雲然俊美教団書記は高校の後輩、高橋和人東北教区議長は同郷、邑原宗男奥羽教区議長は最初の赴任地の2代前の伝道師である。これからも東日本大震災のことを心に留めて、出来るだけのことはしたいと思っている。
献身のきっかけとなったのは、フランソワ・モーリアックの『イエスの生涯』を読んだこと。その日のうちに新約聖書を買いに行き、翌日、教会の門を叩いた。その年のクリスマスに受洗、年が明けたら神学校を受験していた。神学校を卒業してからは、大曲教会、白川教会、松江北堀教会を経て、現在、玉川教会を牧会している。
趣味は若い頃から続けている家庭菜園と読書。教会の庭では、薩摩芋、里芋、ピーナッツ等、地面の下に成るものを栽培している。読書は、中学3年生の頃から1日1冊を心がけて来た。新報主筆を担うようになってから、読書量は落ちたものの、今でも週に3冊程は読むようにしている。最も影響を受けた作家は、聖書やキリスト教信仰を題材にした作品も多い、シュテファン・ツヴァイク。『レゲンデ』、『昨日の世界』等は、若い牧師に是非読んでほしいと言う。
出版局は、本の虫のような人たちが働いていて、同類を得たような気持ちで、居心地が良い。全く新しい奉仕の場にあって五里霧中で何をしていいのか分からないといった感じであるが、その先に、ともし火のように、少し光が見えて来たところである。出版局の仕事は、全教団的に多くの人々の支援がなくては全うできない。11年間、教団新報に携わる中で、大勢の友人や後輩牧師たちに支えられて奉仕をし、様々な人と人間関係を築いて来た。そのことが出版局で役に立つかもしれない。有澤年前局長、理事たちは、財政面の立て直しに力を注いで来た。これからは、これまで以上に、良い本、教団に留まらず、幅広い人々に売れる本を、世に送り出して行くことが目標である。
1950年、秋田県横手市生まれ。玉川教会牧師。2002年〜2012年、教団新報主筆。