インスタグラムアイコンツイッターアイコンyoutubeアイコンメールアイコン
日本基督教団 The United Church of Christ in Japan

【5000号】伝道報告 伝道のともしび(4面)

2023年7月8日

「シオン保育園」と「隠岐教会」

シオン保育園園長・隠岐教会
牧師 大野 光信

 1958年3月に隠岐諸島の中ノ島(海士町)において伝道開始、その5月に隠岐伝道所を開設、8月に隣の島の西ノ島(西ノ島町)の方々より幼児施設設立の依頼があり、協議を開始する。そのために隠岐伝道所を西ノ島に移し、保育園舎建築が始まる。1959年11月に「シオン保育園」を開設、1962年9月に社会福祉法人シオン保育所(「シオンの園」)が設立される。このようにして今日まで、隠岐伝道所(隠岐教会)と共に歩んできた。
 シオン保育園は「平和を作る」ことを中心に据え、現在まで保育に携わってきた。子どもたちが平和を作る人として歩むことができるようにと。
 その地域の方々の要請にこたえる形で、1998年に「シオン子どもの家」(児童クラブ)を障がいのある子どもを中心に開設(2018年3月まで)、2003年10月に精神障がい者グループホーム「ハイツ・シオン」の開設、2004年10月に精神障がい者小規模通所授産施設「ございな」(障がい者サービス事業所)の開設、2008年4月に地域子育て支援センターの開設と続く。
 島根県内で障がい者施設を開設する直前に、隣接する幼稚園保護者からの反対運動で開設ができなくなったということがあった。ちょうどグループホーム開設準備をしているときであったが、理事会において地域代表として選ばれている理事より、「グループホームをシオン保育園に守ってもらいなさい」という発言があった。また、保育園の保護者総会においてこの計画を伝え、「この保育園にお子さまを預けることに不安がある方はおっしゃってください」というと、保護者の方々からこの計画を歓迎してくださる言葉が多く与えられた。そして、保育園と同じ敷地の中に保育園を正面にしてグループホームが建てられることとなる。
 今、定員20名の小さな保育園が建っている。フェンスに囲まれず、だれもが自由に出入りできる場所である。様々な障がいをもった方の生活の場がそこにあり、高齢の方が向かい側のデイサービスに通う。特別な関係ではなく、一緒に生活をしている仲間としてそこには日常がある。その真ん中には明るい緑色の屋根の小さな教会堂が建っている。

教団新報
PageTOP
日本基督教団 
〒169-0051 東京都新宿区西早稲田2-3-18-31
Copyright (c) 2007-2024
The United Church of Christ in Japan