5月15日、教団会議室において第37総会期第2回国際関係委員会が開催された。前回委員会時にドイツにおけるEMSボランティアプログラムに参加中であった中川志織里さんの報告書をあらためて分かち合い、「生活の中にキリスト教が根ざしている体験を通して、信仰を積極的に捉えることが出来るようになった」との一文に、先方からの招きに応えて信仰者を送る働きの大切さを再認識した。
WCCステュワードプログラムにも参加希望者があり、職員が面接の上、クレタ島へと派遣する準備をしている。
当日の主要な協議事項でもあるエキュメニカル協力奨学金もまた、将来、海外と日本との懸け橋となる役割を担うであろう人々を支えるものである。
協議に先立ち、前年度支援した学生のうち、アジア学院の奨学生が提出した報告書に皆で目を通した。
農業における多くの学びはもちろんのこと、指導者としての育成プログラムでは、互いに意思疎通の困難さを抱え、葛藤しつつも、コミュニケーションを確立していく過程が記され、言葉によらず、今、何をどの目標に進めていくかという実践授業の実りが垣間見えた。主の導きによる日々の充実を祈るものである。
新規の奨学生選考に入り、申請者それぞれの背景、現在おかれている状況を理解するよう努めた。アルバイトをしながら学業に励むのは経済的に困難な場合に誰もが経験することではあるが、そのうちのほんの少しでもこの奨学金によって補い、学びの時間に充てることが出来ればとの思いで慎重に選考にあたった。
選ばれた2名以外の応募者も、それぞれ大変興味深い学びをしておられ、将来の展望も極めて明確に定まっている。豊かさの定義は様々あるが、主の召命に応えて進むことの豊かさは人には計り知れない恵みをもたらす。皆様の祈りと支えによる会計報告は感謝を持って承認された。限りある予算ゆえに受給者に対しても生活全てを支えることは出来ないが、共に同じ主を仰ぎ歩む学生のために委員一同祈り、委員会を終えた。
(網中彰子報)