、正教師試験に42名、転入試験に1名が受験されました。全ての受験志願者が、主の召しに応えて、真剣に、真摯に筆記試験と面接試験に臨まれました。教師検定試験は、伝道者として一人一人の魂に向かって、御言葉を豊かに、深く、鋭く語るために、神学を身に着けているかどうかを試験するものです。伝道者としてまだ何が身に着いていないか、どこに課題があるのかを発見し、伝道者としての姿勢を整え直すのです。合格された方も、課題が課せられた方も、生涯に亘り、主から伝道者へ問われていることです。

  第41総会期 教師検定委員長

井ノ川 勝

 

2019年秋季・正教師検定試験問題

教憲教規および諸規則・宗教法人法(60分)
 次の2題に答えてください。

1.教憲前文の第3段落には教団成立の経緯が記されています。歴史的な視点を踏まえつつ、特に「くすしき摂理のもとに御霊のたもう一致によって」という文言から、何を受けとめることができるのか述べてみてください。

2.宗教法人法による責任役員会の職務権限と教会規則における役員会の処理事項とを比較しながら説明してください。またその両者の関係をどのように整理して説明できるか、記してください。

 

旧約聖書神学(60分)
 次の3題のうちから、2題を選んで答えてください。

1.イザヤ書全体について、高等批評の問題に触れながら述べて下さい。

2.仮庵の祭について、その規定や内容について具体的な聖書箇所を挙げながら述べて下さい。

3.バビロン捕囚後のユダヤ人の生活、特に信仰面においての活動を聖書箇所を挙げながら述べて下さい。

 

新約聖書神学(60分)
 次の3題のうち2題を選んで、聖書個所をいくつか挙げつつ、答えてください。

1.洗礼者ヨハネについて

2.イエス・キリストの昇天について

3.パウロは「自由」をどう理解しているか

 

教会史(60分)
 次の1題に答えてください。

◎日本基督教団は、日本基督教団信仰告白に「我らはかく信じ、代々の聖徒と共に、使徒信条を告白す」と述べ「使徒信条」を告白しています。この「使徒信条」の成立、西方教会全般で用いられるに至る経緯、また日本基督教団信仰告白にて告白される意味について述べてください。

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