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日本基督教団 The United Church of Christ in Japan

【 5011・12号】人ひととき(4面)

2023年12月23日

神の言葉に生かされて

浜松元城教会員
森 昭夫さん

 浜松市は医療や福祉の体制がいち早く整えられ、キリスト者が数々の貢献をしてきた。森さんも42歳の時に当時大規模に開発が進む住宅地に接して医院を開業。昨年ご子息が引き継がれるも、地域の方々に慕われ、80歳を超えた現在も診療を続けている。
 森さんはご両親の感化で中学2年生の時に広島市のアライアンス教会で受洗。感受性豊かな青年時代を過ごし、広島大学医学部を卒業して研究者の道を志した。その頃、聖書の教えに従って隣人を愛する行動が健全な社会を造り上げていくとの理想を抱き、政治社会活動に加わるも過激なメンバーによって身の危険が迫り離脱。社会活動にも信仰生活にも失望し、広島からも教会からも離れた。それは、理想主義の限界と人間の本質的な罪の問題を深く考える機会となった。
 しばらく大阪の病院で臨床医学を研修し、労災病院に招かれ浜松に転居。再び教会に足を運ぶようになった。それは、信仰の回復であった。罪の赦しの福音に心開かれ、生きる意味と存在の意義を受け取り直したのだ。お子さん方が教会幼稚園に通うようになり浜松元城教会に転入。それから50年余り、恵みに満ちた信仰生活を続けている。
 当時の牧師の「礼拝に集中する教会の形成こそが伝道する」との教えを心に刻んで長老の務めを果たし、教会学校校長の働きに励み、分区諸教会の交わりのために心を砕いてきた。中でも教会学校の子供たちと過ごすことは楽しかった。福音を語り伝えるため、旺盛に聖書研究に取り組んだ。
 広島の教会で出会い結婚した妻牧子さんと毎週礼拝に出席つつ、聖書配布事業ギデオン協会の奉仕も続けている。「人はパンだけで生きるものではない。神の口から出る一つ一つの言葉で生きる」。

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