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日本基督教団 The United Church of Christ in Japan

【4987号】荒野の声(3面)

2022年12月10日

政治的主義や信仰上の信念など、譲れない「価値」と、豊かな暮らしや人命など、重大な「利益」が対立する際、どちらを優先するかという選択を迫られる。価値を重んじることは貴いことだが、価値を掲げる者が生む争いは、なかなか終わらず、時に大きく利益を棄損する。▼主イエスは弟子たちに、「弟子の覚悟」や「条件」を語り、自分の家族や命さえも「憎む」姿勢を示す一方、「不正な管理人」のたとえを語った。管理人は、主人の財産を無駄遣いした上、そのことが知られると、主人に借金がある者の証文を書き換えさせて恩を売り、自分が失職した際に助けてくれる友を造った。この管理人の、どこまでも自分の利益に忠実な姿勢を主人は褒め、「この世の子らは、自分の仲間に対して、光の子らよりも賢くふるまっている」(ルカ16・8)と語った。▼信仰を与えられ、主イエスの弟子として歩む時、あらゆる「利益」に優先する「価値」を持つ「光の子」として歩むことになる。しかし、だからこそ、多くの人命が失われている時代にあって、主人が褒めた、「利益」に忠実な「この世の子ら」の「賢さ」を求めて行かなければならないのだと思う。

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