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日本基督教団 The United Church of Christ in Japan

【4737号】EMS(南西ドイツ福音教会)主催ボランティアプログラム に参加して

2011年12月10日

2011年2月15日から7月28日までの5ヵ月半、私はEMS(南西ドイツ福音宣教会)の主催するボランティアプログラム(kumenisches Freiwilligen Program)に参加し、ドイツでの生活を経験してきました。このプログラムは、キリスト教がまだマイノリティである国のクリスチャンの若者が、キリスト教が多数派であるドイツで生活をする中で異なる宗教文化を学ぶことを目的としたものです。教団新報での公募に応募し、面接を経て参加が叶いました。
今回の参加者はインドネシア、南アフリカ、香港、日本からの合計5人で、滞在中私たちは、平日は保育園や学校、教会でボランティア活動をし、週末はホストファミリーと過ごし、2ヶ月に一度ほどEMS本部事務所で研修があり、他のボランティアやEMSのスタッフと交流を深めました。
私は幼稚園のころから親に連れられて教会に通うようになりキリスト教というものを知りました。小さいころから生活の中に当たり前にあったせいか、大人になっても信仰の対象としてキリスト教を捉えることができず、教会へ行くことにもあまり積極的ではなく、自分は信仰が深くないクリスチャンであると思っていました。このドイツでのプログラムに参加させてもらえるようになってからも、自分が本当に日本の代表として行かせてもらっていいのだろうかという思いもありました。
しかしドイツへ行ってみると、保育園で歌う歌はほとんどが讃美歌、イースターは家族みんなが集まって祝う行事、中高生の課外活動は教会に付属しているYMCAと、まさに生活のなかに当たり前にキリスト教があるという環境でした。ホストファミリーに教会の礼拝に連れて行ってもらったのも数えるほどで、ホストマザー曰く、「礼拝にあまり行かなくても信仰してるからいいのよ」という考え方なのだそうです。
日本人とは異なる宗教観を知ることができ、少し気持ちが軽くなり、自分の信仰をポジティブに捉え直すことができるようになりました。
ドイツ滞在中には、東日本大震災という大きな出来事がありました。日本以外のメディアや人の考えに触れることができ、日本という国を客観的に見るきっかけが与えられました。またドイツ人をはじめ、海外に大切な友達もできました。
最後に、今回のドイツ滞在の機会を与え、その日々を守ってくださった神様に感謝します。
また、出発前からたくさんの手助けをしてくださった教団国際関係委員会の皆様、EMSのスタッフ、私のプログラム参加に手助けをしてくださった方々に御礼申し上げます。

報告▼中川志桜里 (千葉・新松戸幸谷教会員・2011年3月明治学院大学卒業)

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