「口語式文」の位置付けを確認する議案、提出を見送り
2〜3日、教団会議室にて全常議員出席のもとで開催された。冒頭、傍聴者の承認に際して資料の扱い等、傍聴者の責任を明確にするよう要望が出た。
書記報告の中で黒田若雄書記は「洗礼式執行の指針」についての第5回常議員会での協議内容を三役が信仰職制委員会に陪席して報告したこと、2027年2月より教団が同宗連の議長教団の任を受けるために岸憲秀常議員を同宗連事務局長に選任したこと等を述べた。さらに口語式文に関する議案の提出について触れた。それによると第1回常任常議員会で「口語式文が教団総会で承認された式文であり、教団の礼拝や諸式で用いる式文の基準であることを確認する議案」を三役として常議員会に提出することを提案したが過去の教団総会の議案や議事録等を調べたところ、信仰職制委員会による式文の口語化にかんする「報告の承認」だったことが判明。さらなる確認が必要となり提出を見送る旨が報告された。
これに対する「口語式文が総会で決議されていないと確認したということか」という質問に、雲然俊美議長は「教団新報に式文の口語化についての連載記事を確認した。基となっている文語式文の総会承認について確認が必要」と答えた。
総幹事報告で、網中彰子総幹事は24年度の各教会・伝道所の教勢および財務状況の集計が終了したことを報告。現住陪餐会員数が2585名減の6万6520名である一方、不在会員や未陪餐会員を合わせた信徒総数は9万4943名となるため、再度の教会へのかかわりを促すべき人がいる可能性を述べた。
続いて奥羽教区より、謝恩日献金の実態と大きくかけ離れた目標額(1億1千万円)の見直しを求める意見と提案が年金局に出されたことについて、中川義幸年金局理事長が応答した。中川理事長はまず奥羽教区が20年来毎年100%教区目標を達成していることに感謝を述べた。その上で、すでに年金局理事会の下に小委員会を設置して見直しの検討を開始しており4月までに成案を各教区に送付して協議を求め、6月の次回理事会において最終決定したい旨を述べた。
「東日本大震災救援対策継続事業委員会報告の件」では、各教会や施設が財政状況の厳しい中で順調に返済を進めていることが報告された。一方で「会員数が数名でいずれ返済ができなくなるかも知れない教会があるという現実を知ってほしい」という指摘があった。
「能登半島地震被災教会会堂等再建支援委員会報告の件」では、輪島教会牧師館再建にあたって総工費3500万円あまりに対して希望額満額の約3200万円を支援することが決まったと報告された。
「教団関係学校承認に関する件」では、兵庫県姫路市の学校法人日ノ本学園を関係学校とすることが承認された。陪席の森なお兵庫教区議長によると理事長と学園長を兼任する橋崎良治氏は教団の信徒とのことである。
「幹事任用に関する件」では道家紀一幹事を継続して任用するとともに、退任する大三島義孝幹事に代わって丸山和則教師を新たに任用することが承認された。これを受けて大三島幹事が退任の挨拶を行った。なお両幹事とも任期は2026年4月1日より4年間。また「隠退教師を支える運動」の推進委員の交替に際して、新たな委員2名の選出が承認された。
2026年春季検定試験の合格者承認については、3月24日夜にオンラインで開催される臨時常議員会にて行うことが決まった。
(新報編集部報)
出版局
出版局の事業整理に向けて協議
一日目の議事終了後に出版局についての協議会が開催され雲然俊美議長が「教団出版局整理に向けて」と題して発題した。
議長は冒頭「出版局の債務超過は、経営責任主体が不明確であることが主要因である故の経営の失敗だ」とした。
またこれまでの流れとして、遡れば2004年2月16日付、第33総会期の「教団機構改正・財政検討委員会」の答申において既に出版局の財政状況の悪化が進んでいると指摘されていること、その後教団機構検討特設委員会や出版局将来検討委員会も経営改善について様々な答申を出していることを資料で示した。
その上で議長は今後のこととして債務状況の把握に努めており、事業が進行中であることから確定的な所に至ってはいないが債務返済のために約1億円、退職金のために約1億円、合計2億円が必要であるとした。なお退職金については、おおよそのめどが立ちつつあるとのこと。
一方で資金以外の具体的な事業仕分けについて『信徒の友』・『こころの友』は2026年度の発行をもって休刊。『教師の友』は現在発行済みの号で休刊するが、それに代わり「こどももおとなもあなたといっしょにいろいろ」(略称「いろいろ」)のホームページを開設し、教案申し込みを受付中。『礼拝と音楽』は2026年4月発行予定の号で休刊。信仰図書や神学書は教団では発行しないが、委譲先を検討中。讃美歌は著作権管理・使用許可等の業務のみ行い、重版等の発行元については検討中。教科書等は2026年度分の発行業務は進行中。在庫処分は2026年度中に終了予定で今後の教団における文書伝道については礼拝、信仰教育・牧会、伝道に資する図書の発行を身の丈に合った財政規模で維持することを検討しているとのことである。
