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日本基督教団 The United Church of Christ in Japan

【4987号】社会事業奨励日メッセージ(3面)

2022年12月10日

 この夏、私の所属する法人では、日本基督教団の全教会・伝道所、関係学校並びに関連施設宛てに法人の一施設である婦人保護長期入所施設かにた婦人の村の施設建替え資金ご寄付のお願いを送らせて頂きました。
 この施設建替えは、生活される利用者の方々がご高齢になられ、起伏の多い山の中での生活が困難になったこと並びにがけ地に隣接した施設の老朽化に対応し、安全で高齢者にも優しいバリアフリーの建物が必要となり、5年前から厚生労働省に要望し続けてきたものです。
 施設建替えは当初の計画より規模を縮小しましたが、ウクライナ戦争や円安の影響を受け、建築コストの高騰に直面し、事業総額は11億円を超える額となっており、施設・法人の返済能力ギリギリの融資を受けなければ実施が不可能な状態です。
 このように建替え事業実施には極めて条件の悪い経済的環境になってしまったのですが、ご高齢になられた利用者や新しい時代に、かにた婦人の村を利用される若い方々のために、理事会・施設職員は事業実施を決断しました。
 その結果、冒頭に記載の寄付のお願い送付となりましたが、発送直後から、教会・関係団体・関係者の方々から建替え事業への祈りと心強いご寄付をお送り頂いております。
 教会や教会を代表して個人でご送金くださった方へお礼状と法人70年の歩み(記念誌)をお送りしたいと考え、教団年鑑でご住所等を確認しましたが、全国各地から尊い献金をお送り頂いていることを知り、感謝の思いと同時に、事業実施への大きな励ましを頂き、神様のお働きを確信いたしました。
 私の手元には、知能に重い障害のある施設利用者の方々と地域やワークキャンプに来て下さる方々との大切な交流の場であるプールの改修・バリアフリー化工事のためのご寄付の趣意書(止揚学園後援会)が届いております。また、障がい児者福祉のネットワークづくりのためのご寄付の呼びかけ(小羊学園を支える会)もあります。皆様のお手元にもそれぞれの地域でキリスト教社会事業を行う多くの法人や施設から、今最も支援が必要な方々のためのお祈りとお支えの呼び掛けが届いていると思います。
 このような社会事業を進める者の思いや願いに共感し、事業の背後で祈り、聖書に記されているレプタのたとえのように、献金をお送り下さる教会やキリスト教関係者の存在は、ともすると事業実施に弱音を吐きたくなる私たち関係者に大きな力を与えて下さるのです。
 今年も12月第一主日の「キリスト教社会事業を覚えて祈る日」を迎えます。福祉・医療・教育など様々な分野においてキリストの愛を届けるお仕事に日夜邁進している社会事業関係者への思いを深くして頂くことや、最も弱い人に寄り添い、生活を共にする施設職員の方々の祈りと思いに共感し、励ましのメッセージを“祈りと共に事業を支える献金”として教会から届けて下さることは、社会事業関係者にとって最も大きな喜びです。
 日本全国の教会並びに教会に連なる方々とそれぞれの地域の社会事業関係者・すべての働き人が共に祈りを合わせ、神様のご栄光を表わす事業に参列していく喜びを分かち合いたいと思います。

 2022年12月4日
 第41期総会期日本基督教団
 社会委員 大沼昭彦

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