愛がなければ
ケイトリン・オークインさん
シカゴで育ち、幼い頃から長老派の教会に通っていたケイトリン・オークインさんが、自覚的に信仰を受け止めたのは中学生の時。人生が神の御手の中にあり、良いことも悪いことも、全てを益としてくださることを知らされた。
ブレザレンの大学で宗教学と政治学を学び、卒業時に教会の海外宣教に信徒を派遣する部署を訪ねたところ、アジア学院で2年間働くプログラムを紹介された。2018年に赴任、支援金を集める部署で働きながら、学生たちと生活を共にした。
任期を終えた2020年はコロナウイルスが猛威を振るっている時期で、「帰国しても仕事は見つからない」と考え、日本に留まることを決意、金城学院中学校で英語教師の職を与えられた。週16コマの授業の他、行事の準備、部活の顧問、礼拝のメッセージなど、多岐にわたる働きを担っている。
生徒の中には、恥ずかしがりやで、勉強は出来るのに英語を話そうとしない子もいる。自信を持って話せるようにするのが自らの役割だと受け止める。フレンドリーな性格を活かし、「先生と話したいな」と思ってもらうよう心掛けているという。
宣教については、外国人という異質な者として歩んでいることが、福音を伝えやすい立場にあると捉えている。愛唱聖句は、「たとえ、人々の異言を、天使たちの異言を語ろうとも、愛がなければ、わたしは騒がしいどら…」(コリント一13・1)。主イエスの愛に生かされることが生む独特さが、人々に「どうしてこの人は他の人と違うのだろう」という思いを抱かせることになる。愛によって伝えられたことこそが、人々の中で永続すると考えている。
コロナウイルスという試練の中で、日本で福音を証する道が開かれたことも、全てを益としてくださる神の導きと受け止めているという。