皆様の篤いご支援に感謝申し上げます
日本基督教団年金局理事長
中川義幸
年金局は2021年度も、皆様の篤いご支援のおかげで、無事に決算を終えることができました。心から感謝申し上げます。ここに、決算の概要をお知らせ申し上げます。
2021年度は、コロナが一向に終息の兆しを見せず、社会も経済も閉塞感に終始した1年間でしたが、年金局では関係の皆様のご支援・ご協力のおかげで、隠退教師の皆様及びご遺族の皆様に粛々と所定の年金をお送りすることができました。年金は年間4回に分けてお送りしておりますが、1回あたりでは平均716名の方々に計約1億8百万円、年間合計では一時金も含めて総額4億44百万円をお送りいたしたところであります。対前年度比では約28百万円の減少となりました。
一方、各教会と現役の教師の方々からおさめて頂いた掛金の総額は3億2千2百万円と、対前年度比約2万円の微増となりましたが、残念ながら2021年度も掛金だけでは年金給付を賄うことができず、その差額約1億2千2百万円が不足することとなったわけです。
この不足分を補ってくださったのが、毎年のことですが、全国の教区及び教会から捧げられた謝恩日献金と、信徒の皆さんによる「隠退教師を支える運動」からの100円献金です。謝恩日献金は全国984の教会から4千百4万円が献げられました。また、「隠退教師を支える運動」からは5千4百万円が繰り入れられました。これに加えて、沖縄を含む13の教区から5百万円を超える教区協力金が、またその他にも多方面から特別献金計1千百万円がささげられました。これら献金の合計額は1億1千2百万円を超えます。
長期にわたるコロナ禍の下にあって、多くの教会及び信徒の方々が精神的、経済的に大きな打撃をこうむっておられる中、年金制度を支えるためにこのように心のこもった篤いご支援を多方面から賜ったことに衷心から感謝し、重ねて御礼を申し上げる次第です。ありがとうございました。このように多方面からのお支えがあるからこそ、教団の年金制度は立派に維持できていることを覚えます。
こうした皆様からのご支援のほかに、資産運用益5千2百万円をも計上することができましたので、2021年度退職年金勘定の最終的な収支差額は4千6百万円のプラスとなりました。このプラス分を積み増した結果年金積立金は43億9千百万円となり、未だ十分とは言えませんが(教団年金制度の維持に必要な責任準備金の額は約82億円が必要との試算がなされています。)年金制度の体質強化に本年も少しだけ前進することができたのであります。
コロナが未だに猛威を振るっています。8月末時点では我が国の一日の感染者発生数も死者数も世界で2番目の高水準が続いているとのことです。皆さま、どうぞ十分に体調維持にご留意くださるようお祈り申し上げます。
なおこの9月に、教団総会が厳重なコロナ対策のもと4年ぶりに開催されましたが、この総会において教規第132条の一部を変更する議案が可決されました。その内容は「隠退した教師が代務者として復帰するときは、受けていた退職年金の一部または全部を継続して給付することができる。」という条項を新たに設けるというものです。これは、昨今無牧師の教会の代務者を引き受けざるを得ない隠退教師の事例が増えてきたことに鑑み、代務者に復帰する場合に限って、退職年金を停止することなく継続給付できるようにし、それによって隠退教師の老後の生活の安定に少しでも資することができるように制度を改正したものであります。この条件に当てはまる場合は、どうぞご遠慮なく申請くださるようご案内申し上げます。