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日本基督教団 The United Church of Christ in Japan

【5039号】世界宣教委員会・部落解放全国会議(3面)

2025年11月22日

▼世界宣教委員会▲
働きを終えた宣教師の報告を聞く

 第2回世界宣教委員会が、10月16日オンライン併用で開催された。
 今年3月をもってドイツのケルン・ボン日本語キリスト教会での働きを終えた佐々木良子宣教師より宣教報告を受けた。礼拝出席者の減少や継続的に出席している会員の高齢化など、日本語礼拝を継続していくことの困難について、また、現地のルター派教会との連携や、別の都市にある日本語教会への支援などを、宣教師が一人で担ってきた状況についても共有された。委員会が、より緊密な連絡をとって支援していく必要が改めて確認された。
 最後に佐々木宣教師より、国内の「支える会」をはじめとして、諸教会からの支援に感謝の言葉が述べられ、祈りをもって報告を閉じた。
 また、エキュメニカル奨学金について、申請書類を精査の上、アジア学院で学ぶインドとスリランカ出身の2名への受給を承認した。
 海外教会との関係では、マッキントッシュ・デビッド職員よりアジア・キリスト教協議会主催「アジアにおける宗教の自由と宗教的少数者の権利に関する宗教間会議」について報告がなされた。
 廣石望委員長よりベルリン宣教会(BMW)、米国長老教会(PCUSA)、福音連帯宣教会(EMS)の来訪について、また、大韓イエス教長老会(PCK)と韓国基督長老会(PROK)のそれぞれの総会に網中彰子総幹事が出席したことが報告された。
 また、6月に南アフリカのヨハネスブルクで開催された世界教会協議会(WCC)の中央委員会について、西之園路子牧師によって報告がなされた。動画も交えながら、7日間の中央委員会の活気のある議論や世界各地の教会の特色ある礼拝風景などが紹介され、教団もその一つの肢として主の体である世界の諸教会との交わりの豊かさを教えられた。
 その他、11月に台中で行われる台湾基督長老教会(PCT)との宣教協議会について、また、来る2026年3月、6年ぶりに山梨県清里の清泉寮で開催予定である宣教師会議について協議がなされた。

(塚本吉興報)



部落解放全国会議

出会いの三日間

 

 10月7〜9日に第16回部落解放全国会議を開催した。奥羽教区3役と各地区から1名ずつ、東北と次回開催の九州の部落解放センター運営委員、その他関係者が実行委員を担い企画・準備した。
 “ゆがみに気づく第一歩〜部落差別解消という「沖」をめざして”をテーマに、秋田・岩手・青森県で行った事前フィールドワークでの学びを会議当日わかち合った。フィールドワーク参加者は7月の暑い中、和田献一講師の話に引き込まれた。その後も学び続け、故郷や友人を訪ねた人もいる。奥羽に部落はないと多くの者が思っていたが、かつて都市の城壁の外に形成された「巷(ちまた)」が存在した。そこに集う人々は大切な仕事を担い産業や芸能を継承したが、移動させられ、見えにくくなり、沈黙するしかなかったのだと知った。マイノリティ側に立って見ることの大切さを教えられた。
 沖縄から北海道、ドイツからの皆さんを加えると、参加者は100名を超えた。教団3役と総幹事の顔も見え、大変嬉しく思った。六ヶ所の核燃施設へ行った参加者、松丘保養園の歴史や自身の体験を語られた講師、園内の教会で話された信仰者。ドイツ・スィンティの差別の現実とジャズの生演奏。貴重な巡り合わせに感謝。狭山事件を初めて知った人もいる。第4次再審請求への支援も続けていきたい。
 聖書の学びでは、ゆがんだ読み方をしていたことに気づかされた。満たされた心で迎えた最終日の全体会で、プライバシーに関わる事項とともに個人名に言及する発言があった。個人情報の扱いについてはグラウンドルールで明確に提示し、会議中も触れたが、不適切発言が起きてしまった。信頼関係のないなかで本人への確認なく個人情報を話すことはゆるされない。センターは、差別され虐げられている人たちの痛み・怒りを真摯に受けとめ、差別をなくし、つながるための働きをこれからも続けていく。

(上原 惠報)

 

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