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日本基督教団 The United Church of Christ in Japan

【5029号】人ひととき(4面)

2025年2月22日

戦争責任を覚えて

伊津見七生子さん

 伊津見七生子さんは、うまれた時からの若松っ子(北九州)。それも、住まいは教会の近所ばかり。友達に誘われて小学1年生で日曜学校に。以来70年余、若松浜ノ町教会に通っている。若松高校2年時のクリスマスに受洗。当時の小林矩表牧師が「(生涯)教会とつながっていますように」とお祈りしてくれた。

 高校3年時、病弱だったお父様が逝去。卒業後、教会員が経営するクリニックに就職した。結婚し、お連れ合いと若松の商店街で飲食店を営んだ。子育ての責任をはたし、店を閉めた伊津見さんは、教会の奉仕と市民運動の取り組みに力を注いできた。

 教会の役員であり奏楽者。北九州地区ではヤスクニ・人権委員、九州教区の常置委員や伝道センター委員などを長年担っている。

 1985年以来継続している在日大韓基督教会折尾教会との教会同士の交流。このことも戦争責任の歴史を学び、市民運動につながるきっかけの一つ。「小田山墓地朝鮮人遭難犠牲者追悼集会」の実行委員、「わかまつ九条の会」世話人、「日本軍『慰安婦』問題解決のために行動する会・北九州」のメンバーとなり諸課題に取り組んでいる。

 教団成立当初、若松浜ノ町教会も「宮城遥拝」等、戦時体制に協力した。心の痛みと共に「教会を護るために仕方のないことだった」と語る先輩信徒の言葉を理解できずにいたが、「教会があったから、日曜学校につながり信仰が与えられ、今の自分がある」とも考えるようになった。

 親族が戦時中の満州で軍需工場を営んでいた。敗戦後、「戦犯」とされた叔父もいる。「戦争責任を自覚し、悔い改めつつ、すべての人の人権回復をめざす。これがライフワーク」と伊津見さん。教会の礼拝から押し出され、活動を続けている。

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