【4746号】キリスト教施設での「協働」と伝道 「十字の園」での実体験から

主題講演Ⅱ「伝道と伝道協力」は、1日目夜、夕食休憩後の午後7時より行われた。
講師は平井章氏(社会福祉法人十字の園理事長、日本キリスト教社会事業同盟総監事)。
1時間あまりの講演は、後の夫人に「クリスチャンでない人と結婚する気持ちはない」と言われたことが、教会・信仰との出会いに繋がったという、氏の結婚の逸話から始められた。「そのような者が、キリスト教福祉の施設長として働き、社会事業同盟総監事として、この場に立っていることに不思議を感じる」と述懐した。このことは、単に興味深いエピソードであるにとどまらず、講演全体の背景色となっていた。
十字の園に属する特養老人ホームの一つに、ノンクリスチャンの施設長を採用した。この人の夫人はお寺の住職の娘、本人も得度し、お坊さんの資格を持っており、施設長として既に10年勤めている。その中で、「キリスト教精神でなければ福祉は出来ない」と確信するに至り、ついに、昨年のイースター礼拝で、夫人と共に受洗したという珍しい話が紹介された。
十字の園の計9施設で、603人の職員が働く、内信徒は39人、6.5%に過ぎない。しかし、毎朝始業時に15分の礼拝を持ち、職員誰もが「御言葉をもって一日の働きを始める。十字の園の定款第1条には、『キリスト教の精神に立って』と明言されている。6.5%のクリスチャンが93・5%のノンクリスチャンと、キリスト教精神に立って協働していることに、御業の不思議を覚える」。
「クリスチャンでなければ施設長になれないというのでは間違いだ。しかし、その働きの中で、信仰に惹かれて行く、それも事実だ」。
このことは、入居者との関係についても当て嵌まる。入居者の一人が「ここでは自分を人間扱いしてくれる」と喜んだ。「人格を尊重し、生きる自由、生きる希望、生きる喜びを創り出すことができる」のが、キリスト教の精神に立った福祉の際だった特徴だ。
以上は、講演の中でも、最も中心的なメッセージであり、平井氏が熱っぽく語った部分から抜き出して紹介した。クリスチャンの職員とノンクリスチャンの職員、そして入居者が共に神さまの業の中で生かされていることが、様々な角度から描き出され、強調された。
講演全体は、1時間あまりの時間にその倍くらいの内容が詰め込まれており、濃厚なものだった。
(1)イエスの職能の3つの側面では、「教え(諸会堂で教え)」、「宣教(福音を宣べ)」、「医療(病気や患いを癒やされた)」を上げ、福音の始まりから、福祉は職能の3つの側面の一つであって派生的なものではないことが述べられた。(2)~(5)では、十字の園がディアコニッセの精神による伝道と奉仕の団体であることが、その歴史や現状から説明された。(6)日本キリスト教社会事業同盟の今昔が、分かり易く説明され、更に、(7)一般の社会福祉とキリスト教社会福祉の違いは、低点の視点(かにた婦人の村創設者深津文雄の言葉)にあると述べられ、(8)日本基督教団と日本キリスト教社会事業同盟の関係が語られ、最後の(9)教会と信徒と法人・施設との協働では、再び、「キリスト教精神に基づいて、ノンクリスチャンと共に働くことが、自ずと伝道になっている」様が、強調された。
(新報編集部報)

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