教団新報が5000号を迎えた。この号数は、日本基督教会(旧日基)の機関紙「福音新報」の流れを引き継いだもので、教団成立後、「日本基督教新報」第1号として発行された号は、既に2422号を数えている。▼この号の巻頭には、「教団の完全単一化」と題する文章が掲載されている。冒頭、「国家の要望の如く本紙は教団関係の有力な刊行物を併合」することを告げ、帝国が大東亜に地位を確立し、全世界に指導権を獲得する中で、基督教も一つとなって「国家が標榜する決勝点に到達せしめんがため、その霊的、精神的実質の原動力」となるべきことが主張されている。▼バベルの塔の物語は、人々が「有名に」なろうとして、中央集権的統一を作ろうとした結果、言葉が混乱させられたことを告げる。一方、ペンテコステの物語は、「一つになって集まって」いた弟子たちが、聖霊によって「ほかの国々の言葉」で話し出し、教会が誕生したことを語る。▼今、教団は機構改定の課題として「全体教会としての一体性の確立」を掲げる。この一体性が、バベルではなく教会を立てるものとなり、教団新報も、その働きに貢献するものとなることを願う。