2012年7月3日(火)~4日(水)戸山サンライズにて「東日本大震災を通して障がいを考える」というテーマで第3回障がいを考える全国交流会が開催された。
第1日目は、奥羽教区宮古教会員である北村嘉勝氏(元社会福祉法人カナンの園職員)と、東北教区石巻栄光教会員である大林健太郎氏(「シャローム石巻」心病む人々の集まり)の二人の発題を聞いた。
北村氏は「障がい者(診断名)の中にその人はいない。その人をそのまま受け止める教会の中で、障がいを取り上げることに違和感を覚える。障がいに関する専門知識や経験ではなく、その人に即した具体的な見方があればよく、その人に懸命に耳を傾けることだけでいいのではないか」と問いかけた。
大林氏は、弱さを告白することによって、豊かなコミュニケーションが生まれ、心の絆が育まれてゆくことをシャローム石巻ミーティングの体験から話し、「場の力」が大切であると語った。
また、二人から震災後の日常性でない生活の中での、障がいを抱えた人たちの苦労と混乱の様子を聞いた。夕方から5つの分団に分かれ、夕食を共にしながら、午後の発題をもとに協議がなされた。
2日目は全体会が持たれ、それぞれの分団で話されたことを発表し、問題を共有することができた。
その中で「障がいを問題にせず、専門家に任せるのでもなく、当事者の声に聞く姿勢が何よりも大切であること。また共に居続けるという場の共有がなければ、言葉は生きてこないこと」などがまとめられたと思う。「共にいることは理解を超える」(滝川一廣)という言葉は、教会にとって大切なことであると感じた。とても良い学びの時が持てたことを感謝したい。
参加者が41名と少なかったことが残念であった。
(井上隆晶報)