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日本基督教団 The United Church of Christ in Japan

【5029号】能登半島地震から1年 報告 (2面)

2025年2月22日

魂への配慮を大切にした再建を願う

 能登半島地震から1年が経過いたしました。この1年、全国の皆さまから、多くのお祈りとご支援をいただき感謝いたします。

 中部教区において、2025年1月1日、地震発生時16時10分に合わせてオンライン祈祷会を持ちました。聖書朗読、御言葉を受けての祈祷、そして、輪島教会、七尾教会、羽咋教会、新たに被害報告された魚津教会から祈りの課題を出していただきました。それを受けて祈祷の時を持ち、賛美をささげ、主の祈りを祈りました。オンラインではありましたが、共に課題を分かち、祈りをささげ、主による慰めと平安を心に刻むひとときが持てたことは感謝でした。

 第43総会期に継続された能登半島地震被災教会会堂等再建支援委員会で新たに選任された宮本義弘委員長と一粒社ヴォーリズ建築事務所東京事務所所長の佐々木真所長と私の3名で、1月6、7日、羽咋白百合幼稚園・ゆりっこクラブ、七尾教会、七尾幼稚園、輪島教会、富来伝道所、羽咋教会を訪問しました。未だどの町も震災被害の痛みを抱えながら日々を過ごされていました。特に輪島の町は、解体が始まっていますが、人の往来はほとんどなく、ただ工事の音が響き渡っている印象でした。輪島教会教会堂は、訪問した日に公費解体が始まった時でした。礼拝の場が壊されて行く姿は心が痛みました。

 中部教区としては、皆さまからいただいた募金を用いて、被災4教会への教会支援を行っています。具体的には、第1に今回の地震によって教会会計が厳しくなっている現状を受けとめ、それぞれの教会から会計状況報告と申請を出していただき、負担金援助、特別謝儀援助、特別伝道費援助を行っています。第2に教会活動支援に必要な援助を行っています。また、被災地域のボランティア活動については、教団能登半島地震災害窓口と現地被害状況を共有し合い、教団から災害ボランティアを募集、派遣してくださっています。

 震災によって、建物の被害、人的な被害、精神的な疲労が増しています。その上で、キリストの体なる教会をどのように形作って行くのかが、これからの大きな課題と考えられます。特に輪島教会においては、教会で主力となっていた教会員の多くが、町に戻れない状況が続いています。会堂と牧師館を解体し、再建に向かって歩む中で、いろいろな判断が求められます。何よりも、輪島の地で、共にキリストの福音を宣べ伝えてゆく力が与えられるようにと願います。

 ニュースなどの報道は、目に見える被害やそれに伴う苦難の状況は伝えられますが、教会にとっては、それだけでなく、壊れそうになっている魂への配慮が大切になると感じます。そのために、共に祈り、共に主をほめたたえ、何よりも主イエス・キリストが与えてくださる信仰と希望と愛、その福音に生きるために何ができるかを祈りつつ、再建を願っています。(加藤幹夫報)

輪島教会

魚津教会

七尾教会

羽咋教会

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