【4757号】ボーイスカウトが教会を宿として ある日の仙台エマオ

ボーイスカウトの一行が、8月16日からの3日間、仙台エマオを拠点にボランティア活動を行うという情報を聞きつけて、取材に向かった。参加したのは、ボーイスカウト町田13団、ローバー隊と呼ばれる大学生が14名、指導者が3名の計17名。荒浜の笹新田地区で、主に民家の庭や畑地の整備を行った。
夕方、仙台エマオを訪ねると、当日の夕食準備に忙しいご婦人たちの姿があった。大宮教会婦人会の6名と、食堂の掃除をする男性一名。この日は、お盆休みの時期とあって60名分を調理、普段でも40食が必要と聞く。この日の気温は地元紙に依れば33度を超えた。調理場の温度は何度だろうか。何より、猛暑の最中、石を除けたり、瓦礫を片付けたりの重労働を強いられる現地の過酷さを思わずにはいられない。現地までの交通は自転車で、片道1時間半と聞いている。その上での、重労働だ。海岸に向かうのだから、帰路は当然登りになる。
5時頃、70名ほどの参加者によるミーティングが開かれた。それぞれの場での活動が報告される。仕事の運び具合、状況は勿論、人との出会い、感想や反省が述べられていく。仮設住宅地でのラジオ体操や、その地の住民との触れ合いの場である『お茶っこ』の様子も報告された。一様に、困難な中にも喜び・充実感を味わっていることが伝わって来た。
一つの報告が終わる毎に、一同で「ありがとうございました」と、コールする。体験の共有だろう。その言葉が「ありがとうございました」。誰が誰に対してと特定する必要もないだろう。非常に新鮮に響いた。
ミーティングの終わり、それぞれのリーダー格の人たちや、エマオ側から、注意事項が指摘された。ゴミの分別が粗末なこと、飲みかけのペットボトルが捨てられていること、自転車利用が丁寧ではなく、他の利用者への配慮が足りないこと、云々。
つまり、参加者は、普段教会に通っている者、教会を知らない者も、良くも悪くも今時の青年であり、普通の青年なのだ。彼らの汗は光り輝き、彼女らの瞳も光り輝いていたと書いても嘘ではない。しかし、普通に「今時の若い者は」と言われるような、普通の青年なのだ。その青年たちが、希有な体験をし出会いを持ち、そして、「不安一杯でやって来たが、喜び一杯で帰る」、「機会があったらまた来たいと思います」、「私は必ず来ます」、「またエマオで会いましょう」と感想を語る。「あなたたちがいたから、ここに留まったんだ」という言葉を貰って来たことも報告された。
この日の参加者の中には、台湾から駆けつけた教会青年の一行があり、青年のみならず、中高年の姿もあった。最年長は74歳の山本将信牧師(篠ノ井教会)。年齢体力に依らず働きの場はあるとのこと。
さて、ボーイスカウト町田13団に話を戻すと、初日は、高砂教会からの10名と一緒に働いた。宿は、仙台北教会(小西望牧師)。教会は初めてという者が多かったが、そこで寝泊まりし、共に働き共に語り、朝夕必ず行われる、全員が手をつないでの祈りも含めて、とても良い体験だったと振り返る。
当初、初日と3日目は重労働に携わるも、2日目は、地域のお祭りの手伝いをする予定だった。これは、彼らにとって得意中の得意技、焼きそばやお好み焼きを作ることから、前後の段取り、様々な場で、力を発揮してきた。自信もある。しかし、人事配置の案配上、結局2日目も重労働になった。しかも、帰路、大雨に降られ、びしょ濡れでエマオに辿り着くという惨憺たる様だった。
夏休み、それもお盆の最中とあって、宿は当初予定していたエマオからも遠くない教会ではなくて、大分離れた教会になった。往復に時間が割かれる。
しかし、そうしたことも含めて、「良い体験を与えられた。感謝です」と振り返る。
因みに、山本牧師らの東海教区一行は、仙台北三番丁教会(江連実牧師)を宿とした。所謂シックな趣のある会堂だが、礼拝堂、集会室のスペースは広くはない。ボランティに宿を提供した多くの教会で行われているように、二つの長椅子を併せて、ベットの仕様にし、寝袋で休む。しかし、ここは、二つ併せてもちょっと狭い、山本牧師は床を直に寝床としたそうだ。一行8名の中には、未成年の男女も一人ずつ。「一緒に汗を流し、一緒に銭湯に入り、一つ屋根の下で、いびきを聞き合う。これも、醍醐味」とは、流石に被災地各地を渡り歩いた強者と関心させられた。
報告会の席には、柴田信也師(兵庫教区被災者生活支援・長田センター)の顔も。エマオのスタッフは勿論、多くの教職が若者と一緒に働いていた…彼らの意を汲んで敢えて指導していたとは記さない。
エマオの活動の目的の一つである、被災した者、救援する者、キリスト者、そうではない者、皆が協働する場が、実現していた。

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