第6回教区活動連帯金検討委員会は、2012年1月19日教団会議室において開かれた。
今回は、先に提案した仮称「伝道資金機構」について、全国財務委員長会議、常議員会等で寄せられた意見を真摯に受け止め、整理検討することとした。
「伝道資金機構」の骨子は以下のとおりである。
全教会経常収入の1%について、その3分の1は各教区に留保し、残りの3分の2を分担金として拠出する。拠出された半分は、ニードの大きい教区へ伝道交付金として交付する。残りの半分は、教会土地取得のための貸出、伝道推進室活動資金など。
委員会は、更なる詰めを行うために、2人の委員が発題の形で意見、質問の吟味と精密なシミュレーション、問題点、教勢、数値的検証等を行った。先ず、提案に対する否定的な意見を要約すれば、教区活動連帯金にこだわりがあること、格差是正の枠組みからの転換を望まないこと、負担増に対する警戒感があること等に集約できる。
遡れば、問題の根幹にあるもの、つまり教区活動連帯金が破綻した原因が不信感からくる連帯崩壊であって、その根は深く、未受洗者配餐問題、教団問安使拒否等、連帯を壊す要因が解決を困難にした。本委員会設置はそこに繋がる。
2009年教区活動連帯金配分協議会は、「第27総会議案の精神に戻るべき」との決議と共に、内藤留幸総幹事に打開策を委託した。
前期の常議員会は、「教区活動連帯金について問題点を洗い出し、新たな制度を提案すること」として本委員会を設置した。
本委員会は、教勢衰退が20年に及ぶこと、教団の実態と将来あるべき姿から、大伝道命令に従うことを主要命題とした。少なくともこれ以上に教勢を衰退させてはならないとの決意から構想されたのが「伝道資金機構」である。
教区活動連帯金は使命を終えることになるが、その発足となった「第27総会議案」の精神は、形を変えて新たな展開へと向かおうとしている。
(鈴木功男報)