その後、出版局の一部事業を引き継ぐため新会社を立ち上げる佐治一路氏が紹介され、「神様から与えられた使命として、教団の力を借りつつ全国の教会に文書を届けたい」と挨拶した。
質疑応答で今後の教団の文書伝道の責任体制を問う声があり「常議員会、議長がその責任を負い、総幹事のもとに業務が執行される」と議長が答えた。また出版局事業の総括について「どこが行うのか。三役なのか総幹事なのか明確にすべき」という意見があった。
なお「出版局事業整理に関する件」は議案としてではなく、出版局整理の中間報告という形で議場に提出され承認された。
(小林信人報)
教団総会
日程と場所の変更を承認
「第44回日本基督教団総会開催に関する件」では、今年10月27〜29日に東京・池袋のホテルメトロポリタンにて予定されていた第44回総会の日程を2026年12月9〜11日に、場所を杉並区の立正佼成会法輪閣大ホールに変更することが提案された。
網中彰子総幹事は「ホテルメトロポリタンでの開催は費用がトータルで3600万円を超える。またホテル側の都合で日程の調整を求められた」と変更に至った経緯を説明。その上で「収容人数や3日間連続で開催できることを勘案して代替会場を捜したところ候補に挙がった。先方に窮状を伝えて相談したところ、会場費無料で提供してくれることとなった。都心からのアクセスも良好で、ホテル開催と同様の議場を設けることができる。ただ設営は自前で行う必要がある」と述べた。
立正佼成会については、同宗連において日本基督教団やNCCともかかわりを持っていること、世界宗教者平和会議でリーダーシップを取っており諸宗教の受け入れに慣れていること、さらに佼成会の庭野光代次代会長と網中総幹事が文化庁の宗教法人審議会でともに奉仕をしていることなどが説明された。
なお会場費は無料であるものの、音響機器のオペレーションや宿泊場所のアレンジ等で500万円ほどの費用を見込んでいるという。
議場からは「キリスト教学校や教会幼稚園ではクリスマス行事の多い時期であり難しいのではないか」、「他宗教との対話は大切だが教会会議の場所として借りるのは反対」、「10月に開催できるよう教会や、教区総会の開催実績がある公共施設の利用も検討してほしい」等の発言が相次いだ。
その一方で「変更のプロセスや、これまでの会場確保のための努力を踏まえるとやむを得ないのではないか」と理解を示す意見も出た。採決の結果、場所と日程の変更は10月中の開催を定める教規16条③の執行停止を含め30名中24名の賛成で可決された。
ならびに総会準備委員会の設置と委員9名の選出、議案整理委員会の設置と委員3名の選出および教区選出議員数を370名とすることもそれぞれ賛成多数で可決された。
(新報編集部報)
第44回日本基督教団総会
◎日程 2026年12月9日(水)〜11日(金)
◎場所 立正佼成会法輪閣大ホール
(東京都杉並区和田2-8-36)
2026年3月27日追記 富士見町教会に変更になりました。
機構改定
教団総会議員270名の案を各教区総会に提示
「教団機構改定に関する件」では、教団総会議員数を約400名から約270名(約3分の2)にするための基本方針と具体的案が提示された。提案は、教職・信徒各135名の定員を教区に割り振る際に三役の選出用として定数を設けず、教会数比のみで配分する内容であった。基本方針によるとその理由は、教団は「教会会議」であることを踏まえて教会数によって配分すること、また「教区の代表者会議」ではないことに鑑み、定数を取らないとのことである。その他シミュレーションとして様々な定数を設定した試算も数件提示された。
原案では沖縄教区の議員数だけが現行の半数以下になり、沖縄教区が不在の中で教規変更をすることと合わせて教団との関係回復に懸念が増すであろうことが指摘された。その他、「総会議員数は本来、地方の小規模教区の意見を反映することを考慮していたはず」、「定数を取っても教会会議でなくなるわけではない」などの反対意見、「教団総会は日本基督教団という一つの教会の歩みを議論する場だ」との賛成意見が述べられた。
これらの議論を踏まえて、二つの修正案が提出された。案1は「教師・信徒各1名」の定数を設ける案。これに対し、「定数を1とする理由が明確でない」、「原案の教会会議であることを表すという原則が崩れる」などの意見が述べられた。採決により賛成8名で否決された。
案2は、原案ではできるだけ置かないとされる推薦議員枠を「常議員会の議決により若干名を加えることができる」とする修正案を提出した。これにより、規則を変えずに運用で小規模教区への配慮を行う道を探ったが、「運用が曖昧になり混乱を招く。公平性が確保できない」、「必要なのは配慮ではなく同等の権利」などの反対意見があった。賛成13名で否決された。
原案が採決により賛成26名で承認された。
この総会議員数削減案は2026年度の各教区総会に議論・意見聴取のために提示され、その結果を踏まえて2026年7月の常議員会で正案として決定される運びとなる。
(長倉 基報)






