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日本基督教団 The United Church of Christ in Japan

【5013号】人ひととき(4面)

2024年1月27日

説教はむずかしくてもいいよ

浦河教会員、社会福祉法人「浦河べてるの家」副理事長
早坂 潔さん

 早坂潔さんは北海道の日高の沿岸、襟裳岬まで1時間ほどにある浦河教会の信徒です。精神障がい等をかかえた当事者の地域活動拠点「浦河べてるの家」の受容的精神を代表するメンバーであることから「ミスターべてる」ともいわれています。
牧師「今日は、熱心な信徒さんである潔さんにインタビューしたいと思います。教会に来始めたのはいつ?」
潔「様似の牧場で働いていた時、精神科に入退院を繰り返していたんだけど、その頃だな。幌泉教会のFさんに教会に行ってみたらと誘われて浦河教会に通い始めた」
牧師「で、どうだった?」
潔「それまでは自分に自信がなくてよ。ひとの顔色を見ながら、おっかなびっくりで生活していたのが、そうでもなくなった。
 最初、落ち着かなくて礼拝中でも立ったり座ったり。
 牧師の宮島利光先生に怒鳴られた。でも、先生もつれあいの美智子さんも優しくて、一緒にご飯食べたり、薪割りしたり。とうとう教会に住むことになった(1983年の4月、べてるの家が設立される1年前のことである)。
 ソーシャルワーカーの向谷地生良さんとは1981年頃、浦河日赤病院の廊下で初めて会ったんだけど、結局、向谷地さんと一緒に浦河教会で住むことになった。そして、教会からべてるの家がはじまった」
牧師「浦河教会は、どんな教会でありたいと思う?」
潔「きちんと礼拝の説教を聞くことができる教会にしたいな」
牧師「意外な答えだな」
潔「説教が難しくて、煙草を吸いに行く時があるけどな」
牧師「説教が難しくて、悪いな。申し訳ない」
潔「いや、説教はむずかしくてもいいよ。おれたちは心で説教を聞いているんだから」

 

